伊豆諸島新島は春のシマアジをはじめ、青物から根魚まで高級魚そろい踏みで周年楽しめる魅惑の島だ。
「今の時期は五目ならオナガ(ハマダイ)、近場の泳がせならカンパチやマハタが楽しめますよ」と新島・寛栄丸の植松寛行船長。
今回は半日船に2回乗船し、各魚種を駆け足のように狙ったが、船長が言ういずれのターゲットの顔も拝むことができた。
目下は黒潮が八丈島のはるか南を通過するコースを取っており、新島周辺の水温はこの時期としては低く、その影響かカンパチが遅れているらしいがそろそろ本格化する時期だ。
五目のオナガは安定し、一発大物もチャンスがあるマハタも健在。
さらにサバの泳がせでは大型ヒラマサもヒット中。
仲間で秋の大人の遠足を計画してみてはいかがだろうか?
![釣行の写真]()
▲サバの泳がせでは20kgクラスのヒラマサが上がっている(船宿提供)
出典:
宿泊釣行が基本
渡航手段、渡航時間によって様ざまな楽しみ方がある。
調布発の飛行機なら午後釣りして宿泊、翌日午前釣りして、午後の飛行機で帰京と1泊でも満足釣行可能だ。
伊豆七島の一つである伊豆諸島新島。
東京都心の南方約160kgに浮かび、アクセスしやすく釣り人に人気の島だ。
シマアジ、イサキ、マダイ、マハタといった近場でもなじみ深い魚から各種青物まで島のすぐ近くのポイントで釣れるのが魅力だ。
一年を通して様ざまな魚種が楽しめるが、目下の季節は泳がせの青物&マハタ、コマセ五目のオナガ(ハマダイ)が主役となっている。
昨年11月より東京都でコマセ釣りが解禁となり、より多くのターゲットが狙いやすくなった。
新島の周りには鵜う どね渡根島、早島など小島もありそのいずれも各種ターゲットの好ポイントになっている。
島周りの至る所がポイントで、風があっても風裏に回ることもできるのが強みだ。
島には白砂の浜から断崖絶壁の岩壁まで変化に富んだ地形が続き、眺めているだけでも飽きない。
鵜渡根島の先には利島、その先には大島、南側には式根島と神津島、南東に目を移せば三宅島まで見渡せる。
新島若郷港の寛栄丸ではこれらの釣りを楽しませてくれるが、基本は午前、午後の半日船の形態を取っており、釣り人の渡航に合わせて出船時間の調整をしてくれる。
渡航手段によって港や空港まで送迎があり、宿は民宿になっており1~2泊の宿泊と組み合わせて楽しむ人が多い。
新島へのアクセスは大きく分けると3通り。
東海汽船の大型客船は東京竹芝桟橋を22時に出航し、新島には翌8時35分に到着(時期により変動あり)し一日往復1便運行。
高速ジェット船は8時50分出航、新島には11時40分着(同)の往復1便。
調布飛行場からは一日3~4便の設定があり新島までは約40分までと最速。
料金は飛行機が最も高いが、往復割引料金なら3万200円(繁忙期適用外あり)での渡航が可能。
ターミナルの目の前に駐車場があり(満車の場合は第2駐車場)、アクセスのしやすさはピカイチで最近は飛行機での渡航が増えている。
荷物の制限があるので、大型の荷物は宅配便をうまく使うといい。
釣果も宅急便で送れるし、送る手配も宿でしてもらえるので安心。
飛行機を使った場合、渡航日は午後船に乗り宿に宿泊。
翌日は午前船に乗船して午後の飛行機で帰京。
1泊でも満足できるプランができ上がる。
ただし、出船するのには釣り人がある程度集まる必要がある。
「だいたい5人くらいからでお願いしています」(植松寛行船長)。
この人数に達しない場合は、「ほかに希望のある日に変更できるか調整してもらうこともあります」とのことで、まずは希望の日が決まったら、船宿と日程の相談をするといいだろう。
なお、春はシマアジやイカなどで大変人気が高く予約が取れないことも多いので、早めに計画を立て、予約開始期間を確認しておくのがおすすめ。
なお、寛栄丸は今春より若船長の大貴さん操船の2号船が就航し、釣り人のニーズに広く対応している。
![釣行の写真]()
▲取材の2日前と同日にも別船で大型ヒラマサがキャッチされた(船宿提供)
出典:
泳がせと五目タックルを
新島の人気ターゲットといえばシマアジだが、こちらは春がシーズン。
目下はライト泳がせと五目釣りがメインのため2タックルあると狙いやすい。
泳がせは釣れる魚のサイズに合わせる必要があるが、目下の状況ではオモリ負荷表示150号程度のライト泳がせ用、遠征五目用の竿などで対応できる。
遠征五目用の竿で狙うなら1タックルですべて対応できる。
リールは中型電動で道糸はPE6号程度で20号前後のリーダーを付けておく。
ダイワなら500番、シマノなら3000番クラスで対応できる。
ただし、サバの泳がせでガチの大物を狙う場合は、オモリ300号に対応、ハリス80号に対応するタックルを。
ライト泳がせの仕掛けはハリス16〜20号1.5〜2m、ハリはヒラマサ15〜16号程度を使用する。
オモリは100号。
エサのムロアジ釣り用に中ムロサビキ、チビムロサビキを用意しておく。
五目用は遠征五目タックルでもいいし、オモリ100号に対応する全長2m前後のゲームロッドなどでもOK。
リールはオナガ狙いは水深120mほどなので中小型電動。
目下の五目釣りは片テン2本バリ仕掛けが基本。
オナガをメインとした五目釣りは、ハリス10〜12号全長3m、ハリはヒラマサ13号前後で狙う。
浅場の五目はハリス8号を使用。
コマセカゴはLサイズまで、オモリは100号が基本。
付けエサは、オキアミや切り身エサ(イカ、サバ、カツオなど)で、切り身エサは各自で使いたいものを持参するのがおすすめ。
釣れたサバやムロアジを切り身にしてエサにしてもいい。
ライト泳がせは起伏のある場所を探る
ライト泳がせの主なターゲットは5kg前後のカンパチとマハタだが、いずれも10kgオーバーのチャンスもある。
ただし、今シーズンはカンパチが遅れているようだ。
「8月の終わりならいつもならもっと釣れてるけど今年は遅いよね」と船長。
水深は島周りの50〜100mほどの岩礁帯を狙う。
タナは3〜10mほどで、まめにタナを取り直しながら広く探ることがポイント。
「マハタはかなり高いところのエサまで食ってきますよ」とはダイワフィールドテスターの福田豊起さん。
一気に10mほどカケ上がるような場所も珍しくなく、根掛かりに気を付けながらエサを上下させてアピールする。
「電動を使ったデッドスロー巻きでの誘いも有効です」と、この誘いで度たびアタリを引き出していた。
起伏の激しい根だけに、アタリがあって食わせてからはまずは10m以上は強引に巻いて根から離す必要がある。
高いタナで食わせてもモタモタしていると根に入られる可能性があるためだ。
カンパチ、マハタとも底から離しある程度巻いたら魚の動きを見ながら巻き上げる。
ムロアジは動きを感じなくなったら回収して付け直して投入したほうがいい。
エサの動きによってもアタリの出方が全く変わってくるからだ。
また、根掛かりして回収した後は、ハリスのチェックをして、キズやザラツキがあったら交換を。
![釣行の写真]()
▲最近、伊豆諸島付近で人気上昇中のオナガ(ハマダイ)も主役の一つ
出典:
五目は簡単もオナガの引きは強烈
目下のオナガをメインとした五目釣りは、水深120m前後のやや深場を狙っている。
コマセはオキアミ、付けエサは持参したソウダガツオの皮を使用した。
ここで船長からは「110m」などと海面からのタナを指示してくれる。
この場合は113〜115mくらいまで落とし、コマセを2~3回まきながらタナにセット。
もしくは、コマセシャクリの要領で、タナ周辺を探っていく。
この水深ではオナガ、ヒメダイほかサバ、ムロアジなどがヒットしてくる。
オナガ以外はヒットするとせわしない動きをするが、本命オナガは直線的な引き。
ヒットしたら合わせは必要ないが竿を持ち上げておき、巻き上げを開始する。
大型オナガの引きは想像以上に強烈で、巻き上げ中に強く引き込んだら竿でいなしてやる。
釣れる魚は大型だが釣り方自体は簡単なので、慣れない人でも楽しめるだろう。
釣った魚は各釣り座下にイケスがあるが、気温、水温ともに高いので持参のクーラーか宿で借りたクーラーにしまっていこう。
この世のものと思えぬ美しさにウットリ
今回の取材はダイワの新製品プロモーションを兼ねてのもので、1日目は午後船、2日目は午前船で様ざまな魚を狙おうとの企画のもとに出船。
フィールドテスターの福田豊起さんはライトゲームロッドでライト泳がせと五目釣りに挑んだ。
初日の午後は南西の強風が15m近く吹いている。
海上は白波が立っているが、意外と海は平気。まずは港を出て20分程度沖に出た場所でオナガ狙い。
船長からは「115m」のタナ指示。
福田さんは1投目からアタリをとらえるが、引きはそれほどでもない。
上げてみるとヒメダイのダブル。
同行者はいきなりオナガを上げた。
入れればアタリがあるものの、ヒメダイ、サバが先に掛かってきてしまう。
「いいや、合わせないでそのまま放っておこう」とその位置でキープしていると、最初に掛かったサバらしきは外れたが、その直後に竿が海中に突き刺さらんばかりに入り込んだ。
福田さんは奇声(失礼!)を上げながらヤリトリ。
海中には色鮮やかな赤色がポワッと浮かび上がってくる。
「でけえ!」
海面に浮かんだのは5kgはありそうな大型のオナガ。
大きさもさることながら、驚いたのはその美しさ。
「これだけ美しい赤は見たことないかも」と福田さんもウットリ。
その後もオナガを追加するも次なるターゲットへ。
風は一層強くなり風裏のポイントに向かう。
ここで小型のムロアジを落とすといきなりアタリ。
どうやら青物のようだが、ライトゲームロッドで難なく浮かせる。
上がったのは4kg弱のカンパチ。
順調に「本命」をキャッチ。
それから3回ほどいいアタリがあったがいずれもバラシに終わってしまった。
カンパチとマハタだっただろうか、中にはいいサイズと思しきものもあって残念。
翌日は朝からマハタ狙いで鵜渡根島の近くへ。
ここは海流が川のように流れており、鳥の数も多い。
ベイトがいるようだ。
しばらく粘るがアタリがなく前日のポイントへ。
しばらく粘ると、いきなり福田さんの竿が入り込んだ。
竿の曲がりが尋常じゃないが、10mほど巻き上げたところで、「でかいマハタかもしれない」とやや緊張顔に。
竿でためながら上げてくるとボコンと茶色い魚体が浮かんだ。
「新島すげー!」
タモ入れしたのは後検量9.6kgの大型だった。
「これが釣りたかったんです」と福田さんは大興奮。
今回のミッションはこれにてコンプリート。
最後に港前に移動し、最後の投入で今回の取材最大?と思われる強烈なアタリ。
しかし、フックアウトに終わってしまった。
「何が釣れるか分からないから島はいいですね」
今回は駆け足で各釣りを試したが十分すぎる釣果に。
これが離島の釣り魅力だ。
船宿INFORMATION
伊豆諸島新島
寛栄丸
04992・5・0690
備考=出船時間は要相談。
民宿併営
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
【伊豆半島(静岡県)・ハマダイ船】人気ランキング
【伊豆半島(静岡県)・ハマダイ船】価格ランキング
隔週刊つり情報(2025年10月1号)※無断複製・転載禁止