マダイが何倍にも美味しくなる調理法!味わったことがないなんてもったいない!
色よし、味よし、釣ってよしと三拍子そろった魚の王・マダイは、上手に釣って美味しく食べてこそ、その真価が分かるでしょう。
マダイは誰もが知る代表的な白身魚のひとつです。
新鮮な魚ほど三枚に下ろした身の表面は、まるで淡く紅をさしたように背から腹にかけて朱の帯が走り、その切り口は虹色に光り輝きます。
さらに、身自体の透明感や歯を押し戻すほどの弾力があるのも特徴です。
この弾力がテクスチャーと呼ばれる噛みしめ感で、ムチムチとかモチモチと表現したくなるほど、身はほどほどに硬いが粘りがあり、歯切れがよいのが持ち味なのです。
目次
まずはど定番の平造りでマダイを堪能すべし!
大ダイは成熟した味、小ダイは未熟だが清純な味とも評されます。
それを季節や料理法によって自在に味わえるのも、マダイの魅力と言えるでしょう。
俗に言う目の下一尺、全長にすると40~45cmのマダイが珍重されるのは、姿形が美しいだけでなく、すでに成熟した旨味がその魚に備わっているからです。
このような脂の乗った身に力(りき)のある魚は、生食してこそその美味しさを堪能できます。
オーソドックスに味わうのであれば、三枚に下ろした身の腹骨をかき、さく取りしたあと皮を引いて、ボリュームがある背側の身を少し大胆に平造りにします。
平造りにした身が薄すぎると、ムチムチとした歯ごたえを存分に楽しむことができず、そのあとににじみ出てくる身の旨味も半減するため、マダイらしさが出なくなってしまいます。
そのため、マダイの身は厚めにすることがポイントです。
切り口が虹色に輝く平造りの上に、きめ細かく下ろした本ワサビをほんの少しだけ乗せ、身の端をたまり醤油につけて味わってみましょう。
その魚が新鮮で脂がよく乗っていれば、一瞬にしてたまり醤油の上にうっすらと脂が浮かび、本物かどうかを証明してくれます。
刺激的ながらも濃厚すぎず、下ろしわさびの辛味がわっと押し寄せてきたかと思うとさっと引き、タイの身の旨味が口いっぱいに広がったとき、平造りの本当の美味しさが実感できます。
そこにほどよく冷えた吟醸酒でもあれば、平造りの味がさらに引き立ちますよ。
同じ造りでもひと手間加えるだけで全く違った味わいに!?
白身魚ほど、魚本来の旨味は身と皮の間に隠されていると言われます。
その味を確かめてみたい方は、霜降り造りや松皮造りと呼ばれる刺身に挑戦してみましょう。
霜降りとは身をさっと湯に通すことを指し、身の表面が一瞬にして白濁し、まるで霜が下りたように見えるところからそう呼ばれるようになりました。
一方松皮造りは、まず上身を皮付きのまま三枚に下ろし、皮側を上にしてまな板に乗せ、身全体を布巾で覆います。
まな板を少し傾け上からさっと熱湯を注いで霜をふると、皮の表面にくっきりとうろこ模様が残り、その模様が松皮のように見えるところからこの呼び名が生まれたようです。
また、少し香ばしさを出したいのであれば、熱湯で霜をふらず身の表面を火であぶってもよいでしょう。
その場合は皮側を少し多めに火にかざし、松皮のようなこげ目がついたらさっと冷水にくぐらせて身を冷やし、余分な水分を取ってから適当な大きさに造ります。
魚の身は霜をふることによって適当に身が締まり、しかも臭みが抜けます。
ただし、霜をふりすぎると身の表面が焼き魚のようになるので、手際のよさが肝心です。
実際に食べてみると、松皮造りは確かに平造りとはひと味違います。
下ろしわさびを少し添えてたまり醤油に浸し、歯ごたえを楽しみながら噛みしめると、身と皮の間から旨味がにじみ出てくるのが分かります。
ゼラチン質を含んだフグの身が美味しいのと同じように、マダイの皮下に少量の脂質を含んだゼラチン質が隠されていて、そこから旨味が醸し出されてくるようです。
魚本来の旨味を凝縮した郷土料理「ポン焼き」とは?
マダイ料理は造り以外に、塩焼きも定番と言えるでしょう。
季節によっては尾頭付きのにらみ鯛を味わうこともありますが、いずれにしても塩焼きは、クセがなく淡白なマダイの身を、塩という調味料によって味にメリハリをつけ旨味を引き出す料理法です。
シンプルな料理ほどその魚本来の旨味を感じさせるものが多く、たとえば三重県鳥羽には、昔からマダイのポン焼きという郷土料理があります。
これは、ウロコも内臓も取らずに残したまま丸焼きにする料理法で、うまく焼き上げるとウロコごと皮がポンと外れることから、ポン焼きと呼ばれるようになったそうです。
焼き上げたマダイは醤油をかけて食べますが、これがシンプルなのに非常に味わい深いのです。
ちなみに、内臓を取り除かないのはその旨味が身に染み込むからだと聞きました。
単純かつ明快、そして短時間で料理できるにも関わらず魚の旨味が見事に凝縮されているポン焼きも、ぜひ一度挑戦してもらいたいマダイ料理です。
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