季節を問わず釣れるようになった東京湾のタチウオ。
ポイントも各所にあるけれど、一年を通して良好な反応が見られる場所は観音崎周辺だろう。
東京湾奥品川のひらい丸から出船した取材日も観音崎沖に直行し、水深45~65m付近を探索。
かなりの速潮に見舞われた影響で3~14本という釣果に留まったものの「タチウオの反応はしっかり出てるので秋も期待できるでしょう」と船長。
当日はドラゴン級に迫る118cmも上がったから、テンビン、テンヤ、あるいはルアーで大いに楽しみたい。
![釣行の写真]()
浅場は数、深場は型狙いとなる
出典:
釣りは魚種によりそれぞれの魅力と楽しみ方がある。
例えばタチウオは「おいしくて、ムズおもしろいところ」と皆さん口をそろえる。
ムズい点はタチウオ特有の捕食方法からくる。
私なりにイメージすると、まず鋭い歯でエサに噛みつき丸飲みはしない。
その際はコツコツ、フワフワとアタリがくる。
ダメージを与えたところでさらに深くエサに噛みつき、エサを食いちぎって飲み込むという具合だ。
どう猛な顔つきの割には捕食行動がチマチマしていて、ハリ掛かりしにくいのである。
だからタチウオ釣りのキーポイントはいかに深くエサを食い込ませてハリ先に乗せるかという点になり、効果的な誘い方や合わせ所を地道に探し出していくほかない。
そしてうまくヒットパターンを見つければ、ガンガンと激しく突っ込む釣り応えを立て続けに味わえる。
![釣行の写真]()
初挑戦でもキャッチできる状況
出典:
強烈な速潮で苦戦
8月24日、釣友と向かったのは品川のひらい丸。
乗船者は私を含めて14名で、うちテンビン仕掛けが11名。
付けエサはコノシロの切り身だ。
ルアー1名とテンヤ仕掛け2名は右舷のミヨシ寄りに席を構えた。
「テンビン仕掛けの方はオモリ60号でお願いします」
船長のアナウンスで6時40分過ぎに出航。
ポイントまでは1時間はかかるが、ひらい丸の前後キャビンはエアコンが効いており、テレビを観ながら涼しく過ごせる。
到着したのは観音崎沖。
すでに多くの船が集まる中、「水深54m。テンビンの方は50から47mまで、ルアーは底から10mまで、テンヤの人は50mから上を探って」との指示があってスタート。
テンビンのタチウオ釣りでいろはの「い」となるのは、ていねいなエサ付けだ。
短冊状の切り身エサの端からハリ先を入れ、中心線に沿って縫い刺しにする。
仕掛けを海面で上下させてユラユラとナチュラルに動けば合格、クルクル回るようならハリがエサの中心線からズレている。
開始早々ヒットさせたのは右舷トモ2番の小海さん「アタリはあるけど掛からないよ」と各所で声が上がる中、その後も小海さんは2本目のタチウオを掛けた。
釣り方を見るとソフトな誘いと長めのステイ。
活性が低いときの誘いパターンだ。
当日は大潮。下げ潮がとても速いのですぐにポイントから外れてしまうため、1流し目はこの2本で潮回りとなる。
2流し目も同じ展開で、「うんもぉー。チョッカイはかけてくるけど全然食い込まない」と釣友の塙君が地団太を踏んでいる。
誘いのピッチがけっこう速いのでタチウオが追いかけきれないのだろう。
「もっとソフトに、もっとゆっくり」とアドバイスすると、「きましたよ。きた、きた」
強い引き込みを味わいながらリーリングして80cmのタチウオを抜き上げた。
![釣行の写真]()
テンヤ、ジギングも同船OK。釣座は指示される
出典:
知っ得! タチウオの種類
日本にいるタチウオ科タチウオ属は3種。
オキナワオオタチは沖縄周辺に分布し、眼がかなり大きくて最も大型になる。
九州から紀伊半島の太平洋沿岸に多く、近年は駿河湾でも増えているらしいのがテンジクタチ。
背ビレが黄色っぽく、口内の下面も淡い黄色。
おなじみのタチウオは北海道~九州まで広く分布し、背ビレが黒っぽく口内の下面も黒ずむ。
よく似たテンジクタチが東京湾に現れても不思議ではない時代。
釣れたら投稿していただきたい。
ラストは大型狙いへ
3人グループの一人、チン・シンさんも本命をキャッチ。
彼女は2度目のタチウオ釣り、仲間の堀内さんと北岸さんは初挑戦とのことで出船前にエサ付けから釣り方までレクチャーし、沖へ出てからは仲乗りさんが終始面倒を見てくれた。
おかげで全員タチウオを手にしてニッコリ。
9時を回るとタチウオの活性も上がり、テンヤやルアーのアングラーを含めてあちらこちらでタチウオが取り込まれていく。
とくに目を引いたのはチン・シンさん。
結果をいうと13本を釣って次頭になり、「漁師になれるよ」と船長に茶化されてもまんざらでもなさそう。
彼女は同じタナでチョコチョコと誘いを入れて待つ感じで、誘い上げはあまりしない。
これが今日のタチウオにマッチしていたようだ。
その後はやや食いが落ち、10時半から再びポツポツと釣れ始めた。
写真撮りを済ませたところで、11時から私も参加。
タナの下限からゆっくり誘い上げてくると、コツッとシグナル。
アタリを察知したら同じテンポで誘い続ける方法と、その場で止めてステイさせ食い込むのを待つ方法、さらにその場でクイクイと誘いを入れる方法がある。
いずれにせよグッと引き込んだところで大きく合わせる。
活性が低めなので、私はその場で止めて、クイクイと誘いを入れてみた。
しかし一向に引き込まない。
そこでステイして待っていると、わずかに竿先が押さえ込まれた。
すかさず大きく合わせるとガッチリとフッキング、上がってきたのは80cmのタチウオだ。
波に乗って釣り続けたいところだったが、またもや渋い状態に……。
誘いを変えたり、電動ジリ巻きを試して4本を釣るのがやっとだった。
12時半に船長から移動の合図。
これまで釣れたタチウオのサイズはどれも1m未満だったので、最後に数は少ないけど大型が釣れる場所へ行くらしい。
到着したのは水深65m。
テンビン仕掛けのタナは57~60mの範囲で釣りスタート。
しばらくすると、「トモでデカイのが上がったよ」と船長。
左舷トモに行くと、河野さんが110cmのタチウオを釣り上げている。
さっそく撮影をしていると反対側の右舷トモから「大きいのが上がった!」の声。
佐藤さんが本日最大の118cmを釣り上げていた。
船長が言うとおり数こそ少ないが、ルアーの斎藤さんやテンヤの有村さんもメーター級のタチウオを取り込んだところで14時に沖揚がり。
65~118cmを3~14本とやや低調だったが、魚探反応はバッチリで、「潮がよければ大釣りも期待できるよ」と船長。
捕食スイッチが入る秋の良日を期待しながら、ムズおもしろいタチウオ釣りに出かけてほしい。
![釣行の写真]()
110cm超えは両舷トモのテンビンに
出典:
Tackle Guide
オモリは潮流や込み具合で40、60、80号と使い分ける。
仕掛けは全長1.8~2.5mの1本バリが基本。
テーパー式ハリスも人気上昇中。
船宿information
東京湾奥品川 ひらい丸
03・3471・9267
▼備考=予約乗合、6時半出船。ライトアジへも出船。バーベキュー船あり
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