内房保田港の村井丸は周年ライト五目を看板に掲げる老舗船宿。
この釣りはウイリー仕掛けを使い、アジやイサキ、ハナダイ、クロダイ、マダイ、メジナ、青物など四季折々の多彩な魚が釣れるのが魅力。
目下はアジとイサキをメインに据えて出船しており、保田沖の水深25m前後で20~30cm級のアジが20~30尾前後、富浦沖の水深40m前後で25~30cm級のイサキが30~40尾前後と順調に釣れている。
例年ゴールデンウイークごろから水温が上がり釣果がさらに上向くといういうから、アジやイサキの小気味よい引きを存分に堪能できるはずだ。
![釣行の写真]()
(上)脂の乗ったアジは絶品。刺身やフライが楽しみ(下)ハナダイも交じった
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ココに注目!テンビンの腕長にこだわる
![写真]()
写真は短いものから、20cm、25cm(どちらも最適)、40cm(ライト五目に不向き)で、いずれもストレート型のテンビン
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ウイリーを使ったコマセシャクリ釣りでは、テンビンの長さにこだわりたいところだ。マダイ釣りや青物に使うような、腕長40cm以上あるテンビンは、コマセと仕掛けが同調しにくくなる。
ライトアジ用として市販されている、長さ25cm以下のテンビンがこの釣りにはちょうどいい。
ウイリー仕掛けが全長2~3mと短いので、絡みを防ぐためにはこの長さで十分だ。
形状は、弓型よりもストレート型のほうが扱いやすい。
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タックルは全長2m前後、7:3調子のライトゲーム竿にPE2~3号を巻いた小型両軸または小型電動リールの組み合わせ
出典:
仕掛けはウイリー3本バリライトゲームロッドで小気味いい引きを楽しもう
村井丸の使用オモリは40号。
サニーライトFLかサニーちびライトのようにオモリとコマセカゴが一体になっているものが使いやすいが、プラカゴにオモリ外付けでもよい。
サイズはFL以下のものを選ぼう。
テンビンは腕長20~25cmのライト用に1.5mm径30cmのクッションゴムを付ける。
仕掛けは枝バリはウイリー巻き、先バリは空バリでそこにオキアミを付ける人が多く、船宿仕掛けもこの仕様になっている。
ハリスは2号が標準だが、慣れている人は1.5号仕掛けを使ってもよいだろう。
細いハリスのほうが食いが安定している。
主流はウイリーを使った仕掛けだが、アジ狙いでは空バリにアカタンを付けたり、イサキ狙いで空バリ仕掛けにオキアミやイカタンを付けたりする人もいて、仕掛けについては比較的自由度は高い。
付けエサは各自が好みのものを持参するが、村井丸では釣具店を併営しており、出船前に付けエサや仕掛けなどを購入することができるので、初めての人は船宿仕掛けを使うのがよい。
その季節に最適な仕掛けを選んでもらうといい。
竿はライトゲームロッドでМ表記の硬さ、オモリ負荷は20~60号のものが使いやすい。
また、ライトアジ専用の短めの竿を使うのも良型イサキが掛かったときなどスリリングで面白い。
リールは小型両軸リールまたは小型電動リールにPE2~3号を巻いておく。
ドラグ調節は重要だ。
青物やクロダイが食ってくることもあるので、ハリス強度に合わせた調整をしておこう。
以上でタックルの準備が完了となる。
次に押さえておきたい基本ポイントが3つある。
①プラビシ(コマセカゴ)の調節。
②誘いと待ち。
③シャクリのフォーム。
これらを順に解説する。
◎3つのポイント・1 プラビシ(コマセカゴ)の調節
1つ目。
プラビシの調節は、まず下窓を全部閉めてやる。
これは、アミコマセを使うコマセシャクリ釣りには共通のことで、コマセは上窓からのみ出すようにするためだ。
上窓は2分の1くらい開いた状態にする。
この調節により、シャクったときにコマセがポロリと少しずつこぼれていく。
コマセは詰めすぎると出なくなるので5~8分目の詰め具合にする。
なお、上窓が調節できないプラビシの場合は、シャクリ方をなるべくソフトにしてコマセが一気に出ないようにする。
仕掛けを上げたときに、コマセが若干残っているくらいの出方がちょうどいい。
◎3つのポイント・2 誘いと待ち
2つ目。
誘いと待ちは、この釣りで最も大切だ。
3つのパターンを示す。
基本は、「誘い上げパターン」になる。
魚の活性がよく、アタリが多いときには指示ダナの範囲を積極的に誘ってやろう。
たとえば船長がアナウンスするタナが20~30mのときは、30mまでビシを下ろし、シャクっては止め、シャクっては止めの繰り返しで20mまで誘い上げる。
指示ダナの上限まで誘い上げたら、再び仕掛けを指示ダナの下限まで下ろし、再びシャクリ上げる。
これを繰り返したらコマセがなくなっているので、いったん仕掛けを上げて、コマセを詰め直す。
とくに早朝に活性の高いアジなどは、誘い方がハマれば入れ食いになることもしばしばある。
誘う幅、シャクる強さ、止める時間を加減しながら、その日の当たりパターンを探すのが、誘い上げパターンの楽しみだ。
「タナ待ちのパターン」もよく使う。
指示ダナの下限からコマセを振りながら、指示ダナの上限に合わせ、時折小さく誘いを入れながら同じタナで待つ。
これはコマセによって浮いてくる魚を、高いタナで迎え撃つイメージの釣り方になる。
とくに良型イサキはビシの動きよりワンテンポ遅れて浮いてくることがあるので、この釣り方が効果的な場合が多い。
また、待つのは必ずしも指示ダナの上限とは限らない。
上限より1m下、あるいは2m下のほうがアタリが多いときもある。
これもその日の当たりダナを探し当てるのがポイントだ。
「落とし込みパターン」は、食い渋りのときに使うパターンだ。
潮が澄んだり、流れていなかったり、低水温による低活性などが原因で、魚がビシの動きを嫌うときがある。
この場合、ビシをタナの下限まで落とすと、魚はおびえて散ってしまう。
反応はあるけど仕掛けを入れると消えてしまう、というのがこのパターンだ。
この場合、ビシを指示ダナの最上部でいったん止めてやり、徐々に静かに落とし込んでいく。
魚にビシをなるべく見せないよう、驚かせないよう、優しくエサを落とし込んでいくようイメージしよう。
村井丸では、これらのパターンのどれが効果的かを船長が教えてくれる。
魚探で魚の活性や潮の状態を見て、最適な誘いパターンをアナウンスしてくれるので、みんなで誘い方を統一すれば、船全体の釣果も上がるはずだ。
◎3つのポイント・3 シャクリのフォーム
3つ目。
シャクリのフォームだが、気を付けたいのは竿を上向きにしない、ということだ。
竿を斜め上まで上げると、どうしてもビシが不安定な動きをしてしまう。
アタリを待つ間、竿は水平に構える。
その位置から竿先を海面に下げる。
このときにリールを巻きながら竿先を下げることがポイントだ。
つまり、竿を下げている最中にビシが動かないように、糸を巻き取りながら竿先を下げるのだ。
竿先を下げたら、そこから水平に竿をシャクって止める。
これでビシは50cmほど上に動いたことになる。
その位置でしばらく待ってから、またリールを巻きながら竿先を下げる。
この繰り返しにより、ビシは上へ上へと一方のみに動いていくはずだ。
ビシを上下させないで上方向にのみ動かすことがコマセシャクリ釣りでは重要なフォームになる。
竿の角度は常に下向きから水平の間、シャクリの動作中はビシへ下方向の動きを与えない、という2点を常に意識してほしい。
リズミカルにビシを上へ上へと動かせるようになれば、シャクリ方の免許皆伝と言える。
アタリがきたら合わせを入れてハリ掛かりさせる
アタリはいずれの誘い方でも、仕掛けを止めたとき、あるいは待っているときにくる。
アタリがあったら合わせてやる。
ウイリーバリの場合は、なかなか向こう合わせでは掛からない、小さく鋭く合わせてしっかりハリ掛かりさせよう。
合わせた後に重みが伝わったことを確認したら、あとはゆっくりとリールを巻けばよい。
引きが強い場合は無理せずに竿でためてドラグを効かせて糸を出してやる。
たとえ青物や大型のクロダイが掛かっても、ビシが軽いので糸を出せばハリスを切られることは防げる。
ビシが見えてきたら巻くのを止めて竿を起こし、ビシを手にする。
小型ならハリスをつかんで魚を抜き上げ、大物の場合はタモ入れを頼もう。
![釣行の写真]()
タナ取りは海面からで、水深や状況によっても変わるため、その都度アナウンスされる指示ダナを聞き逃さないようにしよう
出典:
食い渋り時に効果あり試してみたい3つの対策
魚の活性が高い日や、潮の条件がよいときはこの釣りはけっして難しくない。
きちんとタナを取っていればアタリは頻繁にあるだろう。
しかし、一日のうちでは潮が止まったり魚の活性が悪くなって食いが渋くなる時間帯があるし、水温が下がってアタリが遠い日もある。
そんなときには食わせるための工夫が釣果の差に表れる。
最後に図2に、食い渋り時の対策を3つあげておく。
「ふんわりとシャクる」「ビシを止めながら落とす」はいずれも魚を驚かせないためで、魚がビシを嫌っているときの対策だ。
シャクリはソフトに優しく動かす。
ビシは指でサミングし、途中で何度か止めながら落としていく。
ビシの急激な動きを抑えて、魚を散らさないようにする。
「仕掛けを延長する」は魚が浮いてこないときの対策になる。
市販仕掛けは2.5mくらいの長さのものが多いが、仕掛けとクッションゴムの間に糸を継ぐことで、1~1.5mを3.5~4mの仕掛けにのばしてやる。
これで付けエサは通常の仕掛けよりも低い位置にくるので、コマセに浮いてこない魚の目にもつきやすくなる。
INFORMATION
内房・保田港 村井丸
0470・55・1121
▼備考=予約乗合、4時集合。
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隔週刊つり情報(2023年5月1号)※無断複製・転載禁止