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シーズン本番はこれから大原のマハタ&ヒラメ

隔週刊つり情報編集部

外房大原で人気の釣りがマハタとヒラメの両狙い。

ポイントは大原沖の水深25~50m前後で、マハタとヒラメを狙い分けるという感じではなく、主に根の荒いマハタのポイントを狙いながらヒラメも交じってくるという展開になる。

取材日はあいにくの悪天候でヒラメは交じらず小型のマハタだけで早揚がりとなってしまったが、いい日にはマハタ、ヒラメとも3kg級が釣れることもある。

シーズンはヒラメ同様5月の連休まで。

一挙両得を狙いたい人におすすめだ。

釣行の写真

▲両狙いとは言いながらもメインはマハタ

毎年ヒラメで賑わうこの時期の外房エリア。

ここ最近はこれにハタ狙いのファンも加わり人気上昇中だ。

食い込ませるまでの駆け引きが腕の見せ所のヒラメ釣りに対し、いきなりゴンゴン、ドーンとくるアタリ、そしてヒラメに勝るとも劣らない食味も魅力なのがハタ釣りだ。

今回お世話になったのは大原港の第一松栄丸。

常時2隻体制でハタ&ヒラメ船のほかヒラメ専門船、フグ、オニカサゴなどで出船中の船宿だ。

こまめなポイント移動

5時過ぎに8名の釣り人を乗せて出船。

ゆっくりと40分近く走り、船長のアナウンスでキャビンから出るとかなりの風。

「予報では10時ごろからだったんだけど、朝からけっこう吹いてるね」と船長。

それでも風のわりに波はそれほど高くなく、釣りには問題なさそうで、「じゃあ準備ができた人からやってみましょう。水深は27m。底を2mくらい切ってね」で、まだ暗闇の中スタートした。

「ハタは明るくなってからだよ。どこかで釣れたら教えるから竿出しなよ」の船長のお言葉に甘え、1投目から私も竿を出した。

オモリの感触から底質はそう硬くはなく、ソフトコーラル(軟質サンゴ)や海藻類が中心の根のようだ。

そして一流し目からアタる。

「それ食ってるでしょ!巻いて巻いて!」と船長からハッパをかけられたのは、私の右隣の貸し竿氏。

上がってきたのは35cm級と小型ながら本命のマハタだった。

続いてもう1尾小型が上がったが船長の見切りは早く、小移動となる。

「ハタは同じポイントで一日中ずっと食ってるって魚じゃないから、自分の持っているポイントを転々と狙っていく感じですよ。あと同じポイントをたたき過ぎて根絶やしにしないようにけっこう気を遣って場所を変えてるんだけど、今日はこの風で思ったようなところに行けないよ」と船長も苦笑いだ。

言葉どおりに小移動を繰り返しハタを狙っていく。

水深は浅い所で20m、深い所で45mくらいだ。

いい場所に入るとバタバタッと連釣、1kg半くらいの良型も顔を出す。

8時を過ぎると風が強まり波も高くなってきた。

「勝浦灯台で14mだって」ということで、沖目のポイントを諦め灘寄りへと移動。

水深は27mで、ポイントが狭いのか、「ポイント外れちゃった、上げて~」と細かく流し変えながらの釣りとなった。

釣行の写真

▲当日は海況が悪く小型だけになってしまった

知っ得!マハタ狙いのワンポイント

ハタは底物ではあるが、遊泳力があり上方のエサへの反応がいいため、タナは高めが吉だ。

これは食った直後に根に潜られるのを防ぐ目的も兼ねている。

この日、船長からの指示ダナは「底から2m」が多かったが、状況や場所により3~5mの高ダナで釣る場合もある。

また本文でも述べたが、タナ取り以上に重要なのが合図があったらすぐに仕掛けを下ろすことだ。

Tackle Guide

「基本的にはヒラメの仕掛けで大丈夫。無理しなければハリス6号でも5kgオーバーは取れるよ」と船長は言う。

自作派ならばハリスは8~10号、ハリもワンサイズ大きく丈夫な物にしておくとより安心だ。

強風で無念の早揚がり

ここでこの日、偶然同乗していたダイワフィールドテスターの福田豊起さんが「やっときましたよ」と初物を釣る。

その後すぐに2尾目もゲット。

チャンスを逃さず釣るところはさすがだ。

そして私の竿にもようやく初アタリ。

コンコン!とたたかれるように竿が振れたが、その後はダンマリ。

上げた仕掛けはイワシが抜かれていた。

ハタではないように思われたが何だったのだろう。
 
第一松栄丸でのハタ釣りは基本的にスパンカーを立ててのエンジン流し(当日の風ではヒラメ釣りでも横流しは無理だったと思うが)。

風が強く潮がどう流れていたのかはよく分からなかったが、ここまでアタリはミヨシ側に集中していた。
 
船長にこの釣りのコツを聞くと、「まずはタナ取り。海底は平らじゃないからね。まめに何度もタナを取り直すこと。ハタは上のエサを見ているから、少し上まで巻いて落とし込んでやるといいよ。それと場所変えや潮回りした後は、合図が出たら真っ先に仕掛けを下ろすこと。食い気のあるハタは最初に落ちてきたイワシに飛びつくように食ってくるからね」とのこと。

なるほど、後半のフレーズは釣り座には関係ない。

この後はイカ釣り同様、アナウンス後の即投入競争に心血を注いだ(ってほどオーバーじゃないけどね、相手もいないし)。

ただ、残念ながらこの後も私が座る胴の間から後ろはアタリがもらえなかった。

小型ながら3連発のシーンもあったが、これもミヨシとミヨシ2番まで。

もちろん釣り座のせいだけにはできないが、この日の私にはお手上げ状態だった。

そうこうしているうちに風が増してきた。

「勝浦で20m吹いてきたらしいので、少し早いけど揚がりましょう」と10時半前に沖揚がりとなってしまった。

この日の釣果は0.4~1.4kgのマハタが0~3尾。

普段はヒラメはもちろんカサゴやキントキに青物などゲストも多いらしいが、この日は不思議とマハタ以外は釣れなかった。

「風がもう少しなければ、もっと色いろポイントも探れて、もうちょっとなんとかなったと思いますけどね」と船長も無念の沖揚がりだった。

第一松栄丸のハタ&ヒラメ釣りは、あくまでハタ狙いでヒラメも交じる、のスタンス。

ヒラメ専門船は灘寄りのポイントを流すそうで、ハタ釣りとヒラメ釣りをリレーするようなことはまずないとのこと。

「ハタ釣りはこれからですよ。3月ごろからは沖目のポイントでハタもヒラメも大きいのが釣れるようになりますよ」とは外房の釣りに詳しい福田さんの話。

タイとヒラメならぬハタとヒラメの舞い踊りに期待して、リベンジ釣行を目論もうと思っている。

釣行の写真

▲根掛かりに注意しながら釣っていこう

船宿INFORMATION

外房大原港

第一松栄丸

0470・63・0593

▼備考=予約乗合、4時半集合

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隔週刊つり情報(2024年3月15号)※無断複製・転載禁止

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