茨城
茨城県といえば年末年始の「渡りダコ」。
しかし、日立や大洗では昨年より「夏ダコ」も注目されている。
日立~大洗方面の開幕は7月後半ごろの予定
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日立エリア
日立エリアの餌木タコ乗合が狙う主な釣り場は那珂湊沖の水深30m前後で風と潮具合により横流しとエンジン流しを併用する。
海底が砂れきまたは丸石で、ほとんど根掛かりしないのが一番の特長。
オモリは水深と潮の速さで60~80号を使用する。
当地はマダコが石を抱いて上がってくることが多く、石を1個抱いているだけで1kgのマダコが2kgに感じる。
しかも横流しでは潮の抵抗で重さが倍増し、体感ではとてつもない重量になる。
そのためリールはパワータイプの中型両軸や小型電動がおすすめ。
竿は専用竿のほかヤリイカ竿など相当な重量に耐えられるものが適している。
当地の船長によれば、6月中旬に試し釣りをしたところ型を見た程度で今のところは様子見の段階。
おそらく乗合船をスタートさせるのは7月後半から8月上旬になるとのことであった。
当地の餌木タコは電動タックルを使う人も多い
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標準オモリ60~80号、速潮用に100号もあると安心
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大洗エリア
大洗は県内で最も古くからマダコ釣りが盛んに行われているエリア。
当地の船長によれば、以前は10~11月ごろオモリ120号のテンヤを用いた手釣りで狙っていたが、近年の餌木タコブームの後押しもあり昨シーズンは7月中旬から翌年の3月までマダコで出船。
乗船者の9割が餌木で楽しんでいたとか。
釣り場は大洗沖の水深25~30m前後で、底が砂利や丸石のゴロタ場を狙っているため根掛かりすることはほとんどない。
基本的に片舷に並んで横流しで狙い、餌木釣りはオモリ60~80号を使用。
タコが石を抱いて上がってくることが多いため、電動タックルがおすすめだ。
鹿島エリアは10~12月
タコツボ漁が盛んな当地は禁漁期間が設けられており、遊漁船の釣期は10~12月の期間限定。
主な釣り場は鹿島沖の水深20~50m前後で横流しが基本。
ポイントの海底は根がきつい所が多いため、餌木は1本にするなど根掛かり対策が肝要。
外房
外房大原では以前からテンヤ釣りのマダコ船はあったが、餌木タコ船がスタートしたのは2年前。
今後の釣り場開拓が楽しみな有望エリアだ。
底の起伏が激しいポイントでは捨て糸を付けてテンヤの根掛かりを軽減するのも一手
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外房大原で餌木タコ船がスタートしたのが2年前の夏。
当地の船長によると、その年に大原港内の岸壁沿いでマダコがたくさん釣れていたのがきっかけで、餌木タコブームもあり、船で餌木の試し釣りをしたところ好釣果を得て乗合船を始めたという。
当地はイセエビとマダコ漁が盛んなため、釣り場がマダコ漁とバッティングしないか尋ねると、職漁船は12月から翌年3月一杯が漁期で太東~大原沖の水深40~80mで渡りダコを狙っているとか。
遊漁船の主な釣期は7~8月で、釣り場は太東沖の水深10~15m前後が中心となり、この時期浅場に集まる居着きのタコを狙っているので心配ないとのこと。
太東沖のポイントは砂地にツブ根が点在する場所や小石がゴロゴロ転がっているゴロタ場が中心でそれほど根掛かりしないものの、乗りが遠いときは起伏が激しい岩場やカジメ帯など根掛かりしやすい所も狙うため、「ここは根掛かりに気を付けてください」などとアナウンスされたら、餌木を1本にするなど根掛かり対策を行いたい。
当地は横流しがメインで標準オモリは30~40号となる。
今年は6月に試し釣りをしたものの海況が悪く時期も早かったのか今一つ。
乗合船をスタートさせるのは、昨年同様7月に入ってからになる予定とのこと。
また今シーズンは、状況で大原~岩船沖なども探りながら釣り場を開拓していくそうだ。
釣り場は太東灯台前一帯の水深10~15m前後
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相模湾
葉山エリアと腰越~湘南片瀬エリアから乗合船が出船。
いずれもテンヤの手釣りと同船になるが、近年は餌木タコの乗船者が7~8割を占めている。
葉山エリア
本誌船宿データベースでは三浦半島葉山芝崎港の五エム丸などがマダコ船を出すほか、長井方面や久留和の仕立専門の船宿でマダコを受け付けている。
五エム丸の鈴木真治船長によると、釣期は4月後半のゴールデンウイークから8月のお盆のころまで。
釣り場は港前を中心とした葉山沖の水深10~20m前後で、底は根掛かりしにくい砂利のポイントもあれば、険しい岩場など様ざまとのこと。
今年はタコの沸きがよく、300gほどから2kg級と大小交えていい日はトップで15杯以上釣れているという。
同船の餌木釣りはオモリ50号で、右舷が餌木、左舷がテンヤと釣り座を分けてオマツリを防止している。
腰越~湘南片瀬エリア
相模湾腰越港の池田丸、湘南片瀬港の萬司郎丸などがマダコ船を出している。
池田丸の池田威知郎船長によると、釣期は例年5月の連休明けからスタートして7月一杯まで楽しめるとのこと。
釣り場は腰越~江ノ島周りの水深3~8m前後で、腰越沖は比較的根掛かりしにくいポイントを狙っているが、江ノ島周りは険しい岩礁帯を攻めているので根掛かりを避けては通れないものの、船を回して外すので切れることは少ないそうだ。
同船のテンヤ釣りはオモリ50号だが、餌木釣りはオモリ20~30号を目安に竿に合った重さで自由に楽しんでもらっているという。
今シーズン、タコの沸き具合は上々で、0.3~1.5kgと大小交えてトップ15杯以上の良日も珍しくないとか。
初心者でも3~4杯は釣れるそうなので餌木タコ入門にもおすすめだ。
相模湾のマダコ船はテンヤと餌木が同船
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隔週刊つり情報(2022年7月15日号)※無断複製・転載禁止