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ゲスト多彩で大ダイも大洗の一つテンヤ盛況

隔週刊つり情報編集部

茨城のマダイ釣りは日立や鹿島からは周年乗合船が出るが、今回取材した県央部の大洗ではヤリイカなどが終わる初夏からヒラメ釣りが始まる晩秋までがシーズンとなる。

例年、夏の終わりから秋にかけて大洗~大竹沖を狙い、小型主体ながらマダイやハナダイ交じりの数釣りが楽しめ、時には中大ダイも交じる。

ほかにも青物や底物、根魚と多彩な魚がアタリを送ってくれるので飽きずに一日楽しむことができる。

昭栄丸の小野瀬茂船長によると、「今年は8月中旬から5~6kgが釣れ出したけど、お彼岸の前後にはそれ以上の大型が食うんだよね」とのこと。

9月中旬以降がビッグチャンスだ。

お土産はハナダイの船上干し

常連さんに好評のハナダイの船上干し。

おかみさんに教わった作り方はとても簡単で、ウロコ、エラ、内臓を取り除き、海水で血ワタをきれいに洗ったら、水分を抜きやすくするため全体に軽く塩を振りかけて干すだけ。

昭栄丸ではだれでも作ってよいとのことなので、ハナダイが釣れたらぜひトライしてみてほしい。

船上干し

▲ハナダイは脂が乗っていて絶品

一つテンヤ船の出船軒数が多い外房~茨城方面の模様を見ると、各地とも釣り場は水深10~30m前後の浅場がメイン。

日並みがよければトップで10枚超え、400~600g級主体に1~2kg級が交じり、たまに2~3kg級が顔を出している。

取材した茨城県大洗は小型主体ながらマダイ、ハナダイ交じりの数釣りがメインとなるが、例年、夏の終わりから秋にかけて5~6kg級の大ダイの出現率が高まり、お彼岸の前後になるとそれ以上の大ダイも上がる、なんとも夢のあるフィールドだ。

そこで今回は数釣りと型狙いの両方が楽しめる大洗エリアをメインに一つテンヤの基本タックルや釣り方などを紹介したい。

釣行の写真

▲小刻みな誘いで800g級をキャッチ

釣行の写真

(上)1流し目からマダイが上がった(下)アタったら即合わせしてハリ掛かりさせよう

道糸はPE0.8号が標準テンヤは8号からスタート

一つテンヤの基本タックルは竿は全長2.1~2.5m前後で、テンヤの着底やマダイのアタリなど、わずかな変化も逃さず伝える竿先と、シャクリやすく合わせが効く張りのある胴~元部を併せ持ち、大ダイも引き寄せるパワーを持つ専用竿が使いやすい。

スピニングリールはPE0.8号を200m以上巻けるサイズ。

あまり小さすぎるとパワー不足、大きすぎると重くなるので、2500~3000番サイズが最適。

仕掛けの入れ替えが多い釣りなので、ギア比の高いハイスピードタイプがいい。

ドラグ性能も必要不可欠なので、中級以上のモデルがおすすめ。

大ダイシーズンの道糸は0.8号。

タナや水深を知る意味で1mごとにマーカーの入ったものを選ぼう。

取材した昭栄丸の小野瀬茂船長によると、「大ダイが掛かっても道糸が切られて取れないことがあるから、リールには新品を巻いてくるか、前回使った分を引き出して切って使ってね」とのこと。

リーダーは3~5m、号数はPEラインの強度に合わせてPE0.8号なら3号が目安。

接続はFGノット、PRノットなど強度の出る摩擦系のノットで結ぶ。

テンヤは軽いものでオモリ3号、重いもので15~20号を使用する。

目安として水深20~30で3~6号、30~50mで8~10号、50m以上で10号以上となる。

大洗の一つテンヤは反応を追ってのエンジン流しが基本で、水深もこの時期は30m前後が中心だから、オモリ5~8号の使用頻度が多い。

初心者ならまず8号を使用し、簡単に底が取れるようであれば徐々に軽くしていこう。

テンヤには固定と遊動タイプがあるがこれらについては好みで構わない。

ただ、船長によると、理由はよく分からないが、大ダイは固定のテンヤでよく釣れているそうだ。

釣り始める前に真っすぐエサを付けドラグ調整を万全に

エサはエビで付け方は色いろあるが、下の写真は一つテンヤではポピュラーな付け方。

親バリがエビの中心からズレたり、深く刺しすぎてエビが丸まると、テンヤが沈むときやシャクったときに回転するなど不自然な動きになり、マダイに違和感を与えて食いが悪くなるといわれている。

エサの付け方がいい加減だとアタリが減るのでキチンと覚えよう。

一つテンヤ釣法ではベテラン、ビギナーにかかわらず大ダイの獲得率が高いと言われている。

テンヤと道糸の間に何もないシンプルな仕掛けで、マダイが走ったときハリスに余分な負荷をかけることなくドラグの効果を十分に発揮できることが理由の一つ。

ただし、言い換えればドラグ調節がしっかりできていないと大ダイを獲ることは難しい。

ドラグの調節は必ず糸をガイドに通して行うこと。

実際に竿を曲げた状態で負荷をかけないと、それぞれのタックルに合った調節ができないためだ。

ハリス3号を例にすると、ドラグの締め具合はハリスの先に結んだテンヤに1kgほどの負荷をかけたときドラグが滑るくらいが目安。

1Lの水を入れたペットボトルにヒモを結んで輪を作り、そこにテンヤを掛けて竿を立てて調節する方法がおすすめだ。

まずは底ダチを取る誘いの基本は船下狙いのリフト&フォール

一つテンヤの釣りは底ダチが取れないことには始まらない。

テンヤの着底、つまり底ダチを取るには、ハッキリと着底が分かるサイズのテンヤを使うことが大切。

投入後、テンヤを下ろしているときは、リールのスプールの縁に軽く指を添えて(サミング)できるだけ糸フケを出さないようにしながらテンヤを下ろす。

テンヤが着底すると海中に吸い込まれていく道糸が止まり、糸がフケる(たるむ)。

着底を見逃さないコツは、船長のアナウンスした水深を覚えておき、道糸の色と目印で水深を数えながらテンヤを下ろしていくこと。

着底が分かったら、糸フケを巻き取り竿先を持ち上げる。テンヤが底を離れて竿先が曲がれば底ダチの確認は完了。

糸フケが出るのは、潮の流れが緩くそれほど風もないときの場合で、速潮や強風のときは着底後も道糸がズルズルと出て分かりにくい。

こんなときは道糸が出るスピードが急に遅くなるとテンヤが着底している。

これを見逃して糸を出し続けると、根掛かりやオマツリの原因になる。

実際の水深より5m以上糸が出たら要注意、10m以上出たら、いったん回収して重いテンヤに交換しよう。

一つテンヤの釣法は色いろあるが、ここでは基本釣法となる「船下狙いのリフト&フォール」と、船下を探ってアタリがないときに有効な「キャスト&カーブフォール」の二つに絞って解説しよう。

船下狙いのリフト&フォール

一つテンヤの基本釣法、船下狙いは上のイメージ図のとおり。

投入後、テンヤが着底したら糸フケを取り、竿先を50~100cmほど持ち上げて底ダチを確認。

底ダチを取ったら竿先に集中して10~15秒ほど待つ。

アタリがなければゆっくり大きく誘い上げて落とし込み(リフト&フォール)、10~15秒ほど待つ。

底付近で誘いを繰り返してもアタリがない場合や釣れてもカサゴやベラなど底物ばかりのときは3mほど巻き上げて上のタナも探ってみよう。

船長に聞くと人によっても釣果に差が出るらしく、とくに底ばかり狙ってしまうとベラだらけになってしまうとか。

大洗沖の一つテンヤでは、ある程度高めのタナも探ってみることがコツになるようだ。

誘いを繰り返していると次第に潮や船の流れでテンヤが流され道糸も斜めになる。

海面に対して道糸が45度ほどになったら仕掛けを上げ、エサを確認して再投入する(入れ替え)。

この釣りでは、最もアタリが出るのは新しい場所に仕掛けが入る最初の着底前後といわれており、よく釣る人ほど仕掛けをまめに入れ替えている。

なお、道糸が斜めに入った状態で底ダチを取り直すのは厳禁。

テンヤが底を引きずって根掛かりしやすいうえに、糸フケが大きく出てオマツリしやすくなるからだ。

キャスト&カーブフォール

船下を狙ってアタリがないときや潮の流れでテンヤが船下に入ってしまうときはキャストして広範囲を探る釣り方が効果的。

この釣り方で探れるのは水深30~40mまでが目安となり、根掛かりしない場所であることも条件となる。

まずはアンダーハンドでテンヤをキャストし、水深分より少し多めに道糸を出したらベイルを戻して道糸の出を止め、竿を立てた状態でそのまま待ち、しばらくするとテンヤが着底する。

テンヤがゆっくり沈んで着底するまでの間が、いわゆるカーブフォールの誘いになるわけだ。

アタリがなく着底したら2~3回シャクって再びステイ、テンヤをカーブフォールさせる。

この繰り返しで道糸が立つまで探ってきたら再投入。

アタリがきたら即合わせ

アタリはフォール中に小さくコツッ、クイッと竿先に出たりするので、怪しいと思ったら即合わせ。

もしハリ掛かりしなくても、テンヤに少しでもエサが残っていればマダイは執ように追ってくる場合が多いので、すぐに竿先を下げてしばし待とう。

ただし、最初にアタリが出てから2~3回誘ってアタリが続かなければ、エサを取られている可能性大なので回収して入れ直す。

マダイがハリ掛かりしたら、道糸に対して竿の角度が90度になるように意識しながら巻き上げる。

マダイが突っ込んでも慌てずドラグが滑り出すにまかせ、動きが止まったらすかさず巻く。

1kgのドラグ負荷を背負って抵抗せざるをえないマダイは、この繰り返しで次第に弱って浮いてくる。

ヤリトリの注意点は2つ。

1つは決してドラグをいじらないこと。

早く引き上げようとドラグを締め込むとハリス切れに泣く。

2つ目は竿をあおらないこと。

マダイの上アゴや歯は非常に硬いため、ハリが口の軟らかい所に掛かる前だと竿をあおった拍子にバレやすいので注意しよう。

釣行の写真

(左)良型のウッカリカサゴも上がった(右)底をていねいに探るとヒラメが食ってくることも

釣行の写真

(左)カンダイも交じった(右)うれしいゲストのマハタ

船宿information

茨城県大洗港 昭栄丸

029・267・5396

備考=予約乗合。

4時集合、集まり次第出船

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隔週刊つり情報(2023年10月1号)※無断複製・転載禁止

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