釣りたてのサバをさばいてエサにする。
外房大原発のオニカサゴ(イズカサゴ)釣りはそんな伝統が継承されているエリアの一つ。
サバは朝イチ、自分で5尾ほど釣って調達するが「釣れなかったら?」という心配は無用、この海域はサバの宝庫なのだ。
サバをカットしたらオニ釣り場へ移動して本番スタート。
ポイントは大原沖を基点に、北は太東、南は勝浦方面まで広域にわたり水深90~190m付近を狙う。
取材した大原港の第一松栄丸によると「今のところ浅場でよく釣れる」とのことで、当日は御宿方面の水深88~95mを流した。
釣れるオニカサゴは1kg前後を軸に1.5~2kg級も上がる魅力的な海。
中でも夏は、黒潮由来の澄み潮が差し込んでオニの食いが立つ好シーズンなのだ。
冬、鍋、オニのイメージは捨て去って出かけてみるといい。
![釣行の写真]()
▲当日は水深90m前後の浅場攻め
出典:
おそるべし大原の夏オニ時合来りて連続ヒット!
今回の釣り物は外房・大原沖のオニカサゴ。
1尾釣れれば御の字とされる魚だが、情報ではトップ5尾以上の日もあるそうだ。
うーん、そんなに釣れたらどうしよう。
エサは釣りたてのサバ
6月12日、船宿は大原港の第一松栄丸。
午前3時半に集合し、4時に出船となる。
釣り人は私を含めて7名で、中井一也船長が操船する松栄丸がオニカサゴ船(別船・第一松栄丸はイサキ&シマアジ船)だ。
50分ほど走ったところで、まずはエサ用のサバ釣り。
「水深70m。下のほうにいるので探ってみて」
風もなく穏やかな中、8本バリのフラッシャーサビキにオモリ150号で狙う。
船長に聞くと目安は一人5尾。
小1時間で皆さん目標をクリアし、超新鮮なサバの切り身エサ作りにいそしむ。
御宿方面へゆっくりと移動して6時を少し回ったところで「水深は88m」とのアナウンス、本命オニカサゴ釣りのスタートだ。
みなさんオモリ150号のテンビン仕掛けにチェンジして投入したところで、船長にポイントについて尋ねてみた。
「ここらはオニのポイントに恵まれていてね。北は太東から南は勝浦まで、大原を真ん中にして絶好のカケ上がりがグルリと囲んでいるような感じで、そうした所の水深100~190m前後でどこでも釣れるよ」
最近は今流している御宿沖の浅いポイントで数が出ているそうだ。
開始15分でリールを巻き始めたのは右舷トモの岡野さん。
助手の中井裕介さんがタモを持って駆けつける。
海面下にオレンジ色の魚がボンヤリと見えてきた。
「オニだね」タモに収まったのは、見た目1kgクラスの本命だ。
と、無事に船上に取り込んだところでミヨシから「上がった」との声。
左舷の安藤さんも1kgクラスをほぼ同時に取り込んでいた。
早くも良型オニカサゴ2尾とは先が明るいと思っていたらその5分後、左舷胴の間の吉田さんが1.5kgの良型をキャッチ。
大原沖ってこんなに連発するのかしらん。
この流しは30分続き、2流し目は6時半から。
今度は25cmくらいのアヤメカサゴやカンコ、そして切ったエサの長さにも満たない小型のオニが続けて上がる。
突然、安藤さんに大物らしきが掛かり、竿も大きく曲がった。
巻き上げ中も強く引き込む魚の正体は3kgクラスのメダイ。
仕掛けを入れ直そうと巻き始めた直後、竿が突っ込んだらしい。
その後は潮が速くなってしまい、5分ほど走った水深94mで再開。
「けっこう重いので今度もオニだと思います」
竿がたたかれているのは岡野さん。
オニっぽく断続的に引き込みながら上がってきたのは800g級。
これで2尾目の本命だ。
![釣行の写真]()
▲朝はエサ用のサバ釣り。4~5尾も釣れば十分
出典:
知っ得!船長に聞くオニ釣りのコツ
オニカサゴ狙いは「仕掛けをこまめに入れ替えるのがコツ」と中井一也船長。
仕掛けが絡んでいたり、エサが取られていたら釣れない。
潮によって道糸が斜めになったときもまめに回収して入れ直す。
仕掛けの入れ直しは「先ざきのポイントにエサが入ることになるのでヒット率も上がる」そうだ。
釣り方はオモリが底をたたいたらゆっくりと竿を上げる。
そして仕掛けの長さ相当に達したらゆっくり下ろす。
この繰り返しが基本。
そして「アタリがあったら合わせを入れる。これも大事です」とのこと。
ハリ先をしっかり貫通させないとバラシの原因になる。
Tackle Guide
竿は1.8~2.1mの中深場用など。
リールは小型~中型電動、道糸はPE3~5号。
オニ仕掛けはハリス8号、ハリはムツ18~20号の2~3本バリ。
オモリは150号。
船中25尾、オデコなし
この日の松栄丸は好調そのもの、8時を回ったところでまたもやアタリが頻発。
口火を切ったのは安藤さんで1kg級をゲット。
続いて右舷ミヨシの齋藤さんが1kgちょいのオニカサゴを釣り上げた。
「小オニを2尾放流したら、あっという間に大きく育ってハリに掛かりましたよ(笑)」
さらにお隣の正林さんにも700g級、左舷の吉田さんにも2尾目。
こちらは2kg近い良型だった。
バタバタと連続で釣れてしまうのが当地のオニカサゴ釣りなのか。
もう辛抱たまらず、ここで私も仕掛けを下ろす。
一応、サバの切り身とサーモンの皮を持参した私だが、釣りたてのサバエサを分けていただき左舷ミヨシ2番から仕掛けを投入。
最初に釣れたのはサバ、お次もサバ。
まぁこれで以降のエサの心配はなくなったから、あとはオニのアタリを待つのみ。
するとアヤメカサゴがヒット、本命まであと一歩だ。
楽しき釣りの世界に没入している間に、隣の安藤さんは3尾目を釣り上げている。
「潮の受け方による変化に加えて、底の起伏もけっこうあります。気を付けないと底を大きく切ってしまうことがありますよ」
なるほど、岡野さんは絶えず底を取り直している。
タナ取りは底から50cmが目安で、ときおり誘い上げて落とし込んでいるそうだ。
さっそく私も真似してみると、とたんに650gのオニカサゴが食いついた。
これで船中オデコなし。
以降はみなさん着々と数をのばしていき、最後に再びヤマ場が訪れた。
沖揚がりまで40分となったところで安藤さんに5尾目、左舷トモの前田さんに2尾目、さらに右舷も順番に良型をモノにして計6尾は上がっただろう。
残り15分のところで私にも800g、入れ直すとすぐにゴゴンと竿がたたかれて1.5kgの大オニが浮上。
右舷でも2尾がタモ取りされ、11時に沖揚がりを迎えた。
トップ5尾は安藤さんと正林さん、船中7人で25尾。
「いい日はトップ10尾以上ということもある以上ということもあるけど、まるでダメな日もあるしねぇ。今日はまずまずだったよ」と船長。
当地のオニカサゴは周年釣れるが狙い目は黒潮が差し、潮もよく動いて食いが立つ夏。
10月以降はヒラメなどの出船が優先されるので、今のうちに訪れたほうがいい。
船宿INFORMATION
外房大原港第一
松栄丸
0470・63・0593
▼備考=予約乗合、3時半集合。
イサキ、マダイへも出船
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隔週刊つり情報(2025年7月15号)※無断複製・転載禁止