内房上総湊港の加平丸は、手バネのシャクリ釣りで狙うエビエサのマダイ釣りで知られた船宿だが、秋~冬のもう一つの人気メニューがカワハギだ。
金谷沖など地元の船しか入れないポイントを狙うため、落ち着いて釣りをしたい方におすすめしたい。
当日は金谷沖の水深25m前後を狙い、15~25cmのカワハギがトップ27枚と好模様。
ワッペンサイズはほとんど交じらなかった。
山田船長によると、水温が下がり群れが固まると金谷沖は小型主体の数釣りになるとのこと。
また、竹岡や上総湊などの地元と一部エリアの船しか入れないが、例年12月中旬になると竹岡沖の岸寄りの浅場でも数が釣れ出すというから、さらにアツいカワハギ釣りが楽しめるようになる。
食味はこれからますますアップする
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カワハギ釣りは女性にも人気
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11月26日、内房上総湊の加平丸のカワハギ船にお邪魔した。
加平丸はエビタイの伝統釣法・シャクリ釣りで周年出船する老舗船宿で、秋~冬にかけてはカワハギ乗合も出船している。
釣り場は金谷沖や竹岡沖の浅場など、地元の船しか入れないポイントも狙えるため、ゆったりのんびり釣りを楽しむことができる。
今シーズンは10月の開幕からよく釣れていて週末ともなれば盛況となり、当日も12名が乗船した。
各座席にアサリのむき身エサが配られ、準備が整ったところで定刻の7時に出船。
強い北寄りの風と雨で真冬並みの寒さの中30分ほど南下し、金谷沖の水深25m前後のポイントに到着。
上総湊港と金谷港出船のカワハギ船が数隻いるだけで、広く流して狙えそうだ。
「それでは始めてください。どうぞ!」のアナウンスでスタート。
好スタートを切る
開始早々に左ミヨシ2番の石川さんが20cm級のカワハギを上げた。
続いて右ミヨシ、同3番、同2番、左ミヨシ。
左トモ2番の女性の方が20cm前後を上げた開始30分ほど、半数が本命を手にしたところで潮回りとなる。
潮回り直後はチャンスらしく、船内のあちこちでカワハギが釣れ上がる。
中でも左トモ2番の村山麻里さん、左舷3番の石川さん両名のペースがいいようだ。
その釣り方を観察してみることにする。
村山麻里さんは3年前からカワハギ釣りを始めて、シーズン中は月一回のペースで通っているらしい。
始めた当時から釣り方はずっと「底トントン釣法」を続けているとか。
やり方は幅10~20cm、1秒2回のテンポで10回くらい小づいたら1m前後持ち上げ、10cm幅でユラユラと上下に揺さぶりながら底までゆっくり落とし込む。
これで釣れるときもあれば釣れないときもあるらしいが、とにかくこの釣り方を一日通しているそうだ。
「今日はハマっているみたいです。いつもはこんなに釣れませんから」と言いながら8時半までに7枚を釣り上げた。
その隣で20cm級のカワハギの一荷釣りを披露してくれたのはの夫の猛さん。
「いつもたくさん釣るからかなわないんですよ」と言う。
お二人で素敵な休日を過ごされていて、なんともいい雰囲気だ。
食いが立つと一荷釣りも
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知っ得! 100円ショップの商品を釣り用のアイテムへ流用
100 円ショップに行くと、「釣りに使えそう」と釣り人目線で商品を選ぶことがあるはず。
工夫して使えば釣具に早変わりするものがあり、便利グッズを発掘する楽しみもある。
しかも安い(これ大事!)。
当日の乗船者の中にも愛用者は多く、なかでもザルは人気で数名の方がエサを入れるのに使っていた。
上げ潮で活性高まる
石川さんは宙釣りだ。
着底したら竿先を目の高さに合わせて構え、仕掛けを1.5mほど上げる。
そこから竿先を10cmくらいの幅で上下に揺らしながら仕掛けをゆっくり落とし込んでいく。
「やる気のあるカワハギにエサを追わせて釣るイメージです」と教えてくれた。
その後も数をのばして11時までに25cmを頭に20枚を数えた。
左舷2番の長谷川さんは石川さんに連れられて前週がカワハギデビュー。
今回はロッドを新調しての2回目の釣行という。
「カワハギ釣りにハマってタックルをそろえちゃいました。前回は7枚だったので、倍の14枚を目標にがんばります」と気合十分な長谷川さん。
11時を過ぎると、釣れてくるペースが落ちてきた。
「なんか潮がたるんできちゃいましたねぇ……」と船長は何度も流し変えてくれる。
その都度カワハギは追釣されるのだが、船中で数枚といった程度だ。
昼過ぎ、上げ潮が効き出すと右舷ミヨシの矢澤さんが頭角を現してきた。
「今日は少しでも上達できるようカワハギ釣りの練習にきました」と教えてくれた矢澤さんは縦の釣り。
竿先でユラユラとオモリを揺するように誘い下げ、オモリを底に着けてゼロテンションで少し待ち、エサ取りに邪魔されないよう50cm巻いてアタリを待つ。
これが見事にハマり20~24cmのカワハギを3連釣。
実に気持ちのいい釣れっぷりだった。
その後は船内のあちこちで釣れ上がり、左ミヨシの方が18~20cmのカワハギを一荷釣りしたところで13時半に沖揚がり。
釣果は16~25cmのカワハギが一人6~27枚。
竿頭は矢澤さんで石川さんが26枚、村山麻里さんが24枚と続く。
長谷川さんは15枚で目標達成。
「12月中旬になると竹岡沖の水深15mの浅場で数釣りが楽しめるようになるでしょう」と船長は期待を寄せる。
皆さんが釣り上げたカワハギはどれもパンパンに膨れた肝を持っていてうまそうだった。
冬のカワハギは、釣り味だけでなく、食味の面でも釣り人を満足させてくれる。
Tackle Guide
吸わせ系のハリは、文字どおり吸い込んでくれるので、活性の高いときはオートマチックにハリ掛かりしやすい傾向もあり、ビギナーにもおすすめ。
なお今シーズンはサバフグが多くハリごと切られることが多いため、ハリス付きの替えバリをたくさん用意しておこう。
カワハギが固まっている場所へ仕掛けが入れば一荷釣りもある
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終盤3連釣し、27枚でフィニッシュ
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船宿information
内房上総湊港 加平丸
0439・67・1293
▼備考=予約乗合、7時出船。ほかマダイへも出船。
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隔週刊つり情報(2024年1月1号)※無断複製・転載禁止