イシナギが高確率で狙えることで近年注目を集めているのが内房勝山港、萬栄丸のイシナギ&根魚五目。
釣り場は洲ノ崎沖の水深80m前後で、今シーズンは40kgを筆頭に出船すればほぼ確実にイシナギの顔を見られている。
イシナギ狙いがひと段落した後は、生きイワシをエサにした根魚五目。
こちらはカンコ(ウッカリカサゴ)をメインにオキメバルやカイワリ、キントキなどのほか当日は釣れなかったがマハタやメダイなども交じってくる。
大物に夢を馳せながら賑やかな五目釣りも楽しめる、なんともぜいたくな根魚五目だ。
![釣行の写真]()
根魚五目で一番よく釣れるのがカンコ
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帰港の後のお楽しみ!
萬栄丸名物とも言えるのが帰港後に振る舞われるカレーライス。
陸番のお母さんたち手作りのカレーはなんとも言えない懐かしい味わい。
このカレーライスを食べたくて萬栄丸に通う人も多い。
![カレーライスの写真]()
大盛り、お代わりも自由
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内房勝山港の萬栄丸でこの時期に乗合メニューの一つになっているイワシ泳がせの根魚五目。
数年前からイシナギがよく上がっているので気になってはいたが、一体どういう狙い方をしているのか?
具体的には前半8時くらいまでは主にイシナギ狙い、その後はポイントを移動してカンコやマハタ、キントキなどを狙うという流れ。
ただイシナギは大物釣りの様相が濃く、だれでも気軽にとはいかないので、イシナギ狙いをせず、最初からイワシエサでの根魚狙いをやってもいい。
釣り場は航程40分ほどの洲ノ崎沖の水深80m前後で、イシナギのポイントでも根魚五目の仕掛けを下ろせばカンコやマハタ、メダイなどがヒットしてくる。
一方、根魚五目のポイントも同じく洲ノ崎沖の水深80m前後。
こちらはイシナギの期待はできないものの前述の魚のほかカイワリやキダイ、オキメバルやキントキなどが釣れてくる。
![釣行の写真]()
船釣り初心者でも楽しめる
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イシナギ狙いのタックル&仕掛け
竿とリールに関しては大物泳がせ用のほかキハダタックルが流用できる。
取材日にイシナギ狙いをしていた人はだいたいそのような竿を使っていた。
リールはシマノ3000~6000番、ダイワ500~800番クラスの中型電動にPE8~10号の道糸を300mほど巻いておく。
仕掛けはイシナギ狙いの場合はオモリ150号を使用する。
ハリスは30~50号で、ハリはクエバリなどの25~30号前後。
先バリ、掛けバリの親孫式にしてもいいし、先バリだけの1本バリでもいい。
太ハリスを結べない人は、船でハリス40号の親孫式の仕掛けを販売しているから利用するのもあり。
ただし、イシナギ狙いのエサだけは船に用意がないので持参する必要がある。
当日同船した人はスーパーで胴長20cmほどのヤリイカを探して購入してきていた。
ハリへの付け方は、1本バリの場合はエンペラ(胴の先端)に、親孫式の場合は先バリを頭付近、掛けバリを胴の先端付近に刺す。
根魚五目のタックル&仕掛け
根魚五目の使用オモリは100号だから、竿はそれが背負える全長2m前後の各種汎用竿やゲームロッドなどで対応できる。
リールは水深が深いため電動が便利で、ダイワ300番、シマノ600番などの小型サイズでいい。
道糸はPE2~4号を300mほど巻いておく。
仕掛けはヒラメ用の1本バリもしくは根魚五目用の胴つき2本バリ。
ただし5~6kgクラスのマハタが食ったりもするから、ハリスは8号前後と太めがおすすめ。
なおヒラメ仕掛けを使う場合、エサは生きたカタクチイワシだから孫バリは必要ない。
エサのカタクチイワシは下アゴから上アゴへ通し刺す。
上アゴだけにハリを刺すとイワシの口が開いて弱りやすくなる。
まめなタナの取り直しは必須
イシナギ、根魚五目とも釣り方自体は至ってシンプル。
オモリが底に着いたら底を切ってアタリを待つだけ。
とはいえ狙いの魚ごとにタナの取り方は多少変わってくる。
イシナギ狙いの場合は1~2mから3~4mくらい、根魚五目の場合は50cm~1mくらい、マハタに期待するなら3~5mくらいとやや高めも狙うといい。
ポイントの水深は80m前後だが、根を越えるように狙っていくので浅くなったり深くなったりするためまめなタナの取り直しは必要で、それが誘いにもなる。
とくにイシナギ狙いの場合は死にエサを使うから多めに誘ったほうがアタリは出やすいようだ。
当日も常に手持ちで積極的に誘っている人もいた。
そしてもう一つ注意点。
イシナギ&根魚五目のポイントは潮の流れが非常に速くなる。
取材日も3kn近く流れることがあり、根魚五目の100号オモリでは底ダチが分かりづらくなったりもする。
かといってオモリを底に着けたままでは根掛かりしやすくなるし、底を取ろうと道糸を伸ばしすぎてはオマツリの原因にもなる。
潮が速くても必ず少しは底を切る、道糸が斜めになって釣りづらくなったらいったん回収して再投入することが大切だ。
イシナギ、根魚五目とも早合わせは禁物。とくにイシナギの場合、いきなりガツンと食い込むこともあるが、たいていは竿先をクンクン引き込む程度。
竿先が強く引き込まれるまで待ってから、しっかり竿を立ててハリ掛かりさせ一気に巻き上げる。
根に潜られてバラさないようドラグは事前にキッチリ締め込んでおこう。
根魚五目の場合はカンコなどが掛かってもそれほど強烈に引くわけではないから、軽く竿を立ててハリ掛かりを確認、重さがあったら中速くらいで巻き上げてくる。
マハタやキントキなど引きの強い魚が食った場合は慌ててゴリ巻きせず、ある程度ヤリトリしながら浮かせていこう。
![釣行の写真]()
イシナギは海面近くなると潮上に走り出すとか
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トラフグフィーバーがひと段落した内房勝山港。
5月の大型連休明けからは各船それぞれ得意の釣り物に切り替え出船が始まった。
この時期、萬栄丸の看板ともいえるのがイシナギ&根魚五目。
と聞いても一体どんな釣りなのか想像するのは難しい。
シーズンはおおよそ5~6月の2カ月間で、昨年は取材しそびれてしまったので、今年こそはと出かけてきた。
釣行したのは5月10日、満船2隻出しとなればその人気のほどがうかがえる。
自分は若きホープの江上祐司船長の3号船にカメラだけを持って乗り込んだ。
出船前に話を聞くと、まずはイシナギ狙いからスタートするらしい。
だけど、イシナギ狙いをしない人は最初から生きイワシで根魚五目を始めていいという。
釣り座に関係なく、だれでも自由に楽しんでいいとのこと。
その話を聞いてから取材のあいさつがてら船内をグルッと回ると、14人中だいたい半数の人がイシナギ狙いの様子。
中には前日8kgを釣ったけど、さらなる大物狙いで連チャンの常連さんもいた。
5時過ぎに出船、釣り場の洲ノ崎沖まではおおよそ40分ほどの航程。
ポイントに着くと、「水深87m、80mくらいまで浅くなっていきます」とのアナウンスでスタート。
各々狙いの仕掛けを投入する。
根魚五目の仕掛けを下ろした人に、まずはアヤメカサゴが掛かる。
しかし後が続かない。
イシナギ狙いの仕掛けはうんともすんとも言わない。
船長はまめに流し変えしてくれるが、たまにカンコが掛かる程度。
潮も3kn近く流れており、船内オマツリが頻発。
それでも萬栄丸では常時仲乗りさんが乗船してくれるので、大きなトラブルにならないのはありがたい。
![釣行の写真]()
1kgを超える良型も交じる
出典:
終了直前に12kgがヒット
それにしてもこの膠着状態はいかんともしがたい。
前日8kgを釣った常連さんに何時ごろだったか聞くと、イシナギ狙いの終わりかけだったとのこと。
だとすれば、まだチャンスは残っているはず。
前半終了30分前、右舷ミヨシ2番にヒット。
が、これはサメで万事休す。
「この流しでイシナギ狙いは終わります」のアナウンスに再取材も覚悟したそのとき、左舷トモ3番にヒット。
おそらくイシナギだろうとの仲乗りの岩崎船長の言葉に期待が高まる。
そして浮上してきたのは帰港後検量で12kgジャストのイシナギ、よかった~。
ここからはポイントを移して根魚五目。
といっても同じく洲ノ崎沖で水深は80mほど。
この場所でも相変わらず潮は速いようで、着底がよく分からないという人もいてオマツリが頻発する中、ポツリポツリとカンコが取り込まれていく。
9時半、速い潮を避けるように水深95mの深場へ。
潮流も1knくらいになりだいぶ釣りやすくなった様子。
ここではカイワリが船中1尾上がったほか、カンコに交じってキダイやオキメバルも釣れてくる。
残り1時間ほどとなった11時ごろ、水深60~70mのやや浅みへ。
このポイントでは何人かの人に強い引きが襲い、良型のキントキが上がってきた。
流しているうちに群れが回ってくると船中バタバタとヒット、という展開が続いていい人は3尾ほどのキントキをキャッチ。
ひとしきり盛り上がったところで12時過ぎに沖揚がり。
マハタこそ出なかったものの、イシナギ+多彩な根魚で終わってみればまずまずの一日となった。
取材日以降も20kgオーバーのイシナギがキャッチされたり、6~8kg級の特大マハタが上がったりと賑わいを見せている。
萬栄丸のイシナギ&根魚五目、おすすめです。
![釣行の写真]()
萬栄丸の根魚五目船ではイシナギが高確率で上がっている
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![釣行の写真]()
いい人は2~3尾釣っていた
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船宿information
内房勝山港 萬栄丸
090・3210・6258
▼備考=予約乗合、5時出船。別船はキハダフカセ、半夜ムツなどへ
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隔週刊つり情報(2024年6月15号)※無断複製・転載禁止