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沖イカファン注目の勝浦沖はスルメイカが急上昇中でチャンス!

隔週刊つり情報編集部

高水温化の影響か関東エリアの沖イカ釣りは不調が続くが、9月中旬ごろから各地でスルメイカの状況が上向いてきた。

その中でも勝浦沖ではトップ50杯前後の釣果も出てファンの注目を集めている。

勝浦沖は春のヤリイカを除いてほぼ一年中スルメイカが狙えるポイント。

釣果は群れ次第といったところだが、好日にはトップ30杯前後出ているからこの時期にして盛期がきたといってもよさそうだ。

取材日は強風で海が悪く、さらに潮が流れないという最悪のコンディションながらトップ12杯はまずまずと言えよう。

勝浦沖では今後もしばらくはスルメイカメインに、他エリアは水温低下とともにヤリイカが開幕する見込み。

人気の高い釣りだけに、今後の動向に注目したい。

釣行の写真

勝浦沖ではこの時期に今年の最盛期がやってきた

あると便利なイカグッズ

①キッチンバサミと竹串

船上干し作りは慣れない人はナイフよりもハサミのほうが安全で早い。

竹串はコンビニで購入可能。

②イカ用リーダー(先糸)

竿先ギリギリまで巻き込みむと、中オモリやヨリ取りリングがちょうどよい位置にきて素早く安定して仕掛けをたぐり込める。

③密閉容器

船上干しで取り除いた肝を捨てるのはもったいない。

密閉容器に入れて持ち帰って味噌漬け、ホイル焼きでいただこう。

④マット

座席に置いておけば取り込み時イカヅノやイカを置いてもズレ落ちることが少なくなる。

直結仕掛けでは簡易的に縄鉢代わりにもなる。

ここ数年、ヤリイカもスルメイカも今までは常識とされてきた釣期と釣り場が当てはまらないことが多くなってきている。

時期がきたからといっても全然始まらずに悶々としている沖イカファンも多いのではないだろうか?

ヤリイカに関して言えば、今年の春先のヤリイカは日立方面で好釣があったもののそのほかのエリアはパッとせず。

秋口も早い年なら8月下旬には相模湾西部から江ノ島沖で釣れ始めたものだが、今年は9月末になってようやく城ケ島~剣崎沖周辺でポチポチと模様が聞かれ出したくらいでかなり遅れ気味のようだ。

スルメイカにいたっては、「絶滅危惧種?」と言われるようなエリアもあるほど。

それでも群れが回遊すると好釣果の日もあるが、それも数日間で長続きせずといった具合。

目下まずまずの釣果を出しているのは南房白浜沖とシケ続きで出船日が限られているが南伊豆の石廊崎沖くらいだ。

そんな中、外房勝浦沖でスルメ好釣の報が届いたのが9月中旬ごろ。

釣果に多少の波こそあるものの、いい日には60~70杯の釣果を上げた船も出ている。

ガチな沖イカフリークはスルメファンが多いし、そうでない方でも今期まだスルメを釣り足りないという人も多いはず。

もともと勝浦沖のスルメイカの釣期は長く、年内一杯くらい狙えるので今後も楽しみ。

ということでここでは勝浦沖のスルメイカ釣りを取り上げてみたい。

釣行の写真

今やスルメは高級品

勝浦沖はプラヅノ18cm 他エリアではヤリと両にらみ

最近は温暖化の影響かスルメイカ釣り場の水深もどんどん深くなり、200m以深は当たり前でときには300mなんてこともある。

そんな状況が多い中、目下の勝浦沖は水深150m前後と比較的浅いのがうれしい。

航程も30分ほどと近く、「釣り場は状況によって変わりますが、ここ最近はこの周辺がポイントとなることが多いのでしばらくはこの辺りでの釣りになると思いますよ」とは勝浦川津港・不動丸の吉清晃朗船長。

スルメイカ釣りというと直結仕掛けでズラズラッと多点掛けのイメージが強いが、昨今は「反応は底ばかりで一日通してポツポツ拾う釣り」が増えているのも実情。

全国的な不漁でスーパーで1杯500円以上することもある今や高級品のスルメイカ。

1杯1杯大切に釣るのも当たり前といえば当たり前なのかも。

そんな状況もふまえて「確実にイカを獲りたいならブランコ仕掛け。慣れない人ならなおさらですね」と船長。

ただし乗り渋った日でも、一日のうちに何度か浮いた反応が出ることもある。

そんなときには多点掛けが可能で、手返しの早い直結仕掛けの独壇場。

一気に数を稼ぐこともできるから、チャンスタイムを信じて一日直結仕掛けで通すのももちろんアリで、私自身もそっち派だ。

ブランコ、直結ともにプラヅノは18cm。

シングルカンナが基本でダブルカンナの使用も禁じられてはいないが、オマツリほどきに手間がかかるので、二枚潮や速潮などでオマツリが多発するようなら使用を控えたい。

ツノの種類に関しては、「昔はたまご針によく乗ったけど、最近は状況によってでこれ!といったものはないかなあ」と船長。

勝浦沖は大型のスルメも多いためか、傾向としてはシルエットの大きい幅広タイプが有効と感じる。

最近はあまり見かけなくなったが、「ヘラ針は今でも乗りますよ」とのこと。

ヨーヅリ製のヘラ針は廃盤商品だが、ストック品が入手できることもある。

ツノの色に関しては、乗りのよいときにはブルーとピンクの2種類あれば事足りるというが、拾い釣りも多くなった昨今の状況下では各色交ぜておいたほうが無難なことが多い。

船長に聞くと、「一概には言えないけど潮が澄んでいるときには寒色系、濁り潮なら暖色系っていう傾向はあるかもね」との答え。

澄み潮には淡いブルーやケイムラ、濁り潮ならオレンジ、若草色、イエローなどをメインに配色するといいようだ。

なお、勝浦沖に関してはまずいらないと思うが、他エリアではそろそろヤリイカとの端境期なので、ヤリイカ用のプラヅノ11cm仕掛けも用意しておきたい。

勝浦沖のヤリイカは例年、2月前後からスタートするので両者は比較的ハッキリと季節分けされるが、相模湾~南房エリアではその日によってもどちらが優勢になるか分からないので、幅広く仕掛けをそろえておくのが大前提の釣りとなる。

竿に関しても同様で、もしお使いの竿がガチのスルメ直結仕様の場合は、先調子、高感度穂先のヤリイカ竿も準備しておくと安心だ。

リールは最近のハイパワー中型電動リール(シマノ3000番、ダイワ500番クラス)なら、勝浦沖の極太スルメにも対応でき、もちろんヤリイカとの共用も問題ない。

「底主体」でも10mは探ったほうがいい理由

取材日は波が高くウネリも大きい状況。

さらに反応も底中心ということもあって全員がブランコ仕掛けでの釣りだった。

「水深143m。反応はベタ底です」のアナウンスで一斉にオモリを放り投げて仕掛けを投入する。

潮が速かったり二枚潮だった場合は遅れて投入するとオマツリの原因となるので、極力船長の合図と同時に投入できるよう準備しておきたい。

経験者なら常識だが、投入器へのイカヅノのセットは、ブランコ仕掛けならカンナのほうから、直結仕掛けならカンナを上にして入れること。

1流し目から仲乗りさんが乗せて良型のダブルで好スタート。

続いては当日の紅一点、赤石さんも乗せた。

赤石さんはスルメイカ釣り初挑戦で、昨シーズンに日立沖でヤリイカ釣りの経験があるだけだそうだ。

そのせいか仕掛けも11cmのダブルカンナだったが、見事に釣り客第1号で良型のスルメイカを釣り上げた。

反応どおりに二人とも下のほうのツノに乗せていた。

開始早々の乗りに期待感は高まるが、その後はなかなか乗らず苦戦が続く。

以前のスルメイカ釣りでは「タナを広く探った者勝ち」みたいなところがあって、電動中速巻きでガシガシと竿を上下させながら釣っていた。

しかし、最近では様変わりしてヤリイカ釣りのような誘いや、小さなアタリを掛けていくような釣り方が主流となっている。

これは直結仕掛けでもブランコ仕掛けでも同じだ。

かなり繊細な釣りへと変貌している。

この日も底反応の釣りということもあって、みなヤリイカと同様に底中心でシャクリ続けていた。

ただしいくら底中心といえど、10mくらい上までは誘い上げてみたい。

魚探でベタ底反応といっても、イカは底から10mくらい上までいることはザラで(というかそのくらいの反応を底反応と言っている)、その10m上にいる(かもしれない)イカにすべてのツノを見せるため。仕掛けの下のほうに当たりカラーのツノがあるかもしれないからだ。

底から10mまでのシャクリ誘いを2~3回繰り返して乗らなかったら、一気に20~30m巻いての巻き落としはスルメでもヤリイカでも沖イカ釣りのお約束。

見切られたイカヅノをリセットする効果と、仕掛けを新しい場所に落とし直す効果を狙ってのことだ。

その後も広く釣り場を流しながらポツリ、ポツリの展開。

潮の流れもごくわずか、ということもあってひと流しの時間も長めだった。

一方、出船時から吹いていた風は一向に収まる気配を見せず、常に10m近い北東風が吹いていた。

そのため慣れない方は手前マツリも多くなる。

こんなときにはツノ数を減らして対応したい。

「風が強い日は慣れない人なら5本仕掛けでいいですよ。数を付けようと欲張ってツノ数を多くしても、扱えなければ意味ないですしね。イカ釣りは手返しですよ」と船長。

1回多点掛けできても手前マツリし、それを解くのに時間がかかったり、へたしたら仕掛けを全交換なんてことになると、1~2杯ずつでも確実に繰り返して釣ったほうが効率的でかえって釣果がのびるということだ。

勝浦沖のスルメ釣り場は水深も比較的浅いからなおさらで、もし市販品の仕掛けを使っていて5本ツノ仕掛けがない場合は、仕掛け上部のツノのハリスを何本か切ればOKだ。

なお、ブランコ仕掛けを使ってのデメリットにサバ禍があるが、今のところ勝浦沖ではそれほどサバは多くはない。

またスルメ用の18cmのイカヅノは大きいので飲まれることが少なく、当日も口周りに掛かることがほとんどで、ツノを飲まれて大変な思いをすることはなかった。

落下中の触りを見て浮いたイカを釣る

この後も忘れたころにどこかでポツポツと乗る程度でけっして好調とは言えない一日だったが、10時ごろにわずかだが潮が流れるとイカの活性も上がてきた。

ここでは何人かが同時に巻くシーンもあった。

私が投入した仕掛けも着底の7~8m前で一瞬道糸がたるむ触りが出た。

残念ながらそこでは掛けられなかったが、着底とほぼ同時にズンと乗ってきた。

巻き上げると一番上のオレンジのツノに乗っていたから、このときイカは浮いていたのかもしれない。

「今日は底でしか乗らない」と聞くことがあるが、実際には落下する仕掛けを上から追いかけてきて、着底と同時に乗るというケースも多いのだ。

なのでスルメイカ釣りでは、船長から浮いた反応がアナウンスされたときはもちろん、そうでない場合でも上目のタナもチェックするようにしたい。

具体的には仕掛けを下ろすときに、浮いたタナの指示があればその付近で、とくに指示がない場合でも着底の20mくらい上から、スプールを押さえながら落下スピードを緩めたり途中で止めたりしていく。

もしイカがいて反応すれば、ブランコ仕掛けなら仕掛けを止めるし、直結仕掛けなら落下スピードが落ちたり一瞬糸がたるんだりする。

直結でも大型が3杯も付けば仕掛けを止めることだってあるのだ。

ここで止めて竿を持ち上げて乗りを確認したら巻き上げに入る。

高めのタナで乗ったらその後も上を意識して落下させてやる。

目下の勝浦沖スルメイカはニセイカサイズからゴン太の大型までと大中小交じり。

大型は肉厚で食べ応え十分。

また肝も赤みがかった色のうまそうなヤツだ。

取材日は乗り渋ったがその後はトップ30~40杯と復調気配で、ガンガン多点掛けできるか1杯1杯大切に釣るようになるかは運次第か?

どちらの状況でも臨機応変に対応できるよう準備して臨みたい。

釣行の写真

取材日は海が悪くて乗りが渋く最高で2杯掛けだった

釣行の写真

ヤリイカが交じった。他エリアではこれから優勢になりそう

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0470・73・5538

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