ウツボ徹底解説!海のギャングと呼ばれる理由とは?釣り方や食べ方も一挙ご紹介します!
迫力のある見た目と獰猛な性格の持ち主であるウツボは、危険生物として恐れられる存在です。
実際に釣り上げた経験のあるアングラーは、誰もがその姿に圧倒され思わず息を呑んでしまうようです。
今回はそんなウツボにフォーカスし、気になる生態や危険性について詳しく解説していきます。
あまり出会いたくない魚だからこそ、その実態を知って万が一に備えた対策を講じておくようにしましょう。
後半ではウツボの釣り方や食べ方もご紹介しますので、「危険なのは分かっているけど、それでも捕まえてみたい!」という方は必見です。
ウツボとは
ウツボはウナギ目ウツボ科に属する海水魚です。
日本では温暖な地域の沿岸部に広く分布しており、特に島根県から九州南部にかけての日本海や東シナ海、千葉県館山から屋久島までの太平洋などでよく見られます。
主に浅い岩礁帯を生息地として好むため、釣りをしているときにいきなり姿を表すことも多いです。
釣り人の間では外道として扱われていますが、千葉県外房や紀伊半島、高知県などでは食用魚として流通しています。
ウツボは大きいものでは体長1m程度にまで成長し、細長く円筒状の体型をしています。
体表は黄褐色と黒褐色のまだら模様で、胸びれと腹びれがないのが特徴です。
目の下まで大きく避けた口は尖っており、鋭い歯と強靭な顎を持っています。
ウツボについて詳しくは図鑑でチェック!
ウツボの危険性
冒頭で述べた通りウツボは危険な海の生物です。
ここではその危険性についてご紹介します。
危険性①ウツボは獰猛で貪欲な性格の持ち主!
見た目からも分かる通りウツボは獰猛な性格の持ち主で、暴れると手に負えないことから海のギャングとも呼ばれています。
夜行性なので日中は岩陰や岩穴に身を潜めていますが、エサの気配を感じると棲家から出てきて泳ぎ回ります。
魚類や甲殻類、貝類、タコなどをエサにする肉食性の魚で、持ち前の鋭い歯と強靭な顎を使って貪欲に捕食します。
また、ウツボは皮膚呼吸が可能なのでしばらくは陸上で生きることができ、釣り上げた状態で放置しておくと急に襲いかかってくる危険性があります。
危険性②ウツボの中には毒を持つ種がいる!
基本的にウツボには毒はありませんが、例外として有毒な種も存在しています。
これはドクウツボと呼ばれ、体長2.5m程度にまで成長する世界最大級のウツボです。
インド洋や太平洋、ハワイ諸島などの温暖な海域に広く生息しており、日本では主に沖縄県の琉球諸島に多く見られます。
ドクウツボに含まれるシガテラ毒は人間の体内に入ると消化器系や神経系に作用し、嘔吐や腹痛、手足のしびれなどの症状を引き起こします。
しかしこれは食中毒の一種なので食べなければ被害に遭うことはなく、万が一噛まれたとしても歯から毒が注入されることはありません。
ドクウツボには毒が含まれる個体とそうでない個体がいますが、見た目で毒の有無を判別することは難しいので、釣れても食べないようにしましょう。
ウツボの釣り方
ウツボは釣ると暴れるので仕掛けに絡まりやすく、特に磯釣りでは外道として扱われています。
しかしその一方で引きが強く食味も良いため、意外と専門的に狙う釣り人も多いです。
釣り場は身近な防波堤や磯場で、テトラや護岸の隙間に仕掛けを落とし込む穴釣りで狙うのが主流です。
エサにはウツボの大好物であるタコやイカを用いると、食い付きやすく釣れる確率が高まります。
また、穴釣り以外にぶっこみ釣りでも狙うことができます。
オモリとハリだけの簡単な仕掛けにエサを付け、それを投げて待つシンプルな釣り方なので、難しいテクニックも必要ありません。
ただしいずれの場合もウツボの巨体に耐えられるよう、使用するフックにはクエ針や石鯛針のような太軸の大きなサイズを選ぶと安心です。
ウツボ釣りの注意点
ウツボは暴れると手に負えないので、釣りの際は怪我をしないよう細心の注意を払うことが大切です。
取り込みにはランディングネットを使用したり、締めるときはフィッシュグリップで魚体をつかんだりして、素手で直接ウツボに触れることは避けましょう。
また、先に述べた通りウツボは陸上でもしばらく呼吸できる魚なので、釣り上げた後も暴れ回る可能性があります。
危険を感じたらむやみにウツボに近づかないようにし、そのままの状態で放置してある程度弱ってから対処すると安心です。
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ウツボのさばき方
釣ったウツボを家に持ち帰ったら、美味しく食べるために綺麗にさばいていきましょう。
一見さばきにくそうに見える魚ですが、コツをつかめば意外と手際よく処理することができます。
まずは全体的に塩を振ってタワシで擦り、体表のヌメリを落とします。
始めにしっかりヌメリを取り除いておくと、滑りにくくなるのでさばきやすいです。
次にウツボの頭を落とし、細長い体を腹と尾の2等分にします。
頭に近い身の腹には小骨があまりないので、切り分けるだけで料理に使うことができます。
反対に頭に近い身の背や尾の近くは小骨が多いので、丁寧に取り除きましょう。
ウツボの詳しいさばき方は動画でチェック!
YouTubeの人気魚調理チャンネル『自宅居酒屋 勇士(yuji)』では、ウツボのさばき方を詳しく解説しています。
手順だけでなく下処理のポイントも紹介されており、初めてウツボをさばくという方でも分かりやすいです。
持ち帰ったウツボは、ぜひこの動画を参考に自分でさばいてみましょう!
ウツボの食べ方
ウツボは、千葉県の房総地方や南紀、紀伊半島など太平洋側の一部地域では食用魚として一般的に流通しています。
夏場は臭みが強いですが、海水温の下がる11月末~3月頃の冬場は美味しく食べることができます。
特にこの時期のウツボは脂のりが良く、まさに旬と言えるでしょう。
ウツボの身はあっさりしていて食べやすく、肉厚で歯ごたえがあるのが特徴です。
皮下のゼラチン質には濃厚な旨味が詰まっており、コラーゲンもたっぷり含まれています。
実はウツボの栄養価は非常に高く、タンパク質やカルシウム、鉄分なども豊富です。
食べ方としては唐揚げや煮付けなど様々な調理法で楽しむことができますが、中でもタタキは手軽に美味しくできるおすすめの料理です。
ウツボの皮と身に弱火で火を通し、好みでポン酢をかけていただきます。
タタキは高知県では郷土料理として親しまれており、近年は関東のデパートなどで見かける機会も増えたようです。
皮目の香ばしさと身の旨味を存分に感じられるので、ウツボ本来の味わいを堪能したい方はぜひ試してみてください。
また、ウツボの小骨や皮を丸ごと食べられる料理として人気なのが干物で、漁港近くの土産屋などでよく販売されています。
干物にするとウツボの旨味がギュッと凝縮され、そのまま食べる以外に塩焼きにしたり天ぷらにしたりとアレンジも楽しめます。
海のギャング・ウツボは実は食べて美味しい魚!
今回はウツボについて詳しくご紹介しました。
ウツボは危険な魚ですが、釣りのファンがいたり食べて美味しかったりと、意外な面を持っていて驚いた方も多いのではないでしょうか?
もし釣れたら取り扱いにはよく注意して、余裕があればさばいて料理してみましょう。
様々な調理法を試してみて、ぜひお気に入りの一品を見つけてくださいね!
ウツボについて詳しくはこちらの記事をチェック!
この記事に関するよくある質問
ウツボの見た目の特徴は?
ウツボは大きいものでは体長1m程度にまで成長し、細長く円筒状の体型をしています。体表は黄褐色と黒褐色のまだら模様で、胸びれと腹びれがないのが特徴です。目の下まで大きく避けた口は尖っており、鋭い歯と強靭な顎を持っています。
ウツボ釣りについて教えてください。
ウツボの釣り場は身近な防波堤や磯場で、テトラや護岸の隙間に仕掛けを落とし込む穴釣りで狙うのが主流です。エサにはウツボの大好物であるタコやイカを用いると、食い付きやすく釣れる確率が高まります。また、穴釣り以外にぶっこみ釣りでも狙うことができます。
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