今回の巻頭特集は、8月1日にスタートした相模湾のコマセ釣りのキハダ・カツオ開幕模様と、すでに豪快な釣果を上げているイワシエサのフカセ釣りをクローズアップ。
カツオがバリバリ釣れている駿河湾・金洲も視野に入れたコマセ釣りとイワシエサの必釣ガイドをお届けする!
キハダやカツオがコマセに口を使うのは時間の問題
8月1日、関東地方では長かった梅雨が明けるとともに、相模湾のコマセ釣りのキハダ・カツオが開幕した。
初日は夏らしい青空とナギに恵まれた絶好のキハダ・カツオ日和。
しかし、相模湾、三浦半島、内房から出船した70隻以上のコマセ船が相模湾全域で群れを探したが、7月の長雨の影響か湾内の水色は濁りがきつくナブラ(群れ)の気配は薄い状況。
たまにトリヤマが立ち、キハダやカツオの跳ねが見られたものの、コマセ(オキアミ)への反応は鈍く苦戦した。
とはいえ群れがいることは確認されたし、魚がオキアミに慣れていない開幕後しばらくはコマセ船が苦戦するのは想定内。
夏の相模湾の最大勢力、コマセ釣りのキハダ・カツオ船がスタート。ほとんどの船が予約乗合で休日は満船必至。予定が決まったら早めに予約を!
出典:
コマセ釣りでは魚は上がっていないものの、初日に三浦半島葉山芝崎・五エム丸のコマセ船に便乗したルアー釣りで27kgと25kgのキハダが上がった。
船長によれば、初日、2日目ともに小魚などのベイトを追っておおむね海面から30m以内の表層を横方向に泳いでいる〝追っかけナブラ〟と呼ばれる魚群を狙ったとのこと。
ヒットには至らなかったものの、複数の船で群れを追いかける理想的な展開もあったようだ。
例年8月の傾向に鑑みて、キハダやカツオがコマセに口を使い始めるのは時間の問題。
現況で湾内の群れは少ないものの、これから増える台風で海がかき回され、相模湾奥まで黒潮分岐流の澄んだ潮が差し込めば、続々と新たな群れが来遊し、本誌発売の8月12日にコマセ釣りでキハダやカツオが釣れ盛っている可能性は十分にある。
速攻でタナに合わせて 魚群を迎え撃つ
例年8~9月はカツオとキハダが混在する群れが主体で、追っかけナブラを狙う釣り、通称〝追っかけ〟になる場合が多い。
群れの進行方向に先回りして狙うこの釣りは、合図と同時に投入するのが鉄則。
とくにカツオはコマセに突っ込んでくる傾向があるので、手早くコマセを指示ダナに集中して厚くまき、横方向に突進してくる魚群の眼前に仕掛けを止めて迎え撃つ。
群れの移動が速い1流し1投のケースでは、コマセをまいてタナに合わせてから30秒ほどが勝負だ。
なお、コマセ釣りの標準オモリは80号だが、群れの移動が速いとタナ取りが間に合わないこともあるため、ここ数年で、仕掛けの沈下を速めるために100~120号を使用する船宿が増えているので事前に確認しよう。
また、状況でキハダ狙いに転じてじっくり流し込むような場合は遊動式テンビンを使うこともあるが、カツオもキハダも食ってくる追っかけの場合はオマツリしたとき絡んだ糸をほどきやすいシンプルな片テンビンを使おう。
この釣りの指示ダナは、「○m」、もしくは「○~○m」と幅を持たせてアナウンスされることもある。
後者の場合、一般的にカツオは指示ダナの上限、キハダは下限に合わせるのが基本。
あらかじめリールのドラグはカツオ、キハダのいずれが食ってもほどよい3kg前後に調節し、ヒットしてほとんど道糸が出なければそれはカツオだ。
カツオは横方向へ走り回るから、隙を与えて走られるとオマツリ必至。
相模湾で平均サイズの2~4kgのカツオなら、右ページに図示したハリス16~18号の仕掛けで強引に巻き上げ、力づくで取り込んでもハリスが切れることはないので速やかに取り込もう。
一方、キハダがヒットすると道糸が勢いよく出ていくが、リールに触らず走るだけ走らせるのが鉄則。
魚が止まったら電動の中速で巻き上げる。
エサの付け方は様ざまあるが、オキアミをハリ軸に沿って通し刺しにする丸掛けは食い渋りに効くと言われている
出典:
なかなか魚が上がってこないときは、下腹に当てた竿尻(デカアテ)を支点にして両手で竿を起こし、竿を握る手を下げつつ、電動で道糸を巻き取る電動ポンピングで引き上げよう。
セカンドランで数十m走られることもあるが、一進一退の攻防を繰り返しているうちに魚も徐々に弱ってくる。
魚が弱って上を向くと竿起こしが楽になる。
ここが勝負時!ドラグを5kgほどに増し締めし、巻き上げスピードをアップしてグイグイ引き上げよう。
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隔週刊つり情報(2020年9月1日号)※無断複製・転載禁止