Profile
三石 忍(みついし しのぶ)
タチウオ、カワハギ、マルイカ、一つテンヤなど、テクニカル系の釣り物を得意とするが、中でも東京湾のタチウオでは右に出る者なし、船長たちからも認められる腕前を持つ。
がまかつ、シマノフィールドテスター、マルキユー、シップスマストインストラクター、YGK・X BRAID アンバサダー。
今シーズン、大いに盛り上がっている茨城県海域のタチウオ。
これまで釣行する機会がなかったのですが、ようやくチャンスが巡ってきました。
1月下旬に訪れたのは茨城県日立久慈漁港の明進丸さん。
関裕二船長によれば当地でタチウオが釣り物として定着したのは一昨年からで、釣り場は平潟~大洗沖。
大変なのは、この広範な海の中でタチウオの群れを探すこと。
毎日一定の場所に群れがとどまっているわけではないので、まずは反応探しからスタートしなければなりません。
幸いにしてこのところは久慈沖の水深30~50m前後と港から近い浅場で群れが見つかっているようです。
6時ごろに出船した当日も、1時間もしないうちに群れを発見できました。
最初のポイントは久慈沖の水深32m前後。
まずはイワシを巻いた40号のテンヤを投入します。
すると、すぐにアタリがあって1m級をキャッチ。
活性はかなり高いようで、反応も底から10m上くらいまでビッシリ出ているようです。
続いてサンマエサを投入。
これにもすぐにアタリがあり、今度は120cmオーバーでした。
ただ、フォールでのアタリが多いせいかうまくハリ掛かりさせられないこともけっこうあります。
実は数日前に一度釣行しているのですが、そのときはシケで早揚がりとなったため、茨城のタチウオとじっくり向き合うのはこの日が初めて。
なので、様子を探りつつ釣りを進めていきました。
反応が途切れると潮回りを繰り返し、やがて那珂湊沖へ。
水深は同じく32mほど。
相変わらずアタっても掛からなかったり巻き上げ中に外れてしまうことも多いのですが、徐々にパターンがつかめてきました。
バイブレーション系で誘い続けるより、トゥイッチ系でアタリがあったらリールを巻いて深追いさせたほうがいいようです。
その後は徐々に活性が上がり、サイズもアップ。
釣り方もマッチしてきてバラシが減り、連チャンモードに突入します。
結局11時半の沖揚がりまでに67本を釣ることができました。
茨城のタチウオはまだ2回目でしたが、だいぶ攻略要素が見えてきました。
詳細は「しのチェック!」にまとめておきましたのでぜひ参考にしてください。
明進丸さんでは3月一杯はタチウオ狙いで出船するとのこと、今後も釣行を重ねて茨城ならではのテンヤタチウオ釣りを確立していきたいと思います
釣れるのは1m前後の良型がほとんど
出典:
ほとんどの人が20~30本をゲット
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状況が大きく変わらなければ3月一杯は楽しめそう
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最大129cmを含み67本はさすが
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しのチェック!01 竿は軟らかい番手も必要
東京湾では硬めの竿で早掛けするパターンが多くなっていますが、茨城ではじっくり追わせたほうが掛かりがよかったり、ウネリのある日も多いので軟らかめの竿が効果的なシーンがあります。
道糸に関してはとくに指定のない船もありますが、東京湾同様PE1.5号前後がベストです。
なおリーダーの傷みも激しいので毎投入チェックするようにしてください。
しのチェック!02 エサはサンマも効果的
使用エサに規定のない茨城県海域。
今回はイワシのほかサバ、サンマ、ワームと試してみました。
中でも高活性時に手返しよく釣れたのがサンマでした。
イワシも朝のうちに反応がいいことがあったので、両方あるといいでしょう。
なお明進丸さんのようにエサは持参の船も多いので、エサ切れで続行不能にならないよう多めに用意しておきましょう。
(左)定番のイワシエサ (右)サバとサンマ (下)ワームも試してみたが…
出典:
しのチェック!03 即合わせより深追い掛けフォールのアタリにも注意
色いろな誘いや合わせを試してみましたが、最もバラシが少なくハリ掛かりがよかったのはストップ&ゴー気味のDトゥイッチで誘い、アタリがあったらリールを巻いてテンヤを追わせ、しっかり竿先が持ち込まれてから合わせる深追い掛け。
フォールでのアタリも多く、早掛けだとハリの掛かり所が悪くなりバラシが多くなる印象でした。
また、テンヤを下ろしていくときに切られることが多いので、フリーフォールさせず、軽くテンションをかけながら下ろしたほうが、フォールのアタリを取りやすく、その後の対処もしやすいのでテンヤのロストが減ると思います。
しのチェック!04 エサのサイズとテンヤの姿勢をチェック
前半はアタリがあってもハリ掛かりしないことが多く、掛かってもすぐに外れてしまったり巻き上げ中のバラシが多発しました。
その対処法として、まずはエサのサイズを短くすること。東京湾感覚でハリから出る尻尾の部分を長くすると、その場所ばかりかじられてハリ掛かりしづらいからです。
また、通常テンヤは水平姿勢に近くなるようにセットしますが、ジグにアタリが多いことをヒントにセットするアイの位置を前にしてテンヤが立ち気味になるようにしました。
これによりアタリからハリ掛かりさせるまでの時間を短縮でき、掛けてからのバラシもかなり低減できました。
忍が動画で教えます! !
船宿I N F O R M A T I O N
茨城県日立久慈漁港 明進丸
090・2276・8806
備考=予約乗合、5時集合。ほか希望でヒラメ、メバル五目、一つテンヤなどへ
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
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隔週刊つり情報(2022年3月1号)※無断複製・転載禁止