読者アングラーをゲストに招いて、宮澤幸則さんとともに釣り方や仕掛け、エサなどをあれこれ試して、楽しく真剣に釣りをする当連載。
第14回は夏の好シーズン真っ盛りの東京湾のライトアジへ。
ゲストアングラーの園部康弘さんは内房エリアのライトアジをメインにテンヤタチウオ、SLJなどを楽しんでいるという。
内房のライトアジは上総湊港から出船し、当地に合った釣り方と仕掛けを研究しかなりの成果を上げているそうだ。
今回は普段とは異なる神奈川での釣りとなるが、「内房の釣り方を試します」と、築き上げたスタイルで試行するという。
PROFILE
みやざわ ゆきのり
1966年大阪生まれ、三重大学水産学部卒。
釣り全般を愛好するが、陸っぱりのエギング、船のカワハギ、マルイカのエキスパートとして雑誌、新聞、テレビ、Web で最先端の情報を発信する。
グローブライド・ダイワ社員。
Reader Angler
園部 康弘(そのべやすひろ)
埼玉県在住
船釣り歴=30年
職業=自営業
内房との違い、アジ釣りの魅力を語り合いたいです
色んな竿で狙ってみます!
今回はライトゲームロッドに加えてカワハギ用、マルイカ用を持ち込んでみました。
アタリの出方などを確認しながらやってみたいですね。(by 宮澤)
![釣行の写真]()
▲カワハギ&マルイカ竿でも挑戦
出典:
内房の仕掛けでやってみます
内房エリアではコンニャクバリにビーズの組み合わせで釣っています。
ハリスは普段は3号ですが今回は1.5号にしています。(by 園部)
![コンヤクバリ]()
▲コンニャクバリにオレンジ 色のビーズを組み合わせた
出典:
![釣行の写真]()
▲「この仕掛けでやってみます」
出典:
東京湾奥金沢八景の黒川丸から出船したのは8月9日。
台風6号および7号が接近する不安定な天候で、この日も朝から雨の予報。
ところが、予報に反して雲はあるものの晴れ間がのぞく暑い一日に。
「この釣りは自分たちでポイントを作るのが大事なんですよね」と園部さん。
貝塚英明船長は前日によく釣れたというポイントへ向かったが反応は今イチ。
すぐに見切りをつけて移動する。
「底に小さい反応があります。まだちゃんとした反応じゃないから最初はしっかりコマセをまいてね」とアナウンス。
しっかりとコマセをまくことで、小さかった反応が大きな塊となり、船の下に群れを形成する。
こうなると入れ食いが始まる、はずだったのが、どういうわけかアジの活性が上がらない。
開始早々に二人とも顔を見るが、バリ食いにはほど遠い。
宮澤さんは数尾釣ったところで「やってみよう企画」で早くも竿をチェンジ。
ゲームロッドからカワハギ竿に持ち替えた。
コマセを振ってから、ごくゆっくりのスピードで竿を上げていくと活性の高いアジが飛びついてきた。
「これで食わせるとハリは上アゴのセンターにバッチリですね」
それからは、食いも上向きトリプルも達成。順調に数をのばしていった。
一方、園部さんはアタリはあるものの、「これ、多分バレますよ」と巻き上げ途中のバラシが多く、なかなかペースが上がらない。
「内房では大型が多いのでハリスは3号。今日は20cm前後が多いとのことだったので、ハリスは1.5号にしています」という園部さん。
ハリはビーズを入れたコンニャクバリを使用。
付けエサは使用しないという。
「釣果は二の次なんでしばらくこれで通してみます」と自作の仕掛けを使い続ける。
![釣行の写真]()
▲二人とも気合十分のスタート!
出典:
しかし、3つ目の竿、マルイカ竿にチェンジしても確実に数を重ねていく宮澤さんに対して、園部さんは苦戦。
それから潮止まりを迎えて食いが止まってしまった。
「そろそろノーマル仕掛けでやってみます?」と宮澤さんの言葉で、園部さんもやってみましょうか、とダイワの市販仕掛けにチェンジ。
すると、すぐにアジからのコールがあった。
「やっぱり、郷に入れば郷に従え、ですね。今日は試してみたかったので、長い時間を自分の仕掛けでやってみましたが、場所に合った仕掛けでやらないとですね」と笑顔で語ってくれた。
沖揚がり少し前に宮澤さんの竿が大きくしなった。途中までは重いだけだったが海面近くで急激に引き込んでハリスを切って逃げていった。
「アジにヒラメでも食ってきたのかな」
そのタイミングで宮澤さんの隣では35cmクラスの大アジ、反対側では40cmクラスのマサバが立て続けに上がった。
潮が動き出した瞬間に魚たちの活性が上がったようだった。
この日の結果は宮澤さんが28尾、園部さんが7尾。
沖揚がりのアナウンスがあると、ひんやりとした風が吹いてきて、次の瞬間にはドバーッとスコールのような雨が降り出した。
「毎日のようにこんな雨が降りますよ。暑い日でもカッパの上だけ持ってくるといいですよ。アジは安定しています」と貝塚船長。
「まだ釣り足りない」と宮澤さんは午後船にも乗船。
こんなことができるのも半日船の魅力だろう。
![釣行の写真]()
▲貝塚船長の息子、大学生の航基さんはラストに大型ゲット
出典:
![釣行の写真]()
▲丸まるとした20cmオーバー中心に釣れた
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![釣行の写真]()
▲狙ってトリプル達成!これがだいご味
出典:
マルイカ竿はバッチリ!でもやっぱり専用竿かな
まず、2本目に試したカワハギ竿はあくまで今回のテスト用で使用したので、皆さんはマネしないでくださいね。
ただ、アタリの出方はさすがにカワハギ竿でしたね。
マルイカ竿は1.5mの宙釣り用の竿ですが、これは実は普段も結構使っていていい仕事してくれます。
コマセの振り出し、誘い、アタリまでスムーズです。
でも、やっぱり専用ロッド(今回はライトゲーム用)がバランス的には一番いいかも、という結論です!(by 宮澤)
![釣行の写真]()
▲「カワハギのSF釣法が効きました」
出典:
読者アングラーの弁
どんな結果になるのかと試してみたかったので、意地でも内房スタイルの仕掛けで通しましたが、やっぱりちょっと違いましたね。
普通の仕掛けでやれば釣れるのは分かっていたんですが。
ポイント、水色、アジのサイズなど色んなことがあると思いますが、改良してまた挑戦してみたいと思います。(by 園部)
![釣行の写真]()
▲フィッシュホルダーなどが参加賞で贈られた
出典:
宮澤さんの釣行後記
船長の話だとここ何日かの中ではよくない日だったとか。
園部さんは自分のスタイルを通していましたが、園部さんの言うとおり「郷に従え」といういい見本でしたね。
次は内房でご一緒しましょう!
船宿INFORMATION
東京湾奥金沢八景
黒川丸
045・781・8720
備考=予約乗合。
7時半と12時半出船。
ほかシロギス、イシモチへも
![釣行の写真]()
▲貝塚英明船長(中央)と
出典:
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隔週刊つり情報(2023年9月15号)※無断複製・転載禁止