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早朝クロムツとのリレー釣り一挙両得!南房の夏オニ狙い

隔週刊つり情報編集部

南房江見太夫崎の渡辺丸は、手軽な浅場のカサゴから本格深海のベニアコウまで様ざまな根魚釣りを楽しませてくれる老舗船宿。

この時期の人気メニューはオニカサゴで、同宿ではオニカサゴ専門またはクロムツ(ムツ)とオニカサゴのリレー釣りで出船している。

取材日はリレー釣りで、前半のクロムツは鴨川沖の水深90~115m前後をフラッシャーサビキで狙い、30~40cm級主体にトップ4尾。

後半のオニカサゴは江見沖の水深95m前後へ移動し、0.5~1kg級を頭4尾とまずまず。

クロムツ、オニカサゴともオモリは150号だから中深海用タックル一つあれば両方楽しめる。

釣行の写真

▲南房のオニカサゴ狙いでは、早朝にフラッシャーサビキでクロムツを釣り、それからオニカサゴ狙いに転じるリレースタイルの乗合船が多い

外房勝浦から南に海岸線を走ると小さな漁港がいくつも点在している。

いずこも遊漁船が数軒しかない小さな港で、九十九里飯岡や大原のように船がひしめいて活気あふれる港とは対照的に、閑として味わいのある雰囲気を出している。

南房江見太夫崎港はそんな港だった。

渡辺丸は根魚全般を得意とする船宿だ。

オニカサゴ釣りについては、オニカサゴ専門で狙う場合と、朝方にクロムツ(ムツ)を狙ってその後にオニカサゴ狙いへリレーするという2通りの出船パターンがある。

この日は後者で出船時間は3時、未明の海でのムツ狙いから釣りは始まった。

釣行の写真

▲明るくなってからオニカサゴ狙いに転じる

テンビンの腕先からの枝バリの出し方

オニカサゴ仕掛けといえば親子サルカンで接続した2本バリがスタンダードだが、筆者が愛用しているのはテンビンの腕先からさらに1本のハリを出す3本バリ仕掛けだ。

テンビンから至近距離にエサがあるので、魚に警戒されそうなものだが、状況によってはここのハリばかりに食ってくることもある。

この位置のハリはそれだけ動きが激しいので、活性の高い魚にアピールが大きいのかもしれない。

テンビンの腕先からハリを出すために、テンビン先にあるサルカンにスプリットリングで親子サルカンを接続している。

こうすればハリス同士の絡みは減少するし、ハリスの交換も簡単だ。

暗いうちはクロムツ狙い

ゆっくりと東に進んだ船は、25分ほどで鴨川沖のポイントに着いた。

日の出はまだ遠く、あたりは暗闇に覆われて僚船の灯りがわずかに浮かぶ。

「水深92mです。底から10m上まで反応が出ています」との渡辺英雄船長のアナウンスが開始の合図になった。

クロムツはフラッシャーサビキで狙うが、渡辺丸では船宿オリジナルの仕掛けが1組配られる。

ハリ数は8本で全長が10mほどと長いため、投入は船に備え付けてあるスポンジ張りの木板にハリを並べて引っ掛けておき、オモリを先に入れて下のハリから順番に木板から外して海中に落としていく。

取り込みのときはその逆で、上のハリから順に木板に掛けていく。

ここのクロムツのエサは小さなイワシだ。

フラッシャーサビキを誘い上げながら躍らせ、イワシの泳ぐ様を演出するのが誘いとなる。

うまくタナが合い、仕掛けを動かしている人にはガクガクと派手なアタリがやってきて、30cmのクロムツが取り込まれた。

食いがいい日には3点、4点で掛かってくるが、この日は単発が多い。

潮があまり動いていないようで、反応の割にはアタリは乏しいようだ。

この釣りは明るくなるまでの短時間勝負、水平線から太陽が顔を出すころに船長はオニカサゴ狙いへの移動を告げた。

ムツ狙いは約2時間だった。

江見沖方面へと戻り、水深94mから開始。

上へと誘い上げるクロムツとは逆に、オニカサゴは地道に底近辺でエサを動かして誘う。

こちらも潮の流れは今イチのようで、道糸は真っすぐでタナを取り直しても深さはあまり変わらない。

先週はトップでツ抜けするほど好調な日があったが、その後の南西風で底に濁りが入ってしまったとのこと。

これまで顔を見せなかったツノザメが邪魔をするのもそのせいらしい。

釣行の写真

(上)沖揚がり直前で釣れた1kg級(中央)クロムツは底から10mの範囲をゆっくりと誘う(下)サバも交じった

ONE POINT ADVICE エサのサイズは1cm×10cmがおすすめ

オニカサゴ釣りはエサを持参する人が多いが、渡辺船長いわく、エサを大きく切る人が多いようだ。

大きさよりも動きのほうが重要だという。

船長のおすすめは幅1cm、長さ10cm、このサイズが海中でヒラヒラと動きがよく、さらに紫外線加工をするのも効果的とのこと。

渡辺丸で販売しているエサもこのサイズのサバの切り身だ。

船でエサを購入する人は、予約時にその旨を伝えておこう。

特エサは寿司ネタ作戦

流し変えると胴の間の方が竿を曲げた。

手持ちで支える竿先が時折ガンガン!と激しくたたかれている、本命の引き方だ。

船長が差し出したタモに収まったのは1kg級のオニカサゴ。

エサは冷凍のエビだそうだ。

見せてもらうと、8cmくらいのバナメイエビで、2本バリの先バリにエビ、上バリにはアナゴの切り身を付けていた。

なかなか珍しい組み合わせで、寿司ネタ作戦成功といったところだろうか。

私は、特エサにシイラの切り身を持って行った。

エサ持ちがいいのが利点なのだが、これがサメに大好評。

落としてほどなく竿先がガックンガックン揺さぶられる。

ほかの人にサメはあまり食わないのに、私の仕掛けのシイラを付けたハリだけはサメが百発百中だった。

こんな経験は初めてのことだ、何が気に入られたのだろう?

シイラエサは諦めて、オーソドックスにサバの切り身をエサにする。

7時ごろから徐々に潮が動いてきたようで、アタリが増えてきた。

小型ながらオニカサゴの一荷などもあり、カンコ、ムシガレイもじった。

この日は、オニカサゴを釣り上げた人の釣り方は共通していた。

いずれも大きな誘いだ。

底から30cmほどタナを切った状態でしばらく待ったあと、ゆっくりと竿を起こしてオモリを1.5mくらい持ち上げる。

海底にはっている仕掛けを引っ張って、先バリが底から離れるくらいまで持ち上げるイメージだ。

潮が速いときにはこの誘い方だと仕掛けが吹き上がってしまいアタリが減ることが多いが、この日のように潮が緩いときには大きく誘ってエサを動かすことがアタリの多さにつながるようだ。

一つ注意するのは、誘ったあとに竿先を下げたとき底まで落とさず、下げ切ったところ(誘い開始前の位置)でしばらく止めておくことだ。

海底まで落とすと、オモリが仕掛けの上に乗っかって手前マツリの原因になる。

潮が緩いときはとくに注意したい。

沖揚がりの時間となり、クロムツは30~40cmが一人0~4尾、オニカサゴも1kg級を頭に一人0~4尾の釣果だった。

潮が動かず底潮も悪かったが、それでも外道を含めてお土産を確保できた。

渡辺丸では最初に予約を入れた人の希望でクロムツ・オニカサゴのリレーか、オニカサゴ専門かが決まる。
釣行行日が決まったら希望のコースを船長に伝えよう。

港に着いて時計を見るとまだ10時前だ。

この日から東京湾アクアライン上り線ではロードプライシングが開始された。

混雑時間帯の土日祝13時から20時までは通行料金が400円アップする。

神奈川方面から千葉に通う釣り人は出費が増えるのだが、渡辺丸の沖揚がり時間であれば余裕で13時前に木更津金田料金所を通過できるので通常料金で済む。

これは望外のメリットだった。

船宿information

南房江見太夫崎港 渡辺丸

080・5497・0390

備考=予約乗合。

クロムツ・オニカサゴ船3時出船、オニカサゴ船4時出船。

スルメイカ、アカムツへも出船

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隔週刊つり情報(2023年9月1号)※無断複製・転載禁止

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