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三浦半島鴨居大室港出船 今年のXデーは早いかも!?

隔週刊つり情報編集部

東京湾でトラフグ乗合が始まってから今年で8年目。

今では春の風物詩としてすっかり定着した感がある。

三浦半島鴨居大室港の一郎丸では昨年より1カ月ほど遅い3月12日から乗合船を開始。

トラハンター20名の夢を乗せて出船した初日は観音崎~鴨居沖を探り、30cm前後を中心に最大53cm、3.35kgの大トラも上がり、一人1~8尾と全員安打を達成し好発進。

ここ数年の傾向はシーズン初期は中小型主体で、乗っ込みの大型と思われる4~5kg級が多く交じるXデーは4月上旬ごろだが、今年は3月20日現在、早くもXデーではないかとされる釣れっぷりが報告されている。

もしかしたら昨年に引き続いての当たり年、ロングランの大トラ祭りとなるかもしれない。

釣行の写真

群れが固まってくれば船中連続ヒットのシーンも増えてくるはず

トラフグ仕掛け色いろ

トラフグ仕掛けには基本仕掛けというものがない。

オモリの色や形、ハリの数、ハリスの材質(ナイロン、ワイヤー)などに工夫が凝らされた個性的な仕掛けが見られるのも面白いところ。

オリジナルの仕掛けを作ってトラフグ釣りを楽しもう。

東京湾のトラフグは、これまでのパターンだと4月上旬に乗っ込みの大型が釣れ始め、ハイシーズンを迎える。

三浦半島鴨居大室港の一郎丸では、3月12日からトラフグ乗合を開始。

これは昨シーズンよりも約1カ月遅い。

「漁師の水揚げを見ると、今年はまだ大きいのは少ないけど、トラフグは一杯いるみたいだね」と青木利夫船長。

湾内のトラフグの魚影の濃さは、スミイカ船やショウサイフグ船の外道にトラフグが頻繁に交じることからもうかがえていた。

ふたを開けてみれば初日からトップ8尾、ボウズなし、最大3.35kg、船中70尾と、これ以上ない好スタートを切った。

釣行の写真

東京湾のトラフグは4月にビッグチャンスを迎える

釣行の写真

当日は30cm前後がアベレージ

釣行の写真

40cm級も釣れた

先調子の竿に小型両軸 様ざまな仕掛けを試してみよう

東京湾のトラフグ釣りの歴史は浅く、まだ専用竿は市販されていない。

湾フグ専用の竿、外房や茨城のカットウフグ竿、カワハギ竿、8:2調子のゲームロッドと、船上では様ざまな竿が並んでいる。

終日手持ちでアタリを待つこと、合わせを入れてしっかりと掛けることなどから、先調子の竿が望ましい。

使用オモリは船により20~30号なので、オモリに合った先調子の竿を選べばいいだろう。

リールは小型両軸にPE1~1.5号を巻いておく。

小型電動リールを使う人も多い。

ドラグは合わせたときに糸が滑らない程度にきつめに締めておく。

仕掛けもまた、様ざまなものが見られる。

基本はショウサイフグと同じく、エサバリとカットウバリをそれぞれ1本付けるスタイルだが、エサバリのほかにチラシバリを1~2本出したり、カットウを2本にしたり、カットウを外してエサバリだけにしたりと、各自工夫をしている。

潮が速くオマツリばかりする場合はハリ数を減らしたりシンプルな仕掛けを使うのがマナーだが、そうでないときは好みの仕掛けを使えばいいだろう。

一郎丸の船宿仕掛けは、ワイヤーハリスとスプリットリングを用い、チラシバリやカットウの取り外し、交換ができるようになっている。

オモリにも工夫が見られる。

ゴールドやシルバーのメタリック塗装や、夜光、蛍光などのアピールカラー。

さらにはオモリの代わりにメタルジグ(30号オモリの場合は120g)を使っている人も見られた。

後述するように、トラフグの泳層を探る釣りなので、オモリも含め仕掛けを目立たせようとする傾向が見られる。

エサはショウサイフグと同様に、冷凍のアルゼンチンアカエビが多く使われる。

一郎丸ではエビのほかに冷凍のマイワシも販売している。

下にエサの付け方のパターンを示す。

アピール重視か、食い込み重視か、その日の状況によってエサ付けも変えてみるとよい。

サバの切り身やソフトルアーを持ち込んでいる人も見られた。

ほかにもイカの切り身、とくにフグの好物のアオリイカなど効果的と思われるし、匂いの強いアオヤギを使ってみるのも面白そうだ。

これらの特エサは機会があれば試してみたい。

宙層のトラフグ狙いは3パターンの探りと待ちが基本

トラフグポイントは鴨居沖を中心に、北は観音崎沖、南は剣崎沖と東京湾の広い範囲に渡る。

狙うタナも宙層から底狙いまで多岐に渡るが、ここでは取材日のパターンである宙層狙いを解説する。

トラフグ釣りは流し釣りになる。

スパンカーを立て、仕掛けが真っすぐ下りるように船を調整しながら、潮に乗せてポイントを流していく。

流していくうちに、船下にトラフグが入ってきたときがチャンスとなる。

宙層のトラフグ釣りの基本は、「探り」と「待ち」になる。

上図にそのパターンを記す。

「探り」は、指示ダナの範囲で仕掛けを動かしトラフグの遊泳層を見付ける動作だ。

指示ダナの下限から誘い上げるパターン、指示ダナの上限から落とし込むパターン、誘い上げと落とし込みの連続パターン、この3つが基本だ。

トラフグの遊泳層は一定ではない。

船長は魚探反応からフグが泳ぐ可能性のあるタナを伝える。

その幅は10mであったり、20mであったり、日によって異なる。

「待ち」は、探りの合間に仕掛けを止めてアタリを待つ動作だ。

これもいくつかパターンがあり、竿をシャクって下ろして仕掛けを躍らせてから待つ方法(信長型)、聞き上げて居食いしていないかの確認を入れながら待つ方法(秀吉型)、仕掛けを動かさずにじっと待つ方法(家康型)の3つが基本になる。

待っている時間は5秒くらいの人もいれば、30秒ほどじっくりと待つ人もいた。

取材日は全員にアタリがあったが、誘い上げ&仕掛けを動かさずに待つ、待ち時間は長め(20~30秒)の組み合わせの人が8尾で竿頭だった。

筆者は写真を撮りながら、アタリがあった人にタナを聞いて回ったが、この日は指示ダナの上のほうでアタった人、下のほうでアタった人、実に様ざまだった。

トラフグと遭遇するタナを当てるのは、運の要素も多分にあるのかもしれないが、根気よく探り続ける人のほうがアタリは多く出ているように見えた。

釣行の写真

掛かったら糸を緩めずとにかく巻く。断続的にゴンゴン引き込めば本命の可能性大

釣行の写真

いつヒットしてくるか分からないから集中力が大切

合わせてハリ掛かりしなければ待つのが吉 巻き上げは一定の速度で

アタリはコツンと明確に出る場合もあれば、竿先がもたれるように押さえ込まれるときもある。

アタリがきたら小さく鋭くシャクって合わせを入れる。

ハリ掛かりすると重みが伝わるので、そのままリールを巻き上げる。

トラフグもショウサイフグ同様に、ハリ掛かりした後に上方向へ泳いでテンションが軽くなることがあるので、重みがしっかり伝わるまでリールを巻いてやる。

アタリがあったときに大事なのは、合わせてもハリ掛かりしなかった場合に仕掛けを上げずにそのまま待つことだ。

エサが残っている限り、トラフグは高確率で再アタックしてくる。

付けているエサのボリュームにもよるが、3~4回は合わせ損なってもアタリが続くことがあると思ってよい。

巻き上げは、糸を緩めないよう一定速度でリールを巻く。

大型になるとその重量感は相当だが、疾走する魚でないのでトラフグが暴れたら無理にリールを巻かずに竿でためてやり、魚の引きが落ち着いたら巻き上げる。

フグが海面に見えたら、小型であれば抜き上げてもよいが、良型の場合はタモ取りを頼もう。

また、トラフグは水を吸い込んで提灯のように膨らむことがあるが、このときは巻いている途中からズシリと重くなる、

膨らんだフグは水の重量と合わさり小さくてもkg超えの重さになるので、無理に抜き上げると竿を傷めることもある。

この場合もタモ取りを頼もう。

釣り上げたトラフグは、その歯に注意してほしい。

大型のトラフグになるほどエサバリを飲み込んで口に掛かることが多いが、このときに注意しなければいけないのは、ハリを外すときはペンチなどを使い、指でハリを外そうとしないことだ。

トラフグの歯は凶器に等しい、大型にかみつかれようものなら大ケガをすることさえある。

フグは帰港後に宿でさばいてもらえるが、その前に絞めて氷で冷やしておくこと。

生かしたまま持ち帰るとさばくときに前述のようにフグの歯が危険であり、皮もはがれにくいためだ。

釣ったらすぐに絞めてクーラーに入れるか、タルに生かしておいた場合でも沖揚がり30分前には絞めるようにしよう。

取材日は3kgオーバーの良型が出たものの、初期ならではの小型主体の数釣りだった。

ところがその一週間後には、早くも乗っ込みの大型と思われる群れが釣れ盛っている。

果たしてその日がXデーだったのか、それとも4月に入って再び山場が訪れるのか……その答えは間もなく出るだろう。

魚の写真

帰港後、自分の番号札と釣れたフグをオケに入れて渡すと、ふぐ包丁師の免許を持った船長がさばいて身欠きにしてくれる

釣行の写真

期間限定なので釣行はお早めに

フグの味

昭和の食の大家、北大路魯山人はフグの味について次のように述べている。

「河豚のうまさというものは実に断然たるものだ、と私は言い切る。これを他に比せんとしても、これに優る何物をも発見し得ないからだ」。

フグの味について最大級の賛辞である。

魯山人が食したフグとは、下関のトラフグのことを指す。

美味であること疑いなしのトラフグゆえ、料理にも気合を入れて臨んだ。

フグの身は弾力に富み、その身からうま味を抽出するには、薄く切ることが昔から伝わる料理人の智恵だ。

そのためには、「フグ引き」と呼ばれる刃の薄い包丁を使う。

皿の模様が透き通ってみえるほどに薄く切った刺身を口に運ぶとほのかなうま味が口中に広がった。

INFORMATION

三浦半島 鴨居大室港 一 郎 丸

046・841・9236

▼備考=予約乗合、7時15分出船。駐車料金100円

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隔週刊つり情報(2023年4月15号)※無断複製・転載禁止

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