伊豆半島の相模湾側の付け根に浮かぶ初島周辺は、古くからイサキの好ポイントとして知られている。
初島沖のイサキを狙う静岡の遊漁船は伊豆山、熱海、下多賀、網代、宇佐美、伊東などの各港から出ているが、初島までの距離が最も近い網代港にはイサキ狙いで出船する船宿が多い。
今シーズンは3月のスタート直後に少し釣れたものの、5月以降は低迷状態が続いていたが、6月半ばに入ると頭30尾以上の釣果が見られるようになった。
そこで6月20日、船釣り初体験の若者を1名連れて網代港の安菜丸に乗船した。
午前11時半に港に集合し、道具を積み込んだらすぐに岸払い。
航程15分ほどで初島手前のポイントに到着。
まずはビギナー氏のために電動リールの使い方や仕掛けのセットから投入の方法など、船長が分かりやすくレクチャーしてくれた。
合図とともに投入開始。
最初のポイントの指示ダナは40mだったので、50mまでコマセカゴを下ろしてからコマセを数回振りつつメートル巻き上げ、指示ダナに合わせる。
期待してアタリを待つが、魚からは音信不通の状態が続く。
1時間ほど経過してもアタリがないため、船長はさらに島の近くのポイントへ移動。
指示ダナ15mで再開すると大きなアタリがあり、本日最初のヒット。
期待して巻き上げるがイサキにしては引きが強すぎる。
仕掛けをたぐり寄せると1kgオーバーの良型メジナだった。
良型イサキ連発
この場所は潮が速く、数投ごとに潮回りを繰り返していくと、ようやくイサキらしいアタリが到来。
25cm級の小型ながら、とりあえず本命が釣れて一安心。
その後もイサキはポツポツ釣れたが、5尾ほど釣ったところでエサ取りの猛攻となったため再び移動となる。
僚船の様子を聞いている船長も、「今朝はポツポツ釣れたんだけど、午後は調子が悪いなあ」と嘆いている。
やがて午後3時を回り、心の中であきらめムードが漂い始めたとき、初島の沖側のポイントで船長がイサキらしき反応を発見。
指示ダナは25mで、すぐに投入すると今まで見られなかった心地よいアタリ。
期待して巻き上げると30cm級の良型イサキのダブル。
ビギナー氏も初イサキを釣り上げ感動していた。
しばらく船長がイサキの群れをとらえ、投入のたびにアタリが出てダブル、トリプルを連発。
ようやくイサキ釣りらしい展開になり、船長にも笑顔が見られるようになった。
しかも釣れるサイズは良型が多く、メジャーを当てると32~33cmが多い。
その後もイサキの食いは活発な状態が続いたが、午後4時40分に後ろ髪を引かれる思いで沖揚がりとなった。
釣果は25~35cmのイサキが40尾で午後船の釣果としては大満足。
ビギナー氏も15尾ほど釣り上げ、うれしそうな表情をしていた。
この日はサバの群れに遭遇せず、1尾もハリ掛かりしなかったことは意外であった。
帰宅後、イサキを塩焼きで食べてみると脂の乗りも素晴らしく、白子と真子もかなり膨らんでいた。
安菜丸は2人から貸し切りでのんびり釣りが楽しめるため、友人やカップルで沖釣りを楽しみたい方はぜひ一度、乗船してみてはいかがだろう。
イサキが不調な場合はカイワリやキダイを狙うなど、臨機応変に対応してくれる頼もしい船長だ。
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隔週刊つり情報(2023年8月1号)※無断複製・転載禁止