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浅場と近場で良型狙い テンヤ入門にも最適だ!

隔週刊つり情報編集部

東京湾のテンヤタチウオが夏シーズンに突入しようとしている。

「6月中旬時点ではまだ本格的な夏タチという感じではありませんが、浅場にもかなり群れが入ってきています」と、三浦半島走水港・教至丸の青木康至船長。

テンヤ専門の教至丸では目下のところ、第二海堡周辺~走水沖を狙っている。

浅場では指示ダナが15m前後のこともあり、水深70mの場所でも40m前後のタナがメインになり、全体的に浅いタナで釣れるのでテンヤ入門にも最適の時期。

浅場ではドラゴン級も多いが、浅いがゆえの取り込みバラシも目立つという。

釣果はトップ10~30本前後とムラがあるが、総じて反応は多いという。

7月になれば一気に本格化し釣果も安定しそうだ。

船宿エサがおすすめ

教至丸では大型の冷凍イワシエサが10匹500円で販売されている。

このイワシは大型かつ太った極上エサで、自分で探して持参しなくてもいい。

多くの人が船宿エサを利用しているのも納得だ。

船宿エサがおすすめ

(左)丸まる太った大型イワシ(右)2パックは購入しておこう

今回、三浦半島走水港の教至丸で取材したのは6月13日のこと。

その翌週には浅場のポイントに新群れが入ったようでテンヤ船、テンビン船ともにトップ30本以上の釣果を記録。

ルアー船では100本超えも出るなど、プレシーズンからいよいよ夏タチ本番に突入しそうな勢いだ。

東京湾ではテンヤ専門船、テンビン専門船、テンビン&テンヤ船、ルアー船など、様ざまな形態で出船しているが、ここではテンヤ釣りに絞って解説する。

テンヤ釣りが東京湾に定着してまだ歴史は浅いが、今ではすっかり人気の釣り方に成長している。

この釣りの魅力はやはり大型が釣れることと、掛けた瞬間のガツンとした衝撃にある。

目下のところは第二海堡周りのタナ10~15m前後の浅場と、水深60~70m前後の走水沖を狙い分けているが、いずれもこの時期は浅ダナを狙うことが多い。

浅場では130cmクラスの特大サイズも顔を見せており、これから始めるのにも絶好の時期と言えるだろう。

今回は、定休日にはほかの港からテンヤタチウオ船に乗るほどテンヤタチウオに力を入れる、教至丸の青木康至船長に聞いた釣り方をメインにお届けする。

テンヤは40~50号濁り潮には「金」が効く

竿は全長1.8m前後、9:1~7:3調子のテンヤタチウオ専用を使用する。

専用竿がなければ硬めのテンビンタチウオ竿、餌木タコ竿、オモリ負荷表示60~100号程度のゲームロッドなども流用可能。

リールは超小型電動または小型両軸。タナは深場を狙うときも50mほどと比較的浅いので手巻きの両軸でも対応できるが、慣れない人には電動をすすめている。

教至丸ではテンヤタチウオ専用竿と小型電動または両軸リールとセットになったレンタルがあるので、ここから始めるのもおすすめだ。

道糸はPE1.5~2号厳守。

フロロカーボン10~12号の先糸を1mほど介してテンヤと接続するが、船長は扱いやすくなるようリーダーを道糸に直結することをすすめている。

・PE1.5号には40号

・PE2号には50号

教至丸ではベテランや常連さんはほとんどの人がPE1.5号と40号テンヤの組み合わせだという。

慣れない人やレンタルの人はPE2号と50号テンヤを組み合わせる。

「10mくらいの浅い場所を狙うこともありますが、ここでも同じ重さのテンヤを使ってもらっています」と青木船長。理由は後ほど述べるが、基本は40~50号のみ用意すればいい。

迷うのはカラーだが、この時期のポイント周辺は濁っていることが多い。

「鉄板は金系やオレンジなどです」

とくに金系は絶対に外せない超実績カラーだそう。

初挑戦の場合はこれらを2~3個は用意しておくといい。

教至丸では受付時に実績の高いテンヤを購入できるので、こちらも利用したい。

このほか定番の紫ゼブラ、グロー系や、澄み潮時に効く銀系やイワシカラーなども用意しておけばさらに色んな状況に対応できて安心だ。

「金系を使っておけば間違いないですが、たくさん釣っている人の色をチェックしてその色に寄せていくのもいいですよ」

自ら釣りをしているときも、操船して観察していても、明らかに「この色に集中」ということがあるそうだ。

「本当に色が合うと置き竿でも釣れますよ」ということは、テンヤのカラーセレクトはかなり重要だということ。

当たりカラーを探すのも楽しみの一つと言えるだろう。

実績の高い色、例えば目下のところの金系などは使用頻度が高くなりリーダーが切れてロストすることも多くなる。

実績のある色のテンヤの予備は多めに用意しておくと安心だ。

市販のテンヤにはエサ巻き用のワイヤーが付属しているが、別途用意しておくと安心。

このほかハサミ、プライヤー、魚をつかむフィッシュグリップは必需品だ。

ハリを外すときに、エラ付近を確実につかめば安全安心。

エサは2パックは購入を

教至丸では高品質の冷凍イワシエサが用意されている。

10匹入り500円で最低でも2パック(20匹)は購入していきたい。

アタリを出す自信のある人、数が釣れている場合は、船上での追加購入はできないそうなので多めに用意していったほうがいいだろう。

購入したエサは乗船したら1パックのみ解凍して、あらかじめテンヤに巻き付けておく。

エサ付けは、頭をハサミで切り落とし、腹側の真ん中よりも少しずらした場所から肛門にかけてカット。

少しずらすのはきれいに巻きやすくするためだ。

内臓は入れたままでも外してもいい。

イワシをテンヤのハリ軸に乗せたら、中央になるように調整してワイヤーで固定する。

頭側、尾側からとどちらからでもいいが、自分のやりやすいほうに統一すると、きれいに固定して巻けるようになる。

多い人は事前に5個以上付けておく人も。

こうしておくと、すぐに交換できて手返しもよくチャンスを逃さない。

ただし、夏場は傷みやすいので、エサ付けしたテンヤはクーラーボックスに入れておく。

また、釣り座や船ベリがエサで汚れたらまめに掃除しておくこと。

以後、エサ付けは随時行う。

釣行の写真

▲浅場で良型がヒット

ONE POINT ADVICE テンヤの動きは海面で確認を

自分の誘い(バイブレーションなど)はキチンとテンヤが動いているだろうか?

そんな疑問に思ったときはテンヤを海面下1mくらいで誘いを試してみるといい。

ここでピョコピョコ上下に動いているようなら正しく動きが伝わっている。

テンヤは当たりカラー、エサもしっかり付いている、タナも合っているのにアタリがない場合は、一度チェックしてみよう。

釣行の写真

(上)海面下1mくらいで(下)目で見て動きを確認

浅場では「早く落とす」が一番重要だ!

目下のところ、教至丸では第二海堡の南側のエリアを「浅場」、走水沖から通称「台船西」までは「近場」と呼んで狙い分けている。

浅場では「15mから上」などと指示が出る。

この場所では海面下3mくらいまで追ってくる。

「浅場の群れは移動が早いです。イカを追いかけているような釣り方なので、早く落としたほうが確実にアタリが増えます」

1回投入して食わなければ回収してすぐに移動、群れを追ってまた投入ということが多くなる。

このため、早く落とした人の仕掛けに食ってくることが多いという。

浅場、浅ダナでも40~50号のテンヤを使用するのはこのためだ。

軽いものでユラユラ落としていたのでは間に合わないことが多いのだという。

釣り方の基本は、タナの下限まで仕掛けを落としたら、バイブレーション、定点での誘いでアタリを探していく。

船長がすすめるバイブレーション釣法は電動リールを使用し、スピード表示1~3の微速にして竿先を上下に小刻みに揺らしながら探っていくというもの。

アタリは食い上げてフワッと軽く感じるような場合は即合わせ。

コン!とかツンとモタれるようなときはそのまま誘い続けて強いアタリに変わるまで待ち、合わせを入れる。

上げていっても追ってこないなら、一定の場所で誘い続けてアタリを出す。

「電動のスピードは4~5と早めのほうがいいこともあります。逆に定点でしか食わないこともあるので、どんな方法でアタリが出るかを探してみてください」

船長は操船しながら、「この誘いじゃ釣れないかな」と思うことがあるという。

「竿を動かしているつもりでも、ほとんどテンヤが動いていないことがあります。動かさなくても食うこともありますが、やっぱり基本はテンヤが上下して誘います」

なお、竿を持つ姿勢は脇挟みでも片手を竿に添えた方法、どちらでも好きなほうでいいという。

どの釣り方でも、アタリがあったタナは覚えておき、その付近を集中して探るのが効率がいい。

ケンカすると竿が折れる!

「大型が掛かるといきなり電動をフルスピードにして竿を折る人が結構いるんですよ」と船長は嘆く。

相手は120~130cmのドラゴンで重量もある。

ドラグをガチ締めにしていて合わせと同時に電動を一気に入れたら、どんな竿でも折れる可能性があるという。

「慣れない人は、釣っているときはドラグを締めていても、合わせを入れて掛かったら竿を戻しながらドラグを緩めるといいですよ。緩めると同時に電動を入れるとまず折れないですよ」

慣れた人はいきなり電動を入れても大きさを判断してすぐに対処できるが、慣れない人は先にドラグを緩めたほうがいいそう。

ただし、ドラグを緩めるといっても、強く引き込んだときに少し出るくらいに調節する。

電動巻き上げ中も強烈な引き込みを見せたら竿を下げて対応。取り込みは、海面まできたら、手を伸ばしてできるだけテンヤ付近をつかんで、一気に抜き上げる。

くれぐれも竿でブッコ抜かないように。

大型の場合は両手でつかんで緩めないように抜き上げること。

浅場では大型が多く、抜き上げ時のバラシが多いという。

合わせに失敗、掛け損なった場合は、エサさえ残っていればそのまま再度アタックしてくることが多いので、その場で誘ってみる。

アタリがなければ回収してエサのチェックをしよう。

釣行の写真

▲100~110cmクラスが多かった

浅場は大型のアサリ活発ガツン!の衝撃が快感だ

夏タチと呼ぶにはまだ早いのか。

浅ダナで小型の数釣りのことをそう呼ぶのであれば当てはまらないかもしれないが、群れは浅場に確実に入ってきている。

それも大型の群れが。梅雨入りが異例の遅さで6月はほぼ真夏のような天候が続いたが、気分はもう十分に夏タチだ。

6月前半は釣果にムラがあったが上ブレしたときはトップ30本以上の釣果も出ていた。

そこで、6月13日に三浦半島走水港の教至丸から状況を探りに行ってみた。

船宿に着くなり、青木康至船長から「今日はどこから攻めるか迷っています」と言われた。

聞けば、近場で手堅くいくか、浅場で大型を狙うかだという。

浅場は群れの移動が早く、サイズはいいもののバラシも相当多いのだとか。

イワシエサを2パック購入して船に乗り込む。

1パックは凍ったままクーラーの中へ。

素早くエサ付けをして出船を待つ。

船長は「大型を狙う」と、テンヤ10名、ルアー2名の12名の釣り人を乗せて出船、第二海堡の南側を目指した。

前日は真夏日だったが、この日は朝から雲が多く、航行中はちょっと肌寒いほど。

海はナギで風も少なくタチウオ日和といったところ。

釣行の写真

▲11本釣って2番手

朝イチからヒット続く

「16m」とタナの指示が出る。

水深は30~40mほどだが、反応は中層~上層に出ているようだ。

投入直後に左舷ミヨシで竿が曲がる。

バイブレーションを始めてすぐにアタリが出たようで、指幅3~4本クラスが出た。

続いて右舷ミヨシにも同級が。

ここから船中あちこちで竿が曲がるが、抜き上げようとしたときに暴れて外れる、緩んだ一瞬に外れるなどバラシが続出。

カメラを構えていたので目撃していたが、いずれも120cm前後はありそうだった。

中には130cmに迫ろうかというサイズもいたが船には上げられず。

この浅いタナで食わせると、タチウオは横に泳いだり食い上げたりで、おまけに最後まで元気いっぱいなのでどうしてもバラシが増えてしまう。

反応が消えると船長は回収の合図を出し、旋回するとすぐに投入の合図が出る。

「反応は多いしアタリも多いんだけど、掛けるのも難しいし上げるのも難しいんですよ」と船長。

おまけに群れの移動が早く、まるでカツオやイカ釣りのような様相だ。

「上げて、移動します」

ただ、反応が多いというようにすぐに投入の合図は出る。

どうやらここは朝イチに大型のチャンスがあるらしい。

1時間ほどでいい人は3本前後釣り上げた。

合わせたときの道糸切れ、竿折れもあったりで相変わらず大型のバラシが多い。

アタリが少なくなってきたところで船長は移動を告げる。

走水出船の場合、第二海堡周りでも航程20分程度、いずれの場所も近いのがうれしい。

移動したのは走水沖よりやや北側の通称・台船西。

水深は60mほどあるが、タナの指示は35~40mくらいが多かった。

この日、一番深いタナでも50mほどだった。

この場所には朝から狙っていた僚船が数隻。再開後はミヨシのルアーマンにアタリが集中し、2人で交互に上げている。

9時を過ぎたところで筆者も参戦する。

スターティングテンヤは船長おすすめの金。

ほかに赤金、紫ゼブラ、グローをスタンバイさせておく。

指示ダナの35mでストップして、電動のスイッチを入れスピード3にする。

そこからシャカシャカシャカとバイブレーションを入れていく。

3mほど上げたところでテンションがフワッと抜けるような感触。

食い上げと判断して合わせを入れるとギューンと入り込んだ。

1投目からヒットで一人ニヤニヤする。

上がってきたのは指幅3.5本クラスだったがうれしい1本だ。

エサがボロボロになっていたのでテンヤを赤金にチェンジ。

全く同じパターンで誘いを開始するとまたしても竿先が浮き上がるような感触。

すかさず合わせると、先ほどと同じような引き込みで同サイズが上がった。

「こんなに簡単に釣れるのか」と思ったのも束の間、次からは「コン」で終わりだったり、早合わせで掛け損じたりと、フッキングできない。

掛け損じのせいでエサの付いたテンヤが少なくなってきた。

アタリも少なくなったので置き竿にしてデッドスローで巻き上げる。

その間にエサを巻いていると、竿が派手にポーンと浮き上がった直後にギューンと入り込んだ。

こんなことで掛かってくるのも誘いの参考になる。

このポイントでは派手さはないがポツポツとアタリがあり、いい人は10本前後まで数をのばした。

釣れたテンヤのカラーを見ると金系が多かったが、この日は比較的どんな色にも食ってきているようだった。

トップの人は金系のホログラムシートを貼っていた。

金系のほか紫ゼブラもよく釣れたとか。

日中になるとアタリが止まってしまい、たまにポツーンとだれかに食ってくる程度。

筆者はここでもう1本追加。

「上げてください。浅場に行ってみましょう」と、船長は第二海堡周辺に急行する。

船速から判断するに、「釣れている」。

釣行の写真

(上)ルアーは2人まで舳先で楽しめる(下)一時期ルアーにアタリが集中

ラストに当日最大

朝イチの場所よりもかなり第二海堡近くに船が集まっている。

すぐに投入の合図が出る。

筆者は赤金を投入。15mほどのタナでモタレのような動きからフワッと一瞬浮き上がったのを感じて合わせると、この日一番の引き込み。

水深が浅いので上下左右ととにかくよく引く。

ただ、あまりモタモタしてやるとオマツリもあるので、激しく引いたときだけ竿でためて、あとはゴリゴリと巻いていく。

無事に抜き上げて計測すると、この日一番の112cmだった。

ここはやはりサイズがいいようで、上がればみな100~110cmほどだった。

ただし、相変わらず群れの移動は早いようですぐに移動となる。

ソナーで動きを見て追いかけて投入。

この繰り返しでポツポツとみなさん上げていく。

ただし、サイズは朝イチにバラしたものにはかなわない。

決して油断していたわけじゃないだろうけど、朝イチは用心したいところ。

最後はまたアタリが少なくなって時合は終了。

13時の沖揚がり時間を迎えた。

結果は1~13本と数はのびなかったが10本前後の人が多かった。

筆者は5本だったが、かなり満足できた。

その翌週には浅場に新しい群れが入り再び上昇し、120~130cm級交じりでトップ30本前後の釣果を記録。

今期のテンヤでの夏タチは数、型ともに狙えそうだ。

今後も大いに期待したい。

釣行の写真

▲この日のトップは13本だった

船宿information

三浦半島走水港

教至丸

080・7127・0816

▼備考=予約乗合、7時15分出船。

ほかショートアジへも

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