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シーズン終盤も高水温でまだいける平潟沖のアカムツは良型ぞろい!!

隔週刊つり情報編集部

茨城県北部の平潟沖もアカムツの有望なポイントの一つ。

本来なら1月にはシーズンが終了しているが、今期はスタートが遅く水温も17度台と高いため、依然として釣れ続いている。

釣り場は航程1時間半ほどの平潟沖。

開幕当初は150m前後だった水深も終盤を迎えている現在は190~220m前後と深場が中心となっている。

取材日はシケ後の底荒れとサバの邪魔もあってアカムツの数はのびなかったが、釣れれば40cm前後の良型ぞろい。

ピーク時ほどの大釣りは期待できないにしても、もうしばらくは楽しめそうな雰囲気だ。

エサは各種持参しよう

例年なら終了している時期の茨城県平潟沖のアカムツだが、今シーズンは依然として水温が高く、トップ2桁に達する釣果も上がっている。

多彩なゲストが登場

1月下旬、平潟港の第15隆栄丸の乗船場前には18名もの釣り人が集合。

巾着袋に入っているビリヤード玉を取るクジ引きで右舷に8名、左舷に7名の釣り座が決定し、舳先にはジギングアングラー3名が入る。

4時半に出船となり、ほぼ東に進路を取り航行することおよそ1時間半で釣り場に到着。

周囲には平潟港を始め小名浜港、四倉港などから10隻ほどの船が集結している。

「オモリは150号をセットしてください」

釣り人の準備が整った午前6時15分、「はい、やりまーす!」のアナウンスに続き、投入合図のブザーが鳴る。

ちなみに隆栄丸では特別潮行きが悪くない限り、投入はブザー音と同時に一斉に行う。

巻き上げ、再投入は自由だ。

「水深は190mだよ」

シーズン初期は120~150mダチの浅場が中心だったが、産卵を終え、落ちのシーズンに入っている現在は200m以深へと移行しつつある。

仕掛けが投入されると道糸が右舷から左舷に向かって大きく流される。

表層の潮だけが速い二枚潮のようだ。

しばらくすると電動リールの巻き上げ音があちらこちらで鳴り響き出す。

「本命っぽいですか?」の問いかけに、「ん~今イチたたかないんですよね」で上がってきたのは30~35cm級のムツ。

本命ではないが、釣れてうれしいゲストだ。

続いて右舷ミヨシ1番の方の竿にはズッシリとした重量感。

そして残り30mあたりでガクン、ガクンと確信のたたきが伝わる。

「おおっ、デカい!」

無事取り込まれたルビー色の魚体を見て、カメラを構えていた私も思わず歓声を上げてしまった。

メジャーに乗せると45cm。

大型ならではの黒味がかった色合い。

普段見慣れているサイズとまるで違う重厚感。

この魚の価値を理解できる人であれば興奮必至のサイズだ。

続く本命登場に期待したが、アタリはムツばかり。

「少し沖に出してみます。潮が悪いからオモリを200号へ替えてください」

10分ほど小移動した220mダチはサバのアタリから。

しかしサバといっても半数近くが太ったマサバだ。

これはこれで皆さん大事にキープ。

サバとは違う強い抵抗はメダイ。

体表のヌメリが強いことから嫌う人もいるが、刺身(とくに昆布締め)やフライは絶品だ。

パンダことウケクチメバルの姿もチラホラ。

一晩塩をしての塩焼きは私の大好物だ。

そしてアカムツ釣りでの定番ゲストといえばノドグロカサゴ(ユメカサゴ)だ。

「そのカサゴが釣れるようじゃタナが低い証拠だからね」と船長がアナウンスするとおり、このカサゴの掛かり具合で捨て糸の長さを調整することもアカムツ釣りのポイントの一つになる。

釣行の写真

▲40cm級がダブルで食ってくることも珍しくない

知っ得!夜光グリーンのハリがおすすめ

私のイチ推しハリは夜光グリーンカラーのムツバリ(18号)。

3年前の本船のアカムツ取材で乗船した釣り人が使用していて、当日はその方が数、型ともに独占。

後日私もそのハリを試しに使ってみたところ、絶不調の中、私だけにアタリが連発。

それ以降もここぞという場面で結果を出してもらっており、私にとってはファイナルウェポンともいえるツールとなっている。

Tackle Guide

オマツリ対処として枝スを切ることも多いので、ハリスを結んだ替えバリを多めに用意しておくとよい。

後半にラッシュ

そういえば今日はドンコやムシガレイのお馴染みゲストの姿が見えない。

聞けば浅場のポイントは泥場だけど、今やっている場所は普段オキメバルやメヌケを狙う根周りとのこと。

「悪いシケになっちまったなあ」と船長。

いつもならメバルやメヌケが頻繁に掛かりお土産には困らないのだが、一昨日まで続いた大シケによる底荒れの影響か、今日は反応があっても口を使わないとのことだ。

サバ時折ムツといった釣況の中、トモ側で歓声が上がる。

やってくれたのは左舷大ドモの常連大貫さん。

久びさの本命は40cm超のグッドサイズだ。

「この場所で食うはずなんだけどなあ……」と再び船長。

しかし、どうしても先にサバが掛かってしまい、諦めて竿を片付けてしまう人も。

ところが、正午近くなったところで海況も穏やかになり、また、潮が変わったのかあれほどうるさかったサバのアタリがおとなしくなってきた。

「これサバじゃなさそう」とは右舷胴の間の明石さん。

ガクン、ガクンと途中途中のたたき具合を見て私もカメラをスタンバイ。

海面下に見えてきたルビー色の魚体は2つ。

しかし周囲の皆さんはオマツリしており、タモを持つ人がいない状況。

これを取り逃がしてしまえば一大事。

とっさにカメラをタモに持ち替えて2つのルビーをすくい上げる。

タモに入った瞬間に2尾ともハリが外れ、まさに間一髪。

45cm近いサイズのダブルに羨望の眼差しが集まる。

先ほどアカムツを釣った大貫さんと右舷大ドモの向井さんには1kg級のメヌケがヒット。

それを撮影している最中にミヨシ側で歓声が上がる。

これまた40cmサイズのダブル掛け。

釣り上げたのは右舷ミヨシ3番の花枝さん。

「よし、もう1回やろう!」

ファイナルチャレンジ。

ここで合わせを入れたのはまたしても花枝さん。

ゼロテンからの誘い上げ~下げといった手本のような動作で見事にアタリを出し、3尾目をキャッチする。

12時半の沖揚がりでアカムツの釣果は35~45cmを0~3尾と芳しくなかったが、上がったアカムツはどれも1尾釣れれば大満足のサイズ。

「年末みたいな大釣りはないだろうけど、まだ水温も高いからもうしばらくは釣れ続くと思うよ」と船長。

釣れれば大型、平潟沖のアカムツ。

ラストチャンスに賭けてみては!?

釣行の写真

▲この日のトッ プは3尾だったが、海況が安定すればまだ期待できそう

船宿INFORMATION

茨城県平潟港

第15隆栄丸

0293・46・3980

備考=状況でヤリイカ、タチウオ、アブラボウズへも出船

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隔週刊つり情報(2024年3月1号)※無断複製・転載禁止

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