三浦半島西岸の小網代港から出船する太平丸は、遊漁船業30年以上のベテラン船長が城ケ島沖を中心とした相模湾の人気ターゲットを存分に楽しませてくれる船宿。
平日は4名、休日も5名から受け付けてくれる。
関本透船長に聞きました!オニカサゴのコツ
「オニカサゴのコツはまめに底ダチを取り直すことと、誘いですね。
誘いはオモリが着底したら竿先を頭上まで上げて、ゆっくりと下げていってください。
で、オモリが着底しない場合は底ダチを取り直して再び誘います。
この繰り返しが基本です。
置き竿でも釣れないことはありませんが、仕掛けが底から浮きすぎてしまったり、根掛かりも多くなります。
とくに潮が流れないような日は誘ったほうがいいですね。
それとアタリがあったら、しっかりと合わせてから巻き上げるようにしてください。
合わせずに巻き上げると、途中で魚が外れてしまうことが多くなります」
優しいベテラン船長が相模湾の四季折々の釣り物を案内
それまで漁師を生業にしていた先代の関本光生さんが太平丸を仕立専門の船宿として開業したのは約50年ほど前。
30年前からは息子の関本透船長が舵を取り長年のキャリアで培った勘と腕で多くの釣り人を楽しませている。
船長に夏~秋のイチ推しをたずねると、メインはマダイで、ワラサの群れが入ってくれば同時に狙うマダイ&ワラサが人気を集めるとのこと。
釣り場は城ケ島沖や剣崎沖で、マダイは1~2kg級中心に日によっては3~4kg級も上がる。
今年は剣崎沖方面で早くもワラサの回遊が見られるとのことで今後が楽しみだ。
初心者が多いときは小網代~城ケ島沖の水深60~90cmを狙うアジ五目がおすすめ。
アジは25~30cm級主体に35cmオーバーの良型も釣れるそうで、サバやイナダなども交えてクーラーが満タンになる日も珍しくないという。
8月からはコマセ釣りで狙うカツオも受け付ける。
仲間と出かけて強烈な引きと脂が乗った刺身やたたきを味わうのもオツだろう。
今回取材したオニカサゴは周年狙え、釣り場は小網代~城ケ島沖の水深120m前後。
サイズは300~800g級主体に日によっては1~1.5kg級も顔を見せる。
アヤメカサゴやウッカリカサゴ、ムシガレイなども交じり根魚好きに好評を得ている。
秋から冬にかけては城ケ島沖のカワハギ狙いで船を仕立てるリピーターも多く、25cm級の良型がそろうのが魅力。
今後大いに期待したい。
そのほか春先はエサのカタクチイワシが手に入ればイワシメバルへも出船。
スルメやヤリイカなども受け付けている。
同船はレンタルタックルも充実し、手入れの行き届いた竿とリールを借りられるので沖釣りビギナーも心配は無用。
関本船長は優しい人柄で実に親切。
リレー釣りの相談なども快く乗ってくれるのでメンバーと日程、釣り物が決まったら、とりあえず電話してみることをおすすめする。
本命が掛かると竿先がガンガンたたかれる。
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取り込みは仲間で協力して行おう。
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(左)ようやく釣れてピース。(右)良型のフサカサゴも釣れた。
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食味抜群のオニカサゴは女性にも人気。
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(左上)オニカサゴの釣り場は小網代~城ケ島沖の水深120m前後。(左下)この日メンバーが用意したエサはサバの切り身、食紅で染めたイカタン、サーモンの皮、鶏の皮。(右)オニカサゴ仕掛けはテンビン式2~3本バリ、オモリ120号を使用。
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1kgオーバー浮上、小網代~城ケ島沖のオニカサゴは期待度◎
太平丸を訪れたのは7月下旬のこと。
東京都北区の渡辺晃成さんのグループがオニカサゴで仕立てた船にお邪魔させていただいた。
当日は9名が集まり6時半に出船。
関本透船長に釣り場を伺うと小網代~城ケ島沖とのこと。
30分ほど走った小網代沖水深120m前後で開始となった。
しばらく流してみたがアタリが出ない。
ベタナギの無風状態で潮も効かないことが原因のようだ。
船は城ケ島寄りに移動。
水深120m前後で再開となる。
ここではアタリは出始めたがなかなか食い込まない様子。
そんななか左トモで竿を出していた松橋瑠美さんが突然500g級のオニカサゴを釣り上げた。
聞けばオニは初挑戦で、気が付いたら釣れていたとのこと。
このころから徐々に潮が効き出し300~600g級のオニカサゴがポツポツと取り込まれる。
時間の経過とともに食いは上向きお昼前には連発するような場面も見られた。
良型のウッカリカサゴやアヤメカサゴ、ムシガレイなども上がり船上は実に楽しげな雰囲気。
そんなとき右胴の間で釣っていた平山直樹さんの竿が大きく絞り込まれた。
竿先をガンガンたたく引きは間違いなく本命。
ややあって仲間の差し出すタモに収まったのは1kgオーバーのオニカサゴで釣った本人は大喜び。
平山さんは今回が2度目のオニカサゴで前回はボウズに終わったとのこと。
うれしさもひとしおだろう。
しかしよいことは長くは続かないもので、後半戦に入るとサメが回ってしまい、仕掛けを切られるトラブルが続発。
アタリも出なくなった午後1時に沖揚がりとなった。
当日のトップは1kgオーバーを筆頭に6尾のオニカサゴを釣り上げた平山さん、お見事!
夏の小網代~城ケ島沖のオニカサゴ、おすすめです。
(左)まめに誘いをかけるのが釣果をのばすコツ。(右)竿を立て、しっかり魚を船に寄せタモですくい上げる。
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(左)ウッカリカサゴは良型主体。(右)オニカサゴやフサカサゴを持つときは毒トゲに注意。
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(左)オニカサゴとウッカリカサゴが連続ヒット。(右)アヤメカサゴも交じった。
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「めっちゃおいしいです!」 クーラーで冷やしてきたアイスを食べながら一休み。
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今回の釣り仲間
取材でお邪魔させていただいたのは、東京都北区の渡辺晃成さんが幹事を務めるグループ。
釣り物はオニカサゴです。
初挑戦でオニカサゴが釣れました!by 松橋瑠美さん
当日、船中1尾目のオニカサゴをキャッチしたのは千葉県千葉市の松橋瑠美さん。
感想を伺ってみました。
「ヒラメ釣りは2回ほど経験があるんですが、オニカサゴは初チャレンジでした。感想は正直にいうと気がついたら釣れていたって感じです(笑)。なんかちょっと重い気がするなぁとは思っていたのですが・・・。オニカサゴを食べるのは初めてなので帰宅後が楽しみです。もう一度チャレンジして今度は釣れたじゃなく、釣った実感を味わいたいです」
初オニカサゴおめでとうございます。次回は1kgオーバーを目指して頑張ってください。
幹事の渡辺晃成さんに聞きました!
船長が優しくアットホームな雰囲気で釣りが楽しめます。
リーズナブルな料金もグッドです!
「太平丸は今回初めて利用したのですが、船長が優しくアットホームな感じがいいですね。それと料金がリーズナブルな点もうれしいです。いつも釣行は千葉県や茨城方面が多いので、相模湾にいい船宿を開拓できた気分です。今日はデカイのをバラしちゃったので、すぐにでもリベンジしたいです。仲間も喜んでくれたし、ぜひまた利用したいと思います」
当日9名で乗船し、1人あたりの料金は8660円。
ご協力ありがとうございました。
釣り船データ
船は4.9トン。12名までが釣りやすいと関本船長。
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(左)太平丸の船宿はこの看板が目印。(右)関本 透船長。
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駐車場・駐車場スペース。手入れが行き届いたレンタルタックルが借りられる。
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