鹿島沖の一つテンヤマダイ　大ダイチャンス継続中

茨城県鹿島港の一つテンヤマダイ船で大ダイが上がっている。

釣り場は鹿島沖の水深20～30m前後、パラアンカーを入れて1時間以上の大流しでじっくりマダイを狙っていく。

目下は1～2kg級がコンスタントに顔を出し、好日には3～5kgオーバーも交じるという。

海底は根掛かりの少ない砂地。そのため定番のベラやフグなどのゲストは少なく、1kg前後のハナダイもよく釣れる。

鹿島港大春丸の小堤船長は、「7月もこの海域を狙っていきます。数はやや控えめですが大ダイの実績が高いので期待してください」と言う。

これからも鹿島沖のマダイから目が離せない。

一つテンヤの魅力は、細い道糸とリーダーにテンヤを結び付けただけのシンプルな仕掛けでマダイと駆け引きする点にある。

アタリがダイレクトに伝わり、ヤリトリもスリリング。

マダイの突っ込みを竿の弾力とリールのドラグでいなし、ギューンと鳴るドラグ音を聞くのも爽快。

そんな一つテンヤで今、注目したい釣り場が茨城県鹿島沖。

目下は1～2kg級のマダイを主体に3～6kg級交じりでトップ5枚、好日はトップ10枚以上と釣れている。

さっそく好天に恵まれた6月11日、茨城県鹿島港の大春丸へ向かった。

当日の乗船者は7名、受付して準備が整った4時45分に出船。

前日に海が荒れていた影響で多少ウネリは残っていたが、波をかぶることなく40分ほどで鹿島沖のポイントに到着。

船長によると一昨日はここで5.96kgと3.38kgのマダイが上がったというから期待は高まる。

「水深26mになります。根掛かりはないです。テンヤは8号、底が取りにくければ10号を使ってください。ドラグ調整もしておいてください」とのアナウンスで開始。

潮がほとんど流れておらず、横流しで探っていく。

「流れがないので遠くに投げて狙ってみてください」と船長からのアドバイス。

30分ほど探ってみたものの最初の流しは空振り。

2流し目は本命のアタリはなく、右ミヨシ2番、右トモで1kg級のハナダイが上がった。

7時、左胴の間の小沼さんにヒット、新調したという一つテンヤ竿が曲がる。

慎重にヤリトリして上がってきたのは1.5kgのマダイ。

「船長のアドバイスどおり、できるだけ遠くに投げてからリフト＆フォールで狙うとフォール中にゴンときた」前日に竿を新調したばかりで、「魂が入ってうれしいです」と小沼さん。

その後、マダイのアタリが続くと思いきや船中アタリがないまま１時間が経過し、流れ始めたところで右トモの本庄さんが1.5kgのマダイをキャッチ。

「流されるのでテンヤを8号から10号にしました。軽く投げて着底したらリフト＆フォールで誘い、着底時に小さなアタリがきたので合わせました」と本庄さん。

続いて左ミヨシの白戸さんの竿が大きく曲がる。

リールをグリグリ巻くとドラグが滑る。

船長のタモに収まったのは当日最大となる後検量2.06kgのマダイ。

白戸さんは一つテンヤマダイは初めてで、道具は右ミヨシにいる釣友の富田さんに借りたもの。

「底付近を小刻みなリフト＆フォールで探っていたら、テンヤが底に着いた瞬間にアタったので合わせました」と、初物を釣り上げてうれしそうな表情を見せた。

今回、偶然にも東京湾奥浦安の吉野屋でシロギス船を担当している助川直弘船長がプライベートで遊びにきていた。

助川さんのタックルは一つテンヤ専用竿とシロギス竿。

シロギス竿でマダイを掛けるとドラグを生かし、巧みなロッドさばきでキロ級のマダイをゲット。

それを見て一つテンヤ専用竿がなかったころはシロギス竿などを代用していたのを思い出した。

9時、潮が速くなりパラアンカーが下ろされると、「水深は28m。根掛かりはないです。どうぞ！」とのアナウンスで再開。

船が安定するとエンジンが切られ船上は静かになる。

静寂を破ったのは開始から20分、右胴の間の助川さんが鋭く合わせを入れると竿がギューンと絞り込まれる。

上がってきたのは1kg級のマダイで、その10分後にも同サイズを追釣。

竿をシャクってから竿先に注視し、フォール中に出るアタリを次つぎと掛けている。

9時半時過ぎ、突然ドーンと竿先を絞り込まれたのが右ミヨシ2番の大野さん。

合わせを入れつつ竿を立てると、緩めに設定したドラグを滑らせて抵抗してくる。

断続的に底に向かって突っ走ることからマダイなのは間違いなさそう。

道糸を出しては巻いて、巻いては出されてを繰り返し船長の差し出すタモに収まったのは1.9kgのマダイ。

「仕掛けを回収しているときに引ったくられました」と興奮気味の大野さん。

その後は左胴の間の小沼さんが4枚目となる後検量2.06kgのマダイを上げる。

「今年から一つテンヤマダイを始めたんですがこんなに釣ったのは初めて」と満足そうな小沼さん。

そのあと、本庄さんが2kg弱のマダイを釣り上げたところで11時の沖揚がりを迎えた。

釣果は1～2.06kgのマダイを一人1～4枚。

ハナダイが多数交じった。
　
上がらなかったが、終盤に僚船から5kg級が上がったと無線が入っていた。

鹿島沖の一つテンヤは大ダイの期待も十分。

皆さんもぜひチャレンジしていただきたい。

一つテンヤは細い道糸とリーダーを使い、大ダイとヤリトリすることもあるので、必ずリールのドラグを調整しよう。

0.8～1kgを目安に設定すればOK。

テンヤのタイプはキャストして狙うときは固定が使いやすい。

号数は8～10号で底が取れる。

茨城県鹿島港　大春丸

0299・69・2323

▼備考＝予約乗合、4時集合。状況によりマゴチ、夜イカへも出船