マダイの特徴・見分け方 | 写真から探せる魚図鑑
マダイの図鑑ページです。マダイの特徴がわかりやすい写真を掲載!マダイの特徴、生息場所や釣り方、マダイの美味しい食べ方など、マダイについて詳しく解説しています。
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いかにも魚らしい姿、なぜかほっとする暖かな色合い、その身は虹色に輝きほどよく甘い。
姿、色、味。
魚に求められる大切な三つの要素を備えている魚が、マダイです。
海洋民族であった日本人は、古来からマダイを珍重してきました。
正月や慶事などの祝膳に出される丸ままの魚、いわゆる尾頭付きとは、本来は新鮮なマダイだけを指した言葉です。
ほかにも「青葉ガツオにさくら鯛」や「五月陰暦の腐れ鯛」、「夏の鯛はイヌも食わぬ」など数多くの言い伝えが残されていますね。
さくら鯛は、暖かくなってくる春にシーズンを迎えます。
さくら鯛は、桜が咲く季節に釣れることからそう名付けられたと言われていますが、体がほんのりさくら色に染まるからという説もあります。
春は、マダイの乗っ込みのシーズンです。
乗っ込みとは「乗り込み」という言葉が転化したもので、産卵のために群れになって浅場へやってくる、魚の行動を表しています。
マダイは昔から親しまれ、珍重されてきた魚だけに、そのイメージのよさにあやかって様々な呼び名がついています。
そんな”あやかり鯛”は、実は200種近くもいるそうで、たとえばキンメダイやアコウダイ、アマダイなどがその好例と言えるでしょう。
たしかに体色はマダイのように赤いですが、体型や習性、住む場所などはまったく違う魚なのです。
日本産のタイ科魚類は、7属13種と少ないです。
その中で釣りの対象にされているのは、マダイ亜科のマダイとチダイ、キダイ亜科のキダイ、ヘダイ亜科のクロダイやキチヌ、ヘダイくらいでしょう。
”海老で鯛を釣る”という言葉があるように、昔からエビはマダイの好物です。
しかし、サイマキと呼ばれるクルマエビの小型を使った、ビシ道具で狙う昔ながらの釣りは少しずつ姿を消しつつあり、いまやオキアミを使ったマダイ釣りが全盛です。
完全フカセやテンビンズボ、ウキ流しに撒きこぼし釣りと、関東や関西で乗合船による新しい釣り方が続々と誕生し、それがいつの間にかすっかり定着しました。
しかし、昔ながらの漁法を守り続けている釣り場も、まだいくつか残されています。
和歌山の加太などがその一例です。
高道具と呼ばれる全長10mを超える長い仕掛けにハリを5、6本つけ、そのハリに、細く長く切ったピンク色やオレンジ色のビニールを刺します。
そして、ゆっくりリールを巻きながら釣っていくのですが、誘ってもダメ、アタリが出ても合わせてはダメ、ひたすら平常心でリールを巻き続けて、大きく竿が引き込まれ向こう合わせで掛かるまで待ち続けなければなりません。
そのため、あわて者には向かない釣りと言えるでしょう。
乗っ込みの季節になると、このような仕掛けに2匹も3匹も型のよいマダイが飛びついてきます。
ビニール擬餌の釣りは、当たってきたマダイをいかにして食い込ますかがキモです。
そのため、食い込みがよくなるように極軟調子の竿を使ったり、3m以上の長い竿で釣る人が多いようです。
魚の活性が高く、ほおって置いても食ってくるときは竿の硬さは問題になりませんが、当たっても竿で弾かれて魚が掛からないときは、軟らかい竿を使うのも一つの手です。
しかしそれよりも重要なのは、ビニール擬餌の選択とリールを巻くスピードと言えるでしょう。
当たってもなかなか食い込まないときは、リールを巻くスピードを普段の半分ぐらいまで落として試してみましょう。
これを何度か繰り返しているうちに、掛かるスピードが理解できるようになりますよ。
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