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東京湾のイシモチ好シーズン!潮が効く日は大釣りに期待(黒川丸/東京湾奥金沢八景)

隔週刊つり情報編集部

ビギナーやファミリー向けの釣りには、シロギス釣りとハゼ釣りが紹介される。

ほかにライトアジやイシモチが加わる。

いずれも釣り方は簡単。

初チャレンジでもそこそこの釣果が期待できる。

ただ、どれも奥が深い。

ベテランは状況に応じた誘いの引き出しを複数持っていて、圧倒的に数をのばす。

その中でも、イシモチ釣りは引きが強烈なのが特徴で、竿を大きく曲げる荒あらしい引きにしびれる。

秋口になると群れが集まってきて、数釣りのシーズンが始まる。

通常は来年のゴールデンウイークごろまで続くロングランの釣りだ。

好シーズンに入って間もないイシモチ釣りだが、ショート乗合を出している金沢八景・黒川丸ではよい日はトップが40~50尾も釣っている。

トップ70尾以上という日もあるから驚きだ。

2隻出しの大盛況

というわけで、10月15日に黒川丸に出かけた。

6時過ぎに船宿に到着したのだが、ありゃまあビックリ!

親方の黒川欣也船長が操船する本船は、左舷胴の間の3席を残してほぼ満船。

2隻出しとなって、別船への案内が続いていた。

7時半出船なのに・・・とあぜんとした。

土曜日とはいえ、イシモチ釣りの人気はすごい。

この釣りで知られる黒川丸だけのことはある。

僕は本船の左舷胴の間に入った。

7時半に桟橋を離れた船には、僕を含めて17名が乗船。

グループ、ご夫婦、親子連れが目立つ。

釣り場は30分ほど走った本牧沖20mダチだ。

親方の話では、あの一帯にはエサになる小エビが湧いているので、イシモチの群れが居着くとのこと。

僕にも「イシモチ釣りはアソコ」というイメージがあったが、小エビが関係しているとは知らなかった。

スタートしてすぐに、左舷トモで派手に竿が曲がった。

1投目でのホールインワンだ。

30cm級のイシモチが抜き上げられた。

釣った本人も、驚いた様子。

その後は船中あちこちでポツリポツリの釣れ具合。

30cm超えの良型も顔を見せる。

22cm程度も釣れるが、25~30cm級が主体だ。

全体的に型がいいから、ビギナーも強い引きを楽しんでいた。

アジもずいぶん交じる。

ある程度撮影して、僕も9時ごろに竿を出してみた。

しばらくするとダダン、ググッ、ダダンと竿がたたかれる。

スーッと竿を立てて聞き上げるとキューン!本命ゲット。

気持ちいい引きだ。

エラの下をハサミで切ってから、奥にある赤い心臓をチョキン。

タラーッと血が出たイシモチを海水を張ったバケツに入れた。

この血抜き作業はとても大切だから、面倒でも釣れるたびに行う。

帰宅後に下処理すると、しっかり血抜きができているイシモチの身は白くてきれいだが、うまくいってないと身はピンクだ。

船長はしばらく流すと、筋を変えて流し直すが、潮はほとんど効いていない。

タイドグラフをチェックしても、潮の流れは非常に緩やかだ。

船の流れでどんどん探れないから苦しい。 

釣行の写真

イシモチは引きの強さも魅力

キャスト釣法が効く

まあ、のんびりペースでイシモチを追釣はしていったが、アタリがあってハリ掛かりしないのはアジっぽい。

エサはアオイソメの1匹掛けだから、アジのハリ掛かりは運にも左右される。

一荷釣りで大きく竿を曲げる人も何人かいて画撮りに走ったが、それも散発的で後が続かない。

船が流れないとなると、キャストして積極的に探って誘うのがベター。

それを実践していたのが、左舷ミヨシのベテラン氏だ。

「前回痛い目にあったのでスピニングタックルで投げてみることにした」と話していたが、面白いようにアタリが出て数がのびる。

4回ほどは、キャストして着底と同時にヒットしたとのこと。

アタリがなければ、少し引いてそこで待つ、その繰り返しだ。

実は昨年のイシモチ釣りで、僕も潮止まり時にベイトリールでキャストして探り、好釣果を得た。

そこで、幹糸の上部を少しカットして、仕掛けの全長を詰めて投げやすくしてからキャストしてみた。

ただ今回は、胴の間で左右の人との距離が近いから竿をサイドからうまく振り出せない。

何度チャレンジしても失敗。

6:4調子の竿も仕掛けが飛ばない原因だ。

7:3調子の竿ならなんとかなったかもしれない。

キャストをあきらめ船下オンリーで釣ることにして誘い上げ、誘い下げ、タルマセと、色いろやってみたが決まり手が見つからない。

たまに釣れるのだが、誘って釣れたのか、ただ単に偶然に食ってきたのか訳が分からない。

モヤモヤ・・・。

アジは相変わらずよく交じる。

よくもまあ、大きなアオイソメで釣れるものだ。

北風がソヨソヨ吹き続けていたものの、海は穏やかだからのんびりとはできた。

そんな調子で13時まで釣り続けて沖揚がり。

トップはスピニングタックルのベテラン氏で29尾。

スソは4尾で、平均して10尾そこそこの釣果だからまずまずと言える。

僕も撮影しながら、平均釣果近くのお土産はゲットできた。

別船も似たような釣果らしい。

当日は間延びしたイメージだったが、潮が流れて広範囲に探れる日ならバタバタッと釣れ続ける時間帯もあるはず。

そんなときには、船下でオモリが底をトーン、トーンとたたくようにして待てば食ってくるので「ああ、イシモチ釣りは難しくない」と思う人も多い。

一方、あの手この手の誘いが求められる日もある。

このあたりがイシモチの面白さだ。

これからが本格的シーズンなので、釣果の安定も期待できる。

刺身、炙り刺し、煮つけ、塩焼き、ムニエル、干物などなど、どう料理してもおいしい魚だから、天気のいい日に出かけてのんびりと竿を出すとよい。

釣行の写真

東京湾のイシモチは沖釣り入門にも好適。黒川丸ではタックル、雨具、長靴、 クーラーボックスを無料貸し出し

釣行の写真

10尾くらいの人が多かった

知っ得!めんつゆ漬け

船長に教えてもらったイシモチのおすすめ料理だ。

開いたイシモチを、3倍濃縮タイプのめんつゆを薄めずに使い、これに漬け込み2日間冷蔵庫で寝かせ、焼いて食べる。

この料理は知らなかった。

さっそく試してみたが、ウマイ!

釣行の写真

開いた魚の頭は落としていい

Tackle Guide

仕掛けは船宿仕掛けがおすすめだが、一般的な市販仕掛けでも問題ない。

オモリは30号。

竿は6:4~7:3調子で全長2m前後のゲームロッドが使いやすい。

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【隔週刊つり情報(2022年11月15日号)※無断複製・転載禁止】

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