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片貝沖の深場で多点掛け連発 今期のメヌケは大型ぞろい!!

隔週刊つり情報編集部

片貝海溝はアカムツばかりでなく、メヌケ(アコウダイ)の好釣り場でもある。

アカムツのポイントよりさらに沖合を狙うため、外房大原港からの出船では航程2時間半と遠く、水深も300~600mと深いため一日の投入回数も6回に限られるが、釣れるメヌケは3~5kg級の大型ぞろい。

さらに昨年からキンメの魚影が濃くなり、これも良型0.5~1.2kg級が鈴なりで釣れてくる。

おまけに交じるムツも2~4kg級の大型ばかりとくるからたまらない。

オモリは鉄筋2kgの本格深場釣りで、現在はキンメが多く交じるため慣れた人なら20本バリまでOK。

1投でキンメやメヌケがゾロゾロといった深場釣りならではのだいご味を堪能できる。

もちろんビギナーは10本バリ程度に抑え、ダイワ1200番、シマノ9000~12000番クラスのライトタックルでもチャレンジできる。

この機会にぜひ深場釣りの魅力を知ってもらいたい。

釣行の写真

深海釣りの最高峰ともいえるメヌケ。出船さえできれば釣果はほぼ確実

アブラボウズにも期待

当地では近年食味のよさから注目されているアブラボウズにも期待できる。

メヌケと同じポイントで食ってくるが、ほとんどが下バリなので、下1~2本をハリス20~24号、ムツバリ25~28号と大ぶりにしておくのも手。

うまくすればメヌケ、キンメ、アブラボウズと深海ハットトリックを決められる。

釣行の写真

キンメの魚影が増えておりメヌケよりも先に食ってきてしまうこともしばしば

今回はキンメと並ぶもう一つの深海の代表格、アコウ(メヌケ)を紹介する。
 
今回取材で乗船した船宿は外房大原港の鈴栄丸。

外房以北ではアコウなどの深海性の大型メバル属の魚のことをメヌケと呼ぶことが多く、鈴栄丸でもメヌケと呼んでいる。
 
ここではそれにならい、以下メヌケと称するのでご理解いただきたい。

釣行の写真

外房のメヌケはこれからがトップシーズン

仕掛けは一日の投入回数分の6組を用意

さて、鈴栄丸が現在メヌケを主に狙っている釣り場は九十九里沖に位置する溝場と呼ばれる片貝海。

ポイントの水深は300~600m。

海溝と名が付くとおり、海底は急斜面の深い溝となっている地形だ。
 
メヌケの釣り場は各地に存在するが、どの釣り場も資源が枯渇状態にある。

そんな中、乗合看板が掲げられるほどメヌケの魚影が濃いのは、釣り場が遠方のため出船日が限られること。

また、たとえ出船できても黒潮の影響をもろに受け、釣りにならないこともしばしば。

いうなれば自然の壁に立ちはだかられ、その魚影が守られているというわけ。

しかし、その難攻不落な条件をうまくかわせた日には今では滅多に目にすることができない提灯行列も拝むことができる、メヌケパラダイスなのだ。

タックルと仕掛けの概略は図のとおり。

オモリは500号もしくは2kgの鉄筋を使用する。
 
竿は深場専用となるが、鈴栄丸では底ダチを取り直しながらアタリをキャッチしていく釣り方。

同じ竿でもS、M、HとタイプがあるのならHタイプ。

底ダチを取りやすく、またメヌケが複数掛かったときの重量に負けない硬めの調子がおすすめだ。
 
リールはミヤマエのコマンド9など大型電動にPE12号のほか、ダイワ1200番、シマノ9000~12000番クラスのリールでもPE8号をラインキャパシティ一杯に巻いておけばOKだ。

鈴栄丸では以前は仕掛けのハリ数は10本を上限としていたが、現在は20本バリまでOKとしている。

理由について船長にうかがったところ、最近はキンメが多いのでお土産確保も兼ねてとのこと。

とにかくメヌケを狙っていてもキンメが先に食ってきてしまうため、本命のメヌケがなかなか釣れないといううれし過ぎる状況のようだ。
 
ただし、キンメの状況次第ではまたメヌケ専用の10本バリを指示することもあるので、釣行の際には確認していただきたい。
 
メヌケ専門狙いの仕掛けはハリス18~20号、ハリ22号だが、キンメ狙いも兼ねている現在はハリス16号、ハリ20号とワンランク細めがおすすめ。

南伊豆沖のキンメ仕掛けと同スペックと考えていいだろう。
 
仕掛けは船宿にも常備してあるが、メヌケ仕様の仕掛けなので、キンメもガッツリ確保したい人は前述したような仕掛けを持参すること。
 
一日の投入回数は6回。

熟練者は酷いオマツリさえしなければ回収した仕掛けを掛け枠に巻き直して繰り返し使うが、速潮や二枚潮など潮具合によっては毎回のオマツリも避けられないこともあるのでベテラン、ビギナー問わず仕掛けは必ず6組用意。

また、ビギナーであればハリ数も10本程度に抑え、毎回確実に投入をこなすことを最優先しよう。

エサはスルメイカ、サバ、カツオのハラモなどの切り身で、これも各自持参。

キンメ狙いなら幅1~1.5cm、長さ10~15cm。

メヌケ狙いなら幅2~3cm、長さ15~20cmと大ぶりにカットしておく。
 
また、一番下のハリを太めのハリスにムツバリ25~28号にし、エサを小さめのスルメイカの1杯掛けで狙うと、スペシャルゲストのアブラボウズが登場することもある。

リールの写真

リールはミヤマエ9番のような大型電動のほか一回り小さいダイワ1200番などでも対応できる

海底の変化をイメージして仕掛けを操作する

深場釣りといえば片舷に並び、投入はミヨシ、もしくはトモから順番に行っていくが、鈴栄丸の場合は右舷並びでトモから順の投入スタイルだ。 

基本は掛け枠を使っての投入だが、ハリ数5~10本であればエサの付いたハリを船ベリに並べての投入も可能だ。
 
投入時は竿の右側に立ち、船長の合図でオモリを投じ、パラパラと仕掛けが海中に入り、リールのクラッチを切ったら掛け枠(並べ投入であれば手)をあげ、船長に投入完了の合図を送る。
 
深場釣りに慣れない人は投入が不安になるが、鈴栄丸では常時若船長が仲乗りを務めているので、投入に自信がない人はあらかじめ声をかけておけばサポートしてもらえるので心配ない。
 
投入時に水深がアナウンスされるので、水深カウンターが水深近くになってきたら道糸の出や竿先を注視しておくように。
 
基本操作はオモリが着底したら、糸フケを巻き取り、波の上下でオモリが底をたたく程度に底を切る。
 
カケ上がり、カケ下がりもアナウンスされるので、カケ上がりであればオモリが底をたたくごとに2~3m底を切りながら仕掛けが斜面を登っていくようにする。
 
カケ下がりであればオモリが底を離れ、仕掛けが少し流れたタイミングで道糸を送りオモリを再着底させることを繰り返して、仕掛けが斜面を下っていくようなイメージで操作する。

途中で根掛かりしてしまったら、船の流れに合わせて道糸を送り出しながらアタリを待てばいい。

強引に引っ張って捨て糸を切ると、その流しの釣りは終わってしまう。

根掛かりは巻き上げ合図が出た最後に切ればいい。
 
キンメのアタリはガタガタと賑やかに竿先をたたくが、メヌケのアタリはグーッと竿先が持ち込まれ、さらにグッグッとたたかれる。

メヌケの場合は下バリから食ってくることが多いので、アタリをキャッチしたら道糸を少しずつ送り出しながら追い食いを狙う。
 
速潮や二枚潮など底ダチが取れないときやアタリ後の操作が分からない場合は遠慮なく船長、仲乗りさんにアドバイスしてもらおう。
 
アタリが到来してからの巻き上げは各自自由とされているが、念のため船長、仲乗りさんにひと声かけてからのほうがいいだろう。
 
根掛かりしているようであれば巻き上げをいったん止め、ドラグを締め込み、船の流れで捨て糸を切る。

絞り込まれていた竿のテンションが軽くなったら再び巻き始めればいい。
 
巻き上げは基本中速でいいが、メヌケは口を大きく開けて上がってくるので、巻き上げ時にかかる抵抗はキンメの数倍以上。

この釣り場は4~5kg級の大型も珍しくない。
 
そんなメヌケが複数掛かれば30号の幹糸でも切れてしまうことも。

竿にかかるテンションを見ながらドラグと巻き上げ速度を調整しつつ巻き上げよう。
 
仕掛けが海面に近づくにつれ道糸が斜めになってきたらアコウが掛かっている証拠だ。

巻き上げが止まると同時にラインがフケて前方海面に赤い魚体が浮上してくる。

複数掛かっていれば次つぎと浮かび並ぶ提灯行列と呼ばれるクライマックスシーンとなる。
 
取り込み時に外れてもメヌケは水圧の変化に弱い魚なので海中へ潜っていくことはない。

仕掛け回収後、船を回してもらってタモですくえばいい。
 
前述のとおり、現在はたとえメヌケにあぶれても、良型キンメのお土産は確実な釣況。

深場釣りにチャレンジするには絶好の条件といえるだろう。

コマンド9の巻き上げが止まるとそれまではち切れんばかりに張っていたラインが緩んだ。

「浮くよ!」
 
ボコンッ!
 
大きな気泡とともに胸ビレを張った赤い魚体が1つ、2つと浮上してきた。

釣行の写真

取材日のメヌケは最高5点掛け

キンメの猛攻が続く

メヌケ狙いで外房大原港の鈴栄丸を訪れたのは1月中旬。
 
右舷に6名の竿出しで、3時半に出船となる。

暗い海上を安全速度で航行するため釣り場まではおよそ2時間半の航程だ。
 
1流し目は350mダチ。

トモから順番に投入が開始され、ミヨシ一番席の私は最後の投入。
 
仕掛けが着底するや否や、早くも全員の竿にガタガタと賑やかなアタリ。

2~3kg級のメダイ交じりでズラズラと、いい人は20本バリに10枚以上のキンメを上げている。

型もよく、大きい物は1.2kg以上ある良型だ。
 
2流し目も同様に着底と同時にガタガタと竿先がたたかれる。

「最近はキンメが増えてお土産には事欠かないですが、メヌケが食う間がなくて……」となんとも複雑なコメントは俊太船長。
 
3流し目は400mダチ。

ここではトモ2番の鈴木さんが2kg級の良型クロムツを釣り上げる。
 
ここ数日はこのサイズのクロムツがよく交じり、先日も一人で3尾釣り上げた人もいたとか。
 
4流し目、460mダチ。

キンメの猛攻?が続く中、胴の間の笹倉さんの仕掛けの先の魚影はキンメのそれとは違う朱色。

メヌケだ!
 
しかも3kg級が2尾!
 
5流し目。

魅せてくれたのはダイワスタッフの田渕さん。

さすがの腕前でメヌケ3尾とキンメの7枚掛けを披露。
 
ラスト6流し目は胴の間の大石さんにもメヌケが浮上。

私にもキンメとは違うアタリ到来、巻き上げにかかるとこれまでと格段に違う重量感だ。
 
そして冒頭のシーン。

4尾のプチ提灯行列が浮上したあと、少し離れたところに外れたもう1尾も浮いて、5尾のメヌケをキャッチ。

5kg級が2尾、最小でも3kg超のサイズ。

こんなサイズがまだいるとは驚きだ。

6流しを終え釣果は3~5kgのメヌケを1~5尾、キンメは終始好食いで、いい人は50枚以上。

私も10本バリ仕掛け(ラスト流しは20本バリ)で40枚を釣り上げた。
 
出船日が限られる季節だが、好日に当たれば大型メヌケと良型キンメの乱舞に酔いしれること間違いなしだ。

釣行の写真

釣れるメヌケは3kg以上の大型ばかり

釣行の写真

キンメとメヌケでウハウハ状態になることも

釣行の写真

2kgのクロムツも登場

船宿information

外房大原港 鈴栄丸

0470・62・0351

備考=4人以上で出船確定。釣り座は先着順(待合室に設置してある座席札を取る)

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