今年の猛暑日の日数が東京ではさらに更新されたというニュースが伝えられる。
このこの暑さはいつまで続くのだろうか?
釣りはしたいけど暑さに二の足を踏んでいる方には夜風も心地よい沼津の夜タチウオなどはどうだろう。
8月11日に駿河湾沼津静浦港の真成丸へと出かけた。
当日はお盆の帰省ラッシュと重なり、早めに家を出たので港には一番乗りで到着。
しばらくすると徐々にお客さんたちが集まってきた。
「三石忍さんのビデオを見て学習してきました。イメージトレーニングはバッチリです」と話してくれたのは兄弟で釣りに来た黒木さん。
タチウオ釣り師にとって彼女はレジェンド的な存在であることを改めて感じた次第。
「せっかく沼津まできたのですから今日は真成丸でダブルヘッダーですよ」と話してくれたのは赤石さんで、クーラーの中には1.5kgのマダイのほかにたくさんのアジが入っていた。
食い込ませるまでの駆け引きとフッキングしたときの手応えがたまらない!
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夜タチのシーズン本番はこれから!
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ノーマルタックルはオモリ60号を基準に速潮時は80号を使用
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沼津の夜タチはだれでも気軽に楽しめます
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ポイントはすぐ近く
集合時刻の16時になると髙橋判船長に指示された席に着いて各自準備を始める。
タチウオの釣り方としてはテンビン、ルアー、テンヤの3種類あるが、真成丸ではどのスタイルでもよい。
席決めのときに申し出れば船長が席を指定してくれる。
17時になり、私を含めた14名を乗せて出船。
ちなみにこの日は全員がテンビン仕掛けでの挑戦だ。
出船してわずか5分。
牛臥山の手前のポイントでアンカーが下ろされ、カカリ釣りの準備が整った。
「水深は55m。40~50mの範囲を探ってみてください」と髙橋船長から開始の合図が出されると、船宿で配られたサンマの切り身を付けて実釣スタート。
夜釣りのタチウオの釣り方は基本的には昼のタチウオと同じだが、ほとんどの方が水中ライトを装着していた。
その点を船長に伺うと、「水中ライトは自分は付けません。仕掛けも手返しやトラブル回避のため1本バリをおすすめします」とのこと。
暗くなってタチウオが浅場に回遊してきてからが本番だが、明るい時間でもタチウオがヒットしないわけではない。
「明るいうちにヒットするタチウオは大型の場合が多いから気を抜かないでね」という船長の言葉に皆さん様ざまな誘いでタチウオにアピールする。
18時前になると船内に明かりが灯され夜釣りらしい雰囲気になってきたのだが、まだ船内ではタチウオは取り込まれていない。
テンビンでのタチウオ釣りはリールのハンドルを8分の1~1回転させながら指示ダナで誘っていく。
初めにコツンというアタリが出ても合わせずに、そのまま誘い上げるかその場でシェイクするか、ジッと竿の動きを止めて待ったりして、グッと竿を押さえ込むような食い込みのアタリが出たら竿を立てるように合わせる。
とにかくその日のヒットパターンを早く見つけることが肝心だ。
この日は海面下20~30m前後でアタリが多かった
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指幅3~3.5本サイズが主体
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アピール系の仕掛けで釣るベテランも
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暗くなり活性が上がる
18時20分。
最初にタチウオを掛けたのは右舷トモ2番の松田さんで、強烈な引きを楽しみながら1mほどのタチウオを抜き上げる。
続けて右舷ミヨシの北原さんが釣り上げたのは1mオーバーのタチウオ。
私の隣の席の黒木さんも80cmのタチウオを釣り上げてニッコリ。
タチウオの群れが回遊してきたのだろう。
右舷胴の間の田辺さんに続き左舷胴の間の赤石さんがタチウオを釣り上げる。
その写真を撮り終えて自席に戻ろうとしたら、黒木(弟)さんのタルにはすでに3本のタチウオが入っていた。
次に赤石さんの竿が強烈に曲がり、いよいよドラゴンの登場かとカメラを構えていたのだが、タチウオの姿が見えて抜き上げようとした直後にプツリとハリスが切れてしまった。
彼はその後も抜き上げの際にハリスを切られる悲劇に見舞われていた。
船内では爆釣とはいかないまでもタチウオが取り込まれ、指示ダナも徐々に上がってきてヒットゾーンが5~15mと浅くなってきた。
ところがマサバの群れが回ってきて各所でバタバタと船板をたたく音が聞こえる。
この様子を見た船長は再び20~30mに仕掛けを下ろすように指示を出した。
20時過ぎになり写真撮りをあらかた済ませたところで私も釣りに参加する。
30mからリールのハンドル4分の1回転でゆっくり誘い上げてくるとコツンとアタリ。
今日はあまりエサを追いかけてこないようなのでその場でクイックイッと誘いを入れているとガツッと竿に重みが乗った。
大きく竿を上げて合わせるとガガガッと見事にフッキングし、90cmのタチウオを釣り上げた。
次投でも同様にして掛けたのだがリーリングの途中で痛恨のバラシ。
これからだと思ったところで土砂降りの雨が降り始め、雨具どころか着替えも用意していなかった私はここでリタイヤして船室から様子を見ることにした。
当日のパターンとしては食い気があまりないので、果敢に誘い上げるよりはデッドスローや指示ダナで置き竿にして食い込むまで待つほうがいいようで、左舷トモで誘いのパターンに苦慮していた小沢さん親子もこの方法でラストスパートをかけていた。
22時を少し回ったところで沖揚がり。
釣果は70~110cmのタチウオが一人5~15本と少々寂しかったが、次の日にはトップで34本と復調。
皆さんも夕涼みを兼ねて出かけてみてはいかがだろう。
知っ得!タチウオの頭で潮汁
タチウオの頭や骨を捨てていないだろうか?
そうだとしたら実にもったいない。
一度頭と骨を使って潮汁を作ってみてほしい。
沸騰したら頭と骨を入れてしょう油と塩で味を整えるだけ。
仕上げに刻みミョウガを入れたらあっという間に完成する。
非常においしいのでおすすめだ。
料理に頭を使うときは鋭い歯に注意しよう
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Tackle Guide
テンビン仕掛けは道糸PE2号、オモリ80号が基準となる。
船長の話ではトラブル回避のために1本バリのシンプルな仕掛けがよいとのこと。
釣り座決めの参考にするため、予約時に釣法を電話で伝えるようにしよう。
当日の夜タチウオ仕掛け
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港前の近場でアンカリング。ここで水深55mもある
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隔週刊つり情報(2022年9月15日号)※無断複製・転載禁止