三浦半島の金田漁港から出船する金信丸は、タイ五目を筆頭にアジ五目、ワラサ、カワハギなどを得意とする船宿。
休日でも5名からと少人数で仕立てられ、優しい人柄の船長が心ゆくまで楽しませてくれる。
3人の船長が四季折々の人気ターゲットを案内
それまで漁を生業としていた金信丸が仕立船を本格的に始めたのは20年以上前のこと。
現在は漁師でもある岡本健二船長と伯父の岡本強船長、さらに20歳の望月智仁船長も加わり3人の船長が2隻体制で釣り人を楽しませている。
健二船長に7月以降のおすすめターゲットをたずねると、絶好調に釣れているアジとのこと。
釣り場は剣崎沖の水深90m前後で25~35cm級の良型主体に数釣りが楽しめ、良型のサバなども交じるとか。
なお釣ったアジを泳がせてワラサやマハタなどのハモノを狙うことも可能だ。
次いでおすすめなのは同船で一番人気のタイ五目。
金田湾や剣崎沖の水深40~50mで、マダイは0.6~2kg級主体に楽しめる。
日によっては3~4kgクラスも顔を見せ、良型のアジやサバなども交じりクーラーの中は賑やかになるという。
8月からはコマセ釣りのキハダも人気。
昨年は比較的大型のキハダが多かったそうで今年も期待したいところだ。
またワラサの群れが剣崎沖などに入ればもちろん受け付ける。
オニカサゴは周年受け付けていて、釣り場は城ケ島沖や沖ノ瀬の水深100m前後。
釣れるサイズは0.6~1kg級が主体で夏場も期待できるという。
秋からはカワハギやアマダイも面白い。
カワハギの釣り場は剣崎沖や城ケ島沖の水深20~50m。
剣崎沖では25~30cm級の良型がそろい、城ケ島沖では中~小型の数釣りが楽しめる。
アマダイの釣り場は金田湾~城ケ島沖の水深60~100m。
25~30cm級主体に日によっては40cmオーバーも上がり、とくにシーズン序盤は良型がそろうそうだ。
春は金田湾内のイワシメバルもおすすめ。
釣り場は湾内の水深6~30mで、ほとんど見釣り状態で釣れるポイントも多く、これを楽しみに毎年訪れるリピーターも少なくない。
同船ではリレー釣りも可能でワラサとタイ五目やアマダイとオニカサゴなどが人気とのこと。
舵を握る3人の船長はいずれも優しくほがらかな人柄。
リレー釣りなどの相談にも快く乗ってくれるので、釣行日とメンバーが決まったら気軽に電話してみてほしい。
岡本健二船長に聞きました!アジ五目のコツ
「アジ五目のタナは基本的に海面から取ります。魚礁などの釣り場で底からタナ取りをすると仕掛けが根掛かりしてしまいます。投入したら、指示ダナよりハリス分くらい仕掛けを下げてコマセを振り出し、タナに合わせてください。アタリがあったらそのまま少し待って追い食いを狙うのも数をのばすコツです。それと良型アジの取り込みはタモを使うのが確実です。抜き上げてもいいのですが、口切れしてバレてしまうことも多くなります」
良型アジが釣れっぱなし!クーラーは午前中で満タン
金信丸を訪れたのは6月下旬のこと。
神奈川県大和市の小室光成さんが幹事を務めるグループがアジ五目で仕立てた船にお邪魔させていただいた。
当日は5時半に出船。
前日の天気予報では朝から雨だったが、朝のうちはなんとか持ちこたえてくれて30分ほど走った剣崎沖で開始となった。
船長からの指示ダナは海面から70m。
アジは開始早々から顔を見せ20~25cm級がポツポツ上がったと思ったら、1時間もしないうちにどんどん型がよくなり30~35cm級の良型が連発。
ダブル、トリプルで釣れ上がることもしばしばで皆さんは実に楽しげな表情を見せる。
なかには40cm弱の丸まるとしたアジを釣り上げる人もいて船上は大盛り上がり。
しかし2時間もたつと雨が降り出しすぐに本降り状態に。
とはいえアジの食いは落ちることなく釣れ続けるのでだれも釣りをやめない。
おいしそうなマサバも上がりクーラーがどんどん埋まっていく。
「なんか今日はアジ漁みたいになってますねぇ」と言って笑みをこぼすのは幹事の小室さん。
本当にそんな感じで、投入してコマセを振り出しタナを取ると、必ずといっていいほどククンと竿先にアタリが出る。
10時を過ぎるころには、ほとんどの人がクーラー満タン状態。
雨はさらに勢いを増してきたので11時に早揚がりすることになり、最後に小室さんが釣ったアジを泳がせると何モノかがヒット。
ややあって取り込まれたのは大きなマトウダイだった。
ここで終了となり全員大満足での帰港となった。
剣崎沖のアジ五目は7月以降も期待度は◎。
良型のアジをバリバリ釣って味わいたい人には超おすすめだ。
ちなみに釣行の際は大きめのクーラーをお忘れなく。
釣り場は剣崎沖の水深80m前後。
出典:
コマセを振り出し、指示ダナに合わせるとすぐにアタリが出る。
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(左)アンドンビシはオモリ130号。付けエサはアオイソメや疑似餌の 「エサダマ」などを使った。(右)コマセはイワシミンチを使用。
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(左)見事な釣れっぷりに幹事の小室さんもご満悦。(右)釣れたアジをていねいに神経絞めする人も。
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(左)釣れるアジは見るからにおいしそうな良型ぞろい。(右)剣崎沖のアジ五目は7月も期待度◎
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3本バリにパーフェクトで掛ける人も。
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(右)40cmに迫るアジも上がった。右)釣り場は剣崎沖の水深80m前後。
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(左)取り込みはタモを使うのが確実。(右)幹事の小室さんは最後に釣ったアジを泳がせて大きなマトウダイをゲット。
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今回の釣り仲間
取材でお邪魔させていただいたのは、神奈川県大和市の小室光成さんが幹事を務めるグループ。
釣り物はアジ五目です。
アジ刺しと締めサバが楽しみです!by 井上和宏さん
朝イチから良型のアジやサバを釣りまくっていた神奈川県相模原市の井上和宏さんは、聞けば沖釣りは久びさとのこと。
当日の感想を聞いてみました。
「2年ぶりのアジ五目でしたが、天気には恵まれなかったものの、とにかくよく釣れて大満足です。ダブル、トリプルもあって本当に楽しい一日になりました。こんな日があるから釣りはやめられませんね。アジの刺身はもちろん、いいサイズのサバも釣れたので締めサバが楽しみです」。
新鮮なアジの刺身に締めサバで味わう晩酌。
釣り人ならではの特権ですね。
幹事の小室光成さんに聞きました!
「金信丸を仲間と利用するようになったのは25年前からです。3人の船長はとても優しい人柄で実に親切。なので初心者を連れていっても安心です。で、色いろな魚をホントよく釣らせてくれます。今日はいい型のアジがバンバン釣れて本当に楽しかったです。今年の春はマダイでも何度か乗船したんですが、7kgを頭に一人6~7枚という日もありました。8月からはここでキハダを狙いたいと思います」
当日は6名で乗船し、船長にコマセを用意してもらった一人あたりの料金は1万円。
ご協力ありがとうございました。
3人の優しく親切な船長が色いろな釣り物を心ゆくまで楽しませてくれます!
釣り船データ
金信丸は2隻体制で出船。最大で12名、8名までが釣りやすいと岡本健二船長。
出典:
(左)岡本 強船長。(右)望月 智仁船長。
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【港入口から駐車場までの道順】
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