南伊豆エリアで古くから人気のメダイは、側扁した体型と発達した尾ビレが生み出す強烈な引きが魅力。
クセのない上品な白身もおいしい。
タックルはパワフルな引きに対応する青物用ワンピースロッドと中型電動リールがおすすめ。
オキアミのコマセ釣りで、付けエサはサンマの切り身を使う。
釣り方は比較的簡単でコマセをしっかり振って正確にタナを取ったら、あとは誘いなどかけず置き竿にしてアタリを待てばいい。
下田須崎港の稲荷丸を訪れた3月中旬の取材日は、神子元島周りの水深120~180m付近を狙い、3~4.5kg級のメダイがトップ4尾、2~3kg級のハチビキが釣果に彩りを添えた。
▲当日は3~4kg級が主体だった
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▲メダイは強烈な引きで釣り人を魅了する
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仕掛け&エサ
交じるサバが最高の特エサになる
新鮮なサバの切り身は海中で皮目が輝きメダイにアピールする。
まな板は船で借りられるが、釣れたサバをさばく包丁やナイフは持参する
メダイは側扁した体型と発達した尾ビレが生み出す強烈な引きが魅力のターゲット。
日本全国に分布するが、釣り場は意外と限られていて専門の乗合船は少ない。
日本海の新潟上越市直江津出船や相模湾平塚出船でも狙えるが、やはりメッカと呼べるのは周年釣りが楽しめる南伊豆エリア。
ポイントはいくつかあるが、古くから知られているのは利島沖と神子元島周りだ。
下田須崎港・稲荷丸の森一徳船長によると、このところ利島沖は潮が速いため、神子元島周りの水深120~180m前後を狙っているそうだ。
利島沖に比べると数はのびないものの、神子元島周りで釣れるメダイは3~4kg級を中心に7~8kgの大型も交じるのが特徴で、4月以降も期待できるとのこと。
仕掛けは振り分け式2本バリ。特エサは交じりで釣れたサバ
タックルについては、竿は全長2~2.4m前後でオモリ150号に対応し、メダイの引きを受け止めるパワーを備えた中深場竿や青物用ワンピースロッドなど。
リールは道糸PE4~6号を400m以上巻いた中型電動でダイワなら500番、シマノなら2000~3000番クラスがおすすめ。
釣り方はオキアミのコマセ釣りで、片テンビンに付けるコマセカゴのサイズはL、オモリの号数は150号。
船宿の標準仕掛けはハリス10~14号4.5mと1mの振り分け式2本バリで、ハリはヒラマサ13号。
ハリスの太さは食いがよければ太く、渋ければ細くする。
2本バリにしているのは追い食いを狙うわけではなく、潮流によるメダイの食いのよしあしに対応するための仕様。
メダイはコマセに突っ込んでくるため、潮が緩いときはコマセカゴに近い短いハリスのほうが食いはよく、潮が速いときはコマセの煙幕も広がるので、仕掛けが潮になじみ自然にエサを漂わせてエサをアピールできる長めのハリスのほうが食いはいい。
とはいえ実際に底付近の潮がどう流れているのかは分からないため、ハリス長を変えた仕掛けで対応するわけだ。
支給される付けエサはサンマ。
身が軟らかく身切れしやすいので海中で外れにくくするため切り身を丸めて付けるのがコツ。
こうすることでメダイが食べやすくもなる。
なお、船で配られるサンマは丸のままなので自分で適当にカットする必要がある。
まな板は船にあるが、包丁やナイフは持参する。
このほかメダイ釣りで交じるサバが特エサになる。
釣れたてのサバ切り身(幅1cm、長さ15~20cmくらい)は海中で皮目が輝きメダイに強烈にアピールする。
サバは身がしっかりしているので、付け方は海中で回転しないよう端の中心にハリを刺すチョン掛けでいい。
▲しっかりコマセを振り、指示ダナに合わせてアタリを待つ
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LECTURE 付けエサはサンマの切り身
タナ取りは海面からマーカーで正確に誘いは入れず置き竿で待つ
釣り方は比較的簡単。
コマセをしっかり振ってタナを取ったら、あとは誘いなどをかけず置き竿にしてアタリを待てばいい。
タナ取りは海面からで、コマセカゴを着底させることなく船長が指示する水深に正確に合わせる。
そのためにはリールの水深カウンターよりも道糸のマーカーを基準にすること。
最初の10mを色変わりで合わせておこう。
水深が深く、抵抗の大きい切り身エサを使うため手前マツリしやすいので、指示ダナから仕掛け全長分まで下ろしたら仕掛けが絡まないよう10秒ほど潮になじむのを待ち、コマセを数回に分けて振りつつ指示ダナに合わせてアタリを待つ。
巻き上げ中の急な突っ込みなどによるハリス切れを防ぐためドラグを調節しておくことを忘れずに。
ドラグが緩いとメダイに走られてオマツリするので、道糸を両手で強く引いて少し出るくらいに締め込んでおく。
メダイの主なポイントはカケ上がり。
水深が浅くなってくると、船長から10m巻き上げるよう指示ダナの変更が告げられるので聞き逃さないように。
指示が出たらゆっくり5m巻き上げてからコマセを数回に分けて振りつつ指示ダナに合わせて待つ。
アタリがきても即合わせは禁物。
サバの切り身などエサが大きくなるとメダイもスポッと丸飲みできないから、食い込みを待つ時間が必要になる。
モゾモゾとしたアタリの後、竿先が絞り込まれたタイミングで巻き上げを開始する。
竿が曲がった時点でほぼ向こう合わせでハリ掛かりしているから、竿をあおって合わせなくても大丈夫。
巻き上げは毎秒1mの一定速度で行う。
あとはメダイとのヤリトリを思う存分楽しみながら巻き上げよう。
LECTURE 切り身を大きくしてサバをかわす
船宿information
南伊豆下田須崎港 稲荷丸
0558-22-5097
備考=予約乗合、5時集合、集まり次第出船。
ほかマダイへも出船
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隔週刊つり情報(2023年4月15号)※無断複製・転載禁止