シロギスは周年狙える東京湾の人気小物釣り。
季節により様ざまな顔を見せるが、今の時期は深場を狙う「落ち」の季節。
といっても最近は深くても水深20m台のことが多く「落ちギス」というイメージはあまりないものの、この時期ならではの食味のよさには定評がある。
ポイントは各所にあるが、取材した東京湾奥深川・冨士見の斎藤船長が狙ったのは木更津沖の水深20~22m。
このポイントは数こそのびないものの良型がそろうのが特徴。
当日も15cm以下は交じらず、大半は20cm前後と釣り応え、食べ応えとも十分だった。
![魚の写真]()
食べてはおいしいサイズがそろう
出典:
東京深川の老舗中の老舗船宿、冨士見。
ハゼ釣りでつとに有名だが、ハゼのシーズンが終わるとシロギスや周年狙うライトアジなどで出船している。
シロギスは初夏~夏にも狙うが、今の時期は「落ちギス」のシーズンに当たり、数はそれほど望めないものの良型の釣趣と食味が魅力。
今期の模様はいかばかりかと2月下旬に訪れてみた。
![船宿の写真]()
冨士見は深川の老舗船宿
出典:
いつもと様子が違う
当日は気温も低く北寄りの風が7~8m予報のあいにくのコンディションとあって釣り人の出足は鈍く、3名グループと私の4名での出船。
名物船頭まあちゃんこと斎藤正雄船長の操船で東京湾へと繰り出した。
タワマンやらスカイツリーやらを眺めながら運河筋から東京湾へと出ると、今度は羽田空港の飛行機の離発着。
都会風景満喫のクルージングが続くこと約1時間で釣り場に到着した。
木更津と横浜のほぼ中間辺りと思われ、中ノ瀬かな?と船長に聞くと、「木更津沖の一番西側」との答え。
「今は中ノ瀬の南側は数は出るけどピンギスが多いらしいからね。ここは出れば型がいいから」の選択だ。
走っているときには追い風で都合のよかった北風も、船を風に立てるとそこそこの吹きよう。
予報どおり7~8mは吹いていると思われ、波はそれほどでもないが少々釣りづらさを感じる風だった。
船長の合図で仕掛けを投入、すぐさまブルブルン!とくるかと思っていたが、ブルブルンはなかなかこない。
落ちギスとはいえ、いつものシロギス釣りとはちょっと様子が違うようだ。
ようやく初顔を拝めたのは開始から15分くらいたってから。
「はい上げて~」の船長の声と同時にトモに座る浜川さんが20cm級の良型を釣り上げた。
筋を変えての2流し目、この流しではポツリポツリながらアタリが出始める。
浜川さんが2尾目を釣ると、ほどなくして私の右隣の大谷さんも18cm級のまずまずサイズを釣る。
撮影中に置き竿にしていた私の胴つき仕掛けにもアタリが出て、良型のシロギスが掛かってきた。
このまま本調子になってくるのかと期待したがそうはうまくいかず、その後のアタリは間遠くポツンポツンの展開。
ただ釣れるシロギスの型がいいのは救いだ。
ここまで一人蚊帳の外だったのが、紅一点の植松さん。
胴つき仕掛けで船下を狙っていたのだが「仕掛けを張り過ぎ。もっとマイナステンションの時間を作らないと食わないよ」と船長からの指導。
同行の浜川さんに翻訳?解説してもらい、張り気味だった仕掛けを時折たるませる(マイナステンション)状態も織り交ぜるようになると初アタリが出て、バッチリ笑顔で写真に収まってくれた。
船長も操船の合間に竿を出しているので状況を伺うと、「今日は厳しいね。テンションを抜いて待って、聞いてくると時どき掛かるって感じ。あんまり面白くない釣りだね」と苦笑い。
斎藤船長はシロギス釣りの名手でもあり、普段は片テンビンに1本バリの仕掛けでモタレのアタリを取り面白いようにシロギスを掛けていくのだが、今日はそんな釣りにはならないようだ。
後半戦は私も釣りに集中してみる。
良型を連チャンし気をよくしての次投はパックンチョことイトヒキハゼ。
続いては強い引き込みでホウボウ?座布団ガレイ?なんて思ったが、海面に姿を現したのはホシザメでガッカリ。
この日はゲストも少なく、船中でもパックンチョとホシザメが時折釣れるくらい。
そんな中、巻き上げ途中の私の竿に突然の強い引き。
ヤリトリむなしくハリス切れしたが、近くにトリヤマがあったのでこれはサバか青物だったのかな。
![釣行の写真]()
良型主体のスタートとなった
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知っ得!入門にもおすすめの時期
この時期は水深20m以上を釣ることが多く、船下でもシロギスは船影やエンジン音を嫌うこともなくよく釣れる。
キャストが苦手なビギナーさんにはうってつけで、なんならオモリトン……トン・……の置き竿でもいいから、飽きっぽい子供さん向けでもある。
夏は夏、冬は冬のいいところがあるシロギス釣りは、やはり船釣り入門には最適な釣り物だと思う。
![釣行の写真]()
船下狙いで釣れる今の時期は入門にもおすすめ
出典:
まるでカワハギ釣り
相変わらずアタリは少なく苦戦が続き、残り時間も少なくなってきた12時過ぎ、ようやく時合が訪れたかアタリが活発になってくる。
しかしキャストしての釣りではヘボ腕もあってか時折出るアタリをなかなかハリ掛かりさせられない。
この日のシロギスは、エサを見つけてもすぐには食ってこず、誘って誘ってようやくエサを口にする感じだ。
しかも大潮とあって潮が速く風もあるから余計に船の移動も速い。
キャストしての釣りだと誘いと誘った後の細かい操作ができていない感じ。
広範囲に探れるメリットはあるにせよ、私の腕ではデメリットのほうが大きそう、とまあ合っているかは分からないがそう考察して、ここからは船下狙いに徹することに。
オモリトントンで海底に土煙を上げ、オモリを着けたままタタキを入れる(シロギス釣りではシェイクかな?)。
そして仕掛けのテンションを抜いてからゆっくり聞き上げる。
まるでカワハギ釣りだなと一人苦笑しながらの釣りだが、これがけっこうハマって面白い。
フッ!と竿先に出るかすかなアタリで合わせられたときには、なんか釣りがうまくなったようで自己満足。
相変わらず良型ぞろいだから掛けてからの引きも楽しい。
後半はやや持ち直す雰囲気もあったが、全体としては厳しい一日。
予報に反して風も終日止まないまま13時半に沖揚がりとなった。
私の釣果はやっとツ抜けで11尾。
数的には今イチだったが、ピンギスはおろか15cm以下のシロギスも皆無で、20cm超の丸まるとした良型も交じった。
帰宅後は大きいものは塩焼きに、小さめ(といっても17~18cmはある)は天ぷら、その中間サイズはしゃぶしゃぶにして、この時期ならではのうまいシロギスを堪能。
11尾はカミサンと二人の食卓にはちょうどいい量で、いただき物の吟醸酒にもよく合った。
![釣行の写真]()
この時期のシロギスはテクニカルな難しさもあるから面白い
出典:
![釣行の写真]()
15cm以下は交じらなかった
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Tackle Guide
仕掛けはテンビン、胴つきお好みで。
船長は慣れない人には糸付きバリをテンビンに結ぶ1本バリ仕掛けを推奨。
絡むことが少なく扱いやすいだけでなく、船長自身もこの仕掛けでビシバシと釣りまくっていて実績も申し分なしだ。
船宿information
東京湾奥深川 冨士見
03・3641・0507
備考=予約乗合、7時半出船。別船はライトアジ、タチウオへも
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