［貸し切り船で釣り仲間とエンジョイ！仕立専門船宿のススメ。（第8回）］【釣り船小林】シロギス＆天ぷら船

東京湾奥立会川から出船する釣り船小林は、シロギスやハゼなど東京湾の小物釣りを得意とし、味自慢の天ぷら船が人気の船宿。

和竿のレンタルもあり、優しい船長がのんびり釣りを楽しませてくれる。

乗船場まで京急立会川駅より徒歩5分とアクセスのよさも魅力。

釣り船小林の小林正雄大船長が仕立専門の船宿として、当地に看板を掲げたのは40年以上前のこと。

それまでは、先代が投網で捕った魚をその場で天ぷらにしてお客に提供する船を生業にしていたそうだから、同船の天ぷら船はまさに筋金入り。

今から15年ほど前から息子の小林芳正船長も舵を握るようになり、現在は親子船で釣り人を楽しませている。

人気の天ぷら船の釣り物はシロギスとハゼ、イシモチから選べ、エサはもちろん仕掛け、貸し竿も用意される。

和竿のレンタルもあるので、落ちハゼを和竿で釣るなんていうのも風情があっていいだろう。

秋～冬かけてのシロギスの釣り場は木更津沖や中ノ瀬の水深20ｍ前後で、15～20㎝級の数釣りが楽しめる。

日によっては25㎝級の良型も顔を見せ、イシモチやメゴチなども交じる。
　
11月から始まるハゼは木更津沖の水深3ｍ前後を狙う。

この時期に釣れるのは10～15㎝のいわゆる落ちハゼで、1人30尾前後の釣果が多いという。

秋～春にかけてはイシモチもおすすめだそうで、釣り場は中ノ瀬～横浜沖の水深20～30ｍ前後。

サイズは20～30㎝級主体で、子供にも簡単に釣れるので家族連れに人気が高いそうだ。

昼食の天ぷらは、揚げたてのエビやアナゴ、イカなどがたっぷり出され、アサリの味噌汁やご飯も付くのでお腹いっぱいになること間違いなし。

ちなみに当日釣った魚はすべてお土産となる。

天ぷら船以外の釣り船では、シロギス、ハゼ、イシモチのほかライトアジやメバル＆カサゴが人気。

ライトアジの釣り場は中ノ瀬～横浜沖の水深30ｍ前後。

15～20㎝級の数釣りが楽しめ、秋のアジは脂がしっかり乗って抜群においしいそうだ。

メバル＆カサゴの釣り場は本牧沖の水深20～30ｍで、いずれも15～20㎝級主体に数釣りが楽しめる。

二人の船長は優しく穏やかな人柄で、サービス精神旺盛。

釣り方などもていねいに教えてくれるからビギナーを連れた釣行も安心だ。

京急立会川駅より徒歩5分の立地だから、電車釣行で天ぷら船に乗船して、沖で絶品の天ぷらを味わいながら、冷え冷えの缶ビールをプシュッとやるのもオツなものだろう。

秋～冬にかけての行楽釣行にぜひおすすめしたい船宿だ。

釣り船小林を訪れたのは9月21日のこと。

東京都新宿区の遠藤敏廣さんが幹事を務めるグループが仕立てたシロギス釣り＆天ぷら船にお邪魔させていただいた。

当日は8時に出船し、釣り場の木更津沖に1時間ほどで到着。

しかし、海上は北東風が吹き荒れシロギスを釣るには厳しい状況。

そこで船長は船を木更津港内へ走らせ、波穏やかな木更津沖堤防の内側で竿を出すことに。

こんな逃げ場があるのはありがたい。

水深は15ｍ前後。

開始早々から15～20㎝級のシロギスが一荷で上がったりして船上はなんともにぎやか。

釣りが初めての人には小林正雄大船長が釣り方をレクチャーし、シロギスの引きを楽しんでもらっている。

幹事の遠藤さんも20㎝級の本命を連発。

イシモチなども交じり、なんとも楽しげ。
　
11時を過ぎたところで船はより波のない岸寄りへ移動。

アンカーを入れ、20分ほどたつと天ぷらを揚げるいい香りが漂ってきた。

船の後方では芳正船長が一生懸命に天ぷらを揚げていて、黄金色の衣をまとったネタが次つぎにバットに上げられていく。

12時になったところで正雄大船長から、「お昼にしましょう～」と声がかかり全員が竿を置いて着席。

エビ天が運ばれてきたところでカンパーイ！　さっそく揚げたての天ぷらをほおばる皆さん。

感想を聞くと、「カラッと揚がっていて、本当においしいですね。家じゃなかなかこうはならないもの」と女性陣。

天ぷらはアナゴやイカ、メゴチ、野菜などが次つぎに運ばれ、皆さんは大喜び。

即席で天丼を作る人もいたりして、なんとも楽しくおいしい船上昼食会となった。

食事が済んだら釣りを再開するのだが、竿を持つ人、寝る人、杯を傾けながら語らう人などそれぞれが自由に時間を過ごす。

13時半を過ぎると雨が降りそうな空模様になってきたので、少し早めの14時に沖揚がりした。

釣って食べて大満足の釣り船小林の天ぷら船。

この秋のイチオシです。

取材でお邪魔させていただいたのは、東京都新宿区の遠藤敏廣さんが幹事を務めるグループが仕立てた船。

今回はシロギス釣り＆天ぷら船です。

「大丈夫ですよ。貸し道具、仕掛け、エサ、ライフジャケットなどは私どもが用意いたしますので、釣った魚を持ち帰るためのクーラーボックスや発泡箱を用意してください。

希望者には釣り方もお教えします。あとは風が当たると寒いこともあるので、レインウエアやウインドブレーカーを用意してください。

また飲み物類は各自でお願いいたします」と小林芳正船長。

もちろんアルコール類の持ち込みも問題なし。

でも、船に乗るのだからほどほどにしましょうね。

「釣り船小林の天ぷら船は昨年に初めて利用したんですが、皆から大好評で今年もお願いしました。

やっぱり船上でいただく揚げたての天ぷらは最高ですね。今日も本当にうまかった。

それと船長さんが優しくて面倒見がいいので幹事としては大助かりです。

来年の予約を入れてから帰ります」とは幹事の遠藤敏廣さん。

当日は9名で乗船し、1人あたりの料金は1万円。

ご協力ありがとうございました。

【予約方法】
電話にて人数、希望の釣り物などを伝えて日程を確保

【出船時間】
7時半～14時半。沖揚がりまで最大7時間

【エサ、氷、仕掛けなど】
エサ、氷、仕掛け付き

【レンタルタックル】
無料。和竿のレンタルも可能

【集合場所】
乗船場に集合

【備考】
車は近隣のコインパーキングを利用