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型も数も文句なし 剣崎沖のビシアジ大型ぞろいで好調

隔週刊つり情報編集部

イサキと並ぶ三浦半島剣崎沖の数釣りターゲットがオモリ130号を使うノーマルのビシアジ。

釣趣はもちろん食味に魅了されるファンも多い。

目下は連日のようにクーラー満タンの釣れっぷりをキープしている。

取材した剣崎松輪港の大松丸では港から航程10分、剣崎沖の水深50m前後を狙い、40cm前後の大型主体にトップ50~70尾、濁った潮が差し込むと束釣りと数がのびている。

タナ取りは状況により海底からと、海面から取る場合があるが、いずれも正確なタナをキープしていれば、必ずや結果も付いてくるはず。

今年はとにかく魚影が濃いので7月も数釣りに期待できそうだ。

タモ取りは自分でしよう

40cmを超える大アジになると抜き上げ時の口切れが多い。

大松丸ではセルフタモ取りできるよう軽量の玉網が各釣り座ごとに用意されている。

ではダブルで掛かった場合、どう対応すればよいか?

常連さんに聞いてみた。

「ダブルの場合は大きいほうのアジをタモですくい、もう1尾は抜き上げる」とのこと。

無理に2尾ともタモですくおうとすると海面でホロッと外れることがしばしばあるそうで。

1尾を確実にタモ取りすることで結果的にはバラシも少なくなるという。

釣行の写真

(上)タモは軽量で使いやすい(下)各座席に軽量のタモが用意されている

剣崎から西南の方向へと広大に広がる松輪瀬は、潮通しがよく様ざまな魚の好漁場になっている。

春の乗っ込みシーズンになるとマダイやイサキが大きな群れを形成するが、それとほぼ同時期に浅場に大型アジが乗っ込んでくる。

エサをタップリ食べた丸まると太った魚体がその特徴で、40cm前後のサイズがそろう。

釣行の写真

▲慣れた人は手返しよく釣るので数がのびる

オモリ130号が標準のノーマルビシアジ

剣崎沖のアジ釣りでは、130号のビシを使う。

40~50mと比較的浅いポイントを狙うが、松輪瀬では潮の干満の影響で、潮の速さが一日を通して頻繁に変化する。

アジの魚探反応の上に船を止めて釣るので、道糸のフケをなるべく抑えるために130号ビシを使う。

各社から販売されているアジビシ専用竿は130号ビシをしっかりと振り切れる頑丈さとアタリが分かりやすい竿先の軟らかさを備えている。

リールは、中小型電動にPE4号を巻いておく。

あまり細い道糸は高切れの原因になるのでおすすめできない。

細くしてもPE3号までにしたい。

片テンビンは腕長40cmくらいのものを使い、1.5~2mm径、20~30cmのクッションゴムを付ける。

ハリスは3号が標準だ。

2号でもよいが、大アジが一荷で掛かったときなどは切られないようていねいにヤリトリする必要がある。

2本バリ仕掛けと3本バリ仕掛けでは2本バリをおすすめしたい。

アジが大型の場合、タモ取りをするときにハリ数が多いほど玉網にハリが引っ掛かりやすいためだ。

コマセはイワシミンチ、付けエサにはアカタンを使う。

いずれも船に用意されている。

アオイソメを持参してもよいが、サバが多い日にはアオイソメは先にサバに食われることが多いので避けたい。

釣行の写真

▲ダブルで釣れるとうれしい

ビシの種類

ビシの種類は網目ビシ、横目ビシ、プラビシなど各種あるが、製品によって目の細かさが違い、イワシミンチの挽き方の大小によってもコマセの出方が違ってくるので、初めての人は船宿のビシを借りるのがよいだろう。

船宿ビシはそこで使うミンチの挽き具合(粒の大きさ)に合っている。

ビシの種類

▲大松丸はプラビシ

タナ下1m付近に集中してコマセをまく

ポイントは港から航程10分程度の近場から、遠くても20分ほどだ。

松輪瀬の中で何カ所か大アジが着く根があるのでその根周りや、根の真上に出る反応を狙う。

図1に示すように狙うポイントによって海底からタナを取る場合と、海面から取る場合がある。

基本は海底からのタナ取りで、ビシを底から5m上げることが多い。

湾奥のライトアジに比べ、高いタナが特徴だ。

指示ダナの1m下でコマセを振り、さらに1m上げて指示ダナに合わせる。

潮が速いときはタナが微妙にずれるので、アタリがないときはタナを取り直して正確に底からのタナをキープする。

ここで覚えておいてほしいのは速潮パターンだ。

潮が速いときはビシが潮に流されて糸フケが出てしまう。

単純に底に落とし上げるだけではタナが狂ってしまう。

それを防止するために海面からのタナを覚えておいて、2回目の投入からは底まで落とさず、覚えておいたタナでビシを止める。

しばらく待つと、糸フケが取れてビシが落ち着く。

ここで底まで落とし、コマセを振ってタナ取りを行う。

この方法の効果はコマセが分散しないことだ。

湾奥のライトアジのように底から2mといった低いタナならまめにタナを取り直せばよいが、底から5mだとビシの移動距離が大きいため、上げ下げのときにコマセがこぼれる量も多くなる。

剣崎沖のビシアジはコマセで帯を作るのではなく、指示ダナ下1mに集中してまくのが効率的だ。

速潮パターンのタナ取りはコマセをより効果的に使う狙いがある。

根の上に反応が出た場合、海底までビシを落とすと根掛かりしてしまうので海面からタナ取りを行う。

この場合は、指示ダナよりもハリス分(2m)ビシを下ろし、指示ダナ下1mでコマセをまいてから指示ダナに合わせる。

道糸のマーカーを見て正確にタナ取りをしよう。

アタリは明確だ。

竿先を押さえ込むようにはっきりと出る。

電動リールを中速にして巻き上げる。

ビシを手にしたらコマセオケに置き、片手でハリスをつかみ、片手でタモを持ってタモ取りしよう。

大松丸では人数分の軽量のタモが用意されている。

合わせ&タナ&仕掛け バラシを防ぐ三つの方法

大アジはバラシが多いと言われるが、その理由はハリの掛かりどころによる。

上アゴにガッチリハリ掛かりすればバラシは激減する。

そのための3つの方法を図2に示す。

一つ目は巻き合わせをすること。

アタリがあって竿先が引っ張られたらその分引っ張り返すのがアジの合わせ方の基本だが、130号ビシ用のタックルだと竿で合わせようとするとどうしても大合わせになってしまう。

そこでリールでの巻き合わせを使う。

アタリがあったらすぐにハンドルを半回転させてやる。

これで竿先にほどよいテンションがかかって、合わせの効果が生じる。

タイミングよく合わせると、上アゴに刺さる率がアップする。

二つ目は待ちダナを上げること。

タナが低めだと口の脇にハリが刺さることが多い。

バラシが目立つようなときは、タナを上げてやることも効果的だ。

一気に1mも上げるとアタリが減ることがあるので、20cm刻みにタナを上げることが望ましい。

三つ目はクッションゴムを短いものに交換してみる。

クッションゴムを短くすることによってタナを上げるのと同様な効果も出るし、アタリが分かりやすくなる。

海水氷入りのクーラーへ早めに入れる

釣ったアジをおいしく食べるためには、海水バケツに長く泳がせておくことは避け、早めに氷水の効いたクーラーボックスに入れる。

その場合、エラを切って血抜きをするのがおすすめだ。

40cmを超えるアジは、数日間寝かせることによってうま味が出てきて、刺身がよりおいしく食べられる。

アジを寝かせて刺身にする場合、血抜きをしておくと身のうま味がよりはっきり感じられる。

クーラー満タンは当たり前!剣崎沖の松輪瀬で大アジ乱舞!

剣崎松輪港の朝は早い。

出船は5時半だが5時15分くらいには離岸が始まる。

港口を出たところで待機し、時間と同時に釣り場へ向かいスタートを切るのが港のルールになっているためだ。

受付を済ませ、5時に船着き場へと着くと、大松丸の船上ではほとんどの人が支度を始めていた。

5時半になり、イサキ船は速度を上げてポイントへと向かう。

各船長が好みの根に舵を向ける。

しかし、アジ乗合の鈴木大揮船長はゆっくりとポイントへと向かった。

アジのポイントは広く、他船に先着する必要もない。

魚探で反応を探しながらゆっくりと潮回りをする。

最初のポイントは深めで水深78mだった。

一昨日は朝イチにこの場所がよかったらしい。

タナの指示は海底から5mだ。

道糸は右舷方向へ斜めに入る。

上潮が速いようだ。

さっそくアタリがきて何人かが巻き上げ始めたが、引きがちょっとおかしい。

案の定、上がってきたのはゴマサバだった。

アジの反応があっても、先にサバが食ってくる。

これを見て船長は小移動、次は水深50mほどで投入の合図が出た。

タナは変わらず底から5m。

ここでアジが顔を出し始める。

大きさは30cmほどで良型のアジだが、「これじゃまだ小さいよ。潮が悪いのかな」と常連さんはぼやく。

一昨日に比べ、潮が澄んでしまったようだ。

反応の出方も小さいという。

4日前までは薄濁りの潮でほぼ終日アタリが続き、束釣りする人も出たほどだったが、この日は今のところ散発的な食いだ。

しかし、潮がちょっと澄んだくらいはものともしないのが今年の剣崎沖のアジだ。

釣行の写真

▲抜群の安定度で釣り人の期待に応えてくれる

大アジが入れ食い

7時くらいになると、船長は大きな反応をとらえた。

タナを合わせるとすぐに竿先がグイグイ引き込まれる。

巻き上げ途中に、まるでマダイのような鋭い突っ込みも見せる。

海面に現れたのはこれぞ本命で40cm級の大アジだった。

魚はすっかりコマセに着いたようで、船中まんべんなくアタリが出ている。

朝方うるさかったサバもいなくなった。

掛かれば大アジ、船中あちこちでタモ入れのシーンが見られる。

「バレた」や「途中でいなくなった」の声も多い。

アジの口は弱く、それが40cmになるとハリの掛かりどころが悪いと外れてしまう。

私もここで竿を出す。

朝方に速かった潮も、いつの間にか落ち着いていた。

道糸が真っすぐ立つので、タナも合わせやすい。

そうなるとアタリも多くなる。

時折一荷で掛かると、竿の曲がりは相当なものだ。

ハリスは3号を使っているので切られることはないが、竿先を海面まで持ってく強い引きにはドキリとしてしまう。

皆さんのバケツの中は大アジで埋まっていった。

この食いは1時間ほど続いただろうか。

やがて群れが抜けたようで、アタリがパッタリとなくなった。

船長は、ポイントを変えて次の群れを探索する。

今度は根の上に反応が出たようだ。

海面から35mのタナ指示だ。

37mまでビシを落としてから35mに合わせる。

ほどなく竿先が引き込まれ、40cm近いアジを取り込んだ。

たっぷりエサを食べているせいか、魚体は太っていて、手にするとズシリと重い。

エラを切って血抜きし、クーラーの中に入れる。

この日は食いが止まると小移動、そしてまた食い出すといった感じだったが、終わってみればトップは46尾。

中型クーラーがあふれるほどだ。

私のクーラーも20尾のアジで重い。

取材日以降もトップ50~70尾と安定した釣果が続いている。

今年の松輪瀬はアジの魚影が濃いことは間違いなさそうだ。

釣行の写真

▲40cm級のアジがそろった

INFORMATION

三浦半島・剣崎松輪港

大松丸

046・886・1244

▼備考=予約乗合、5時半出船。

イサキ、マダイへも出船

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