気の合う釣り仲間や職場のグループ、ファミリーといった少人数でも貸し切りで楽しめ、好みのターゲットでリレー釣りのリクエストができるなど、仕立専門船宿ならではの魅力をクローズアップ!
外房小湊港・伊豆丸
外房小湊港から出船する伊豆丸は、現役の漁師でもある船長が周年狙えるマダイやヒラメを始め、初夏はマルイカやイサキなどを楽しませてくれる船宿だ。
親子船長が小湊周辺の 多彩な釣り物を案内
代々職漁を生業としてきた伊豆丸が仕立船を本格的に始めたのは30年近く前のこと。
小湊沖を中心に鴨川沖や勝浦沖などの様ざまな釣り物を、現役の漁師でもある水田博和船長と息子の謙太郎船長が案内する。
船名は、伊豆半島出身の漁師であった博和船長のおじいさんが、故郷に思いを馳せて名付けたとか。
その昔は各地から漁で外房に訪れ、この地で所帯を持つ人も少なくなかったそうだ。
年間を通して釣り物が多彩な当エリアだが、初夏も美味なターゲットが盛りだくさん。
この時期の狙い目の一つがマルイカ。
今年は模様にムラがあるものの、例年5~6月の盛期は小湊沖の水深50~60m前後でアカイカ級が連発する日もあるというから、マルイカフリークは要チェックだ。
シーズン終盤ながら絶好調のヤリイカも見逃せない。
小湊~興津沖の水深100~120m前後で胴長35~45㎝級の良型がそろうとのこと。
いつまで釣れるかは神のみぞ知るところだが、小湊沖の釣り場は港からすぐなので、午後船でも十分に楽しめるそうだ。
そして今後の有望株はイサキ。
いい日は20~30㎝級主体にトップが規定数の50尾を楽に達成するという。
また当地は周年ヒラメを狙えるエリアとして知られ、1㎏級を主体に2~3㎏級も顔を出す。
エサは生きイワシが基本だが、イワシが入荷しない時期は、早朝に港前で釣った小アジを泳がせて狙う。
根周りを中心に探るためマハタやカサゴ、ソイといった魅力的なゲストも交じるそうだ。
周年楽しめるマダイは行川~興津沖で1㎏級主体に3~5㎏級が竿を絞り込む日も珍しくないという。
クロムツ(ムツ)、スルメイカなども得意とする同船はリレー釣りも人気。
これからの時期は、フラッシャーサビキで狙うクロムツと、イサキやスルメイカなどのリレーがおすすめとのこと。
水田親子は物腰がやわらかく実に親切な船長。
釣り方もていねいに教えてくれるから初心者も安心。
土日祝日でも5~6名から受け付けるので少人数のグループにもおすすめ。
ぜひ皆さんも出かけていただきたい。
最大12名ですが、10名までが釣りやすいです」と 博和船長
出典:
外房のイサキは初夏の安定株
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釣り船データ
(左)水田博和船長(右)水田謙太郎船長
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三浦半島剣崎松輪港・佑幸丸
三浦半島剣崎松輪港の佑幸丸は、周年のマダイ五目を中心に四季折々の釣り物を心ゆくまで楽しませてくれる船宿。
近年は別船のボートからルアーで狙うカマスも人気を集めている。
一番人気はマダイ五目・ルアーカマスもおすすめ
佑幸丸の先代が遊漁船としてお客さんを乗せるようになったのは30年以上前。
現在は息子の草間直樹船長が舵を握り、訪れる釣り人を楽しませている。
一番人気は周年楽しめるマダイ五目で、主な釣り場は剣崎~久里浜沖。
例年4月ごろから乗っ込みシーズンに突入し、この時期は1~2㎏級主体に、日によっては3~5㎏級の良型がバタバタと上がることもあるという。
25~30㎝級のアジやイナダなども交じりクーラーの中は賑やかになるそうだ。
これから夏に向けてはカサゴ&メバルやカマスも面白い。
カサゴ&メバルは剣崎沖の水深6~15mを狙い、いずれも20㎝級中心に、25㎝オーバーの良型も交じるそうだ。
カマスは別船のボートで出船しルアーで狙う。
釣り場は港の目の前で、40㎝級の丸まる太ったカマスが1人40~50本釣れることも珍しくないという。
ときにはヒラメも交じることもあり、リピーターも多いそうだ。
6月からはイサキもおすすめ。
同船は数よりも25~30㎝級の良型に狙いを絞り、お客さんに喜んでもらっているという。
そして7月ごろから剣崎沖のワラサ、8月からコマセ釣りのカツオも楽しめる。
秋は剣崎沖のカワハギが人気を集め、20~25㎝級の良型中心に楽しめる。
同時に餌木でアオリイカを狙うことも可能で、冬場は1㎏級の良型も期待大。
500g前後のスミイカも交じる。
秋~冬はアマダイとイシダイ五目もおすすめ。
アマダイは剣崎沖の水深100m前後を探り、25~35㎝級主体に40㎝オーバーの良型が顔を見せる日も珍しくないという。
剣崎名物のイシダイ五目は0.5~2㎏級が1人10枚くらいの釣果をあげる日もあるそうだ。
また冬場は、剣崎~城ケ島沖、沖ノ瀬のキンメも人気を集め、アカムツやクロムツも交じるというからグルメ派におすすめだ。
漁師でもある草間直樹さんは明るく優しい船長で、大の釣り好き。
釣り物などは相談に乗ってくれるうえ、土日祝日も5名からと少人数で仕立てられるのもうれしい。
釣行メンバーと日程が決まったら、とりあえず電話してみてはいかがだろう。
船は13tの大型船。最大20名まで乗船可能だが12名までが釣りやすいと草間船長
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ルアーカマスはこのボートでキャスティングで狙う
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マダイは正確なコマセワークが腕の見せどころ。乗っ込みの時期は大型に備えてドラグ調整を万全に!
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釣り船データ
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三浦半島佐島港・深田正夫丸
三浦半島佐島港の深田正夫丸は、現役の漁師でもある船長が2隻体制で相模湾の多彩なターゲットを楽しませてくれる船宿。
土日祝日も6名からと少人数で仕立てられ、リレー釣りも可能。
長井沖を中心に多彩な釣り物を狙う
深田正夫丸の先代は、30年以上前に職漁との兼業で仕立船を始めた。
現在は高橋正巳船長と正巳船長の甥にあたる高橋正也船長が舵を取り、2隻体制で出船する。
仕立船の予約がないときは、刺し網漁などに出向くそうで、漁で得た経験や情報を生かしつつ、佐島沖を中心とした相模湾の釣り物を案内している。
一番人気は周年楽しめるアジ五目。
秋谷~城ケ島沖の水深40~100m前後を狙う。
アジは30~40㎝級の良型主体でイサキやメジナ、サバなどが交じり、ビギナーでも手堅く楽しめる。
また釣ったアジをエサにして泳がせ釣りを楽しむことも可能で、水深40~50mの釣り場ではヒラメやマトウダイ、水深100m前後のポイントではイシナギやワラサが上がることもあるそうだ。
これからは城ケ島~葉山沖のマルイカも有望で、ムギイカ交じりでいい日は30杯以上釣れているとのこと。
マルイカフリークはもちろん入門者にもおすすめだ。
夏場は、近年大人気のカツオやキハダで盛り上がる。
同船のカツオ・キハダはコマセ釣りのほか、生きイワシエサの一本釣りやフカセ釣り、ルアーでも受け付けていて、一本釣り用の貸し道具も完備。
仲間を誘って好みの釣り方で狙うのも楽しいだろう。
またワラサ・イナダは例年7月ごろから群れが入り次第出船するとのこと。
同宿はカワハギ狙いのリピーターも多いそうで、釣り場は港からすぐの佐島沖。
シーズン初期の秋口は25㎝を超す良型も多く、お客さんに喜ばれるそうだ。
秋からは三戸浜~秋谷沖のコマセダイも狙い目。
500g~2㎏級主体に、日によっては3~4㎏級も顔を見せる。
そのほか冬~春にかけてはメダイも人気。
2~4㎏級主体に、クロムツやキンメなどが交じってクーラーの中は賑やかになるという。
また同船はリレー釣りも可能なので、色いろ釣りたい欲張り派は船長に相談してみるといいだろう。
高橋正巳&正也船長はとても優しく実に親切。
アットホームな雰囲気が心地よく、一度釣行したらだれもがリピートしたくなる船宿だ。
船は2隻体制で出船。いずれの船も最大14名で、10名までが釣りやすいと正巳船長
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少人数の仕立船なら釣り座もゆったり
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釣り船データ
(左)高橋正也船長(右)高橋正巳船長
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深田正夫丸に乗船してみたい方はこちら!
隔週刊つり情報(2020年6月1日号)※無断複製・転載禁止