茨城の初釣りといえばヒラメ。
12月から沿岸にイワシの群れを追って回遊する「渡り」と呼ばれる大型のヒラメが釣れている。
1月2日の初出船で訪れたのは鹿島港の利喜丸。
鹿島沖の水深30m前後を横流しで広く探るが、当日は海況が悪く港前に回遊していたイワシの群れも抜けてしまい全員に釣果は行き渡らなかったものの、最大2kg級を筆頭にトップ4枚のヒラメを釣り上げることができた。
海が落ち着いた翌日は船中全員がヒラメをキャッチ。
3.8キkg良型も上がり、トップ5枚と復調しているので今後も期待十分。
大川船長によると今後も状況を見ながら根周りを狙いつつ、イワシの群れが再び接岸すれば「渡り」の大型を狙っていくとのこと。
ヒラメシーズン終了の3月末まで、当地のチャンスはまだまだ続く。
▲新年の初物を船中一番に釣り上げた
出典:
令和6年ヒラメ釣りの福男 高橋 晃さん
初釣りのためにヒラメ用タックルを新調した市川市の高橋晃さん。
そのかいもあってか当日最大2kg級を頭に4枚のヒラメを釣り上げて竿頭になり、初笑い。
茨城で初釣り一番人気といえばヒラメ。
年末の鹿島沖ではイワシの群れに着いた「渡り」と呼ばれる大型のヒラメが釣れていて、期待が高まるなか1月2日の初出船を迎えた。
当日は鹿島港の利喜丸に4時到着。
4時半ごろになると初出船を楽しみにしている常連さんや親子で訪れた釣り客が集まり、新年を祝う松飾りと大漁旗が掲げられたヒラメ船は2隻出しと新年から盛況だ。
私は大川紘嗣船長が舵を握る船に乗り、5時半過ぎに18名の乗船客とともに出船。
港口まで出ると航海の安全と大漁を祈願して船を時計回りに3度旋回させる。
恒例の儀式のあと、ややウネリの高い海を30分ほど走り到着したのは鹿島沖の水深30m前後。
▲底付近をていねいに探って手にした1.5kg級のヒラメ
出典:
船中一枚目の初物
仲乗りさんから15~20cm前後のマイワシが配られる間、このポイントを選んだ理由について船長にうかがうと、「うちでは初出船で、数多くヒラメを釣った上位3名にお年玉プレゼントを差し上げています。お客さん全員に釣ってもらいたいから、0.5~1kgが主体ですが数が狙える場所から始めます」とのこと。
準備が整った6時過ぎ、「まだ暗いですがそれでは始めましょう。水深は30m。オモリは80号です。どうぞ!」と船長からのアナウンスで釣りがスタート。
風を舷に受けての横流しで探っていく。
前日の強風の影響で底荒れが心配されたが、1投目からいきなり左トモ3番の内田さんがリールを巻き始める。
仲乗りさんが差し出すタモに収まったのは1kg級のヒラメ。
新年の初物を船中一番に釣り上げて初笑いとなった内田さんに話をうかがうと、「まめな底ダチの取り直しを心がけていたら食ってくれました。
船中1枚目の初物が釣れて今年はよい釣りが期待できそうです」とうれしそうに話してくれた。
初ヒラメおめでとうございます!
きっと忘れられない正月になったことでしょう。
続いて竿を曲げたのは内田さんの隣で釣っていた阿南さん。
同サイズのヒラメを釣り上げる。
この勢いに乗り連発するのかと思いきや、次の流しでは船中アタリなし。
ウネリが高く船が大きく上下してアタリが分かりにくいようだ。
「釣りにくいね。さっき無線で連絡があり、港前にいたイワシの群れが抜けちゃったみたい」と船長も困った様子。
その後、イナダの回遊があり、船中ほとんどの方がイナダをキャッチする一幕もあったが、ヒラメのアタリは遠く、ウネリも高くて釣りにくいため8時ごろ沖へ移動する。
▲ヒラメとのスリリングなヤリトリを楽しんだ
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令和6年 ヒラメ釣りのアレ 利喜丸のヒラメ釣り大会優勝のゆくえ
利喜丸では、「お年玉プレゼントヒラメ釣り大会」が初釣りの恒例行事となっていて、常連さんの中には毎年楽しみにしている方も多いらしい。
ルールは簡単で数多くヒラメを釣った上位3名にお年玉プレゼントが贈呈される。
大型を釣っても勝敗には関係なく、同数ならジャンケンでアレ(優勝)を決めるのだ。
今年は混戦となり、10時の時点で8名が2枚を釣り上げて並び、3枚釣れば入賞確定といった状況の中、左トモ2番の黒澤さんが10時半に3枚目を釣り上げて単独首位でアレに手が届きそうになると、最後の流しで右ミヨシの高橋さんが2枚連釣し4枚で逆転、アレが見えてきた。
このまま終了かと思ったところで、黒澤さんが4枚目を釣り上げて追いついた。
アレのゆくえはジャンケンに……。
最後に笑ったのはチョキを出した黒澤さん。
真の福男・爆誕です!
▲日が高くなってからもアタリは連発した
出典:
ポイント移動で好転
鹿島沖の水深30m前後に到着すると、「根の上を流していくので根掛かりに気を付けてください」とのアナウンスで再開。
ここで左トモ2番の黒澤さんがアタリをとらえた。
じっくり待ってから合わせるとハリ掛かり、ゆっくり巻き上げて1kg級をキャッチ。
「底荒れしているかもしれないので、ヒラメの目の前にエサが届くようにタナを20~30cmにしました」と黒澤さん。
狙いが見事的中したようだ。
次の流しでは左ミヨシ2番の渡辺さんが竿を大きく曲げている。
慎重にヤリトリして上がってきたのは1.5kg級のヒラメ。
「払い出しのときは道糸を出したほうが釣りやすいし、オマツリを避けられると船長がアナウンスしていたので実践したら釣れました!」と渡辺さん。
この1枚が福を呼んだのか、次の流しではヒラメが集まっている場所に差しかかったようで、右ミヨシ、右ミヨシ3番、右トモ3番で0.5~0.8kg級が上がり、とりあえず1枚釣り上げてひと安心している様子。
さらに次の流しでは、鹿島沖でのヒラメ釣り初挑戦の佐藤さんが1.8kg級をゲット。
「鉾田市の実家に帰省中で、正月なので高級な魚を食べたいと思い、父を誘って釣りにきました。この1枚があれば十分です」と、釣り上げたヒラメをまじまじ見ている。
以降は流し変えのたびに船中のあちこちでアタリがあり、一人また一人と初物のヒラメを釣り上げていく。
やがてアタリが遠くなったため、今度は岸寄りへ移動する。
「ここはとくに根がきついから根掛かりに気を付けてね」と船長からのアナウンスで再開。
ここで竿を曲げたのは黒澤さん。
0.8kg級のヒラメを取り込んだ。
沖揚がりまで残り30分。
最後の流しではヒラメの群れの濃い場所に差しかかったらしく、右ミヨシの高橋さんにヒット。
慎重にヤリトリして上がってきたのは2kg級のヒラメ。
「エサの中に小アジが交じっていて、良型の実績が高いエサなので使ってみたら釣れました」と言う高橋さんはすぐにエサを付け替えてヒラメを追釣。続いて右トモ3番の島村さんが0.5kg級、黒澤さんも同サイズを取り込んだところで11時の沖揚がりを迎えた。釣果は0.5~2kg級のヒラメが一人0~4枚。
全員に初ヒラメは行き渡らなかったものの、ヒラメ初挑戦の方が見事初ヒラメを釣り上げたのは何より。
「今日はウネリで底荒れしていたかもしれないね。海が穏やかになれば……」と言う船長の言葉どおり、翌3日は復調し全員ヒラメを釣り上げた。
▲まめにタナを取り直して食わせ1枚
出典:
船宿INFORMATION
茨城県鹿島港 利喜丸
0299・82・5762
▼備考=4時半集合。
ポイントカード実施中、6回乗船すると1回半額
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隔週刊つり情報(2024年2月1号)※無断複製・転載禁止