猛暑予報が出ている平日にもかかわらず、相模湾平塚港・庄三郎丸のイナダ五目船は3隻出しの大盛況。
この状況から好調&人気ぶりがうかがえるというもの。
今シーズンは8月中旬に本格始動すると、下旬には順調にサイズアップして釣り味も上昇。
庄三郎丸ではコマセシャクリの仕掛けに魚皮バケを使用するのが特徴で、イナダだけでなくショゴ(小型のカンパチ)にも効くと、皆この仕掛けを使用して好調に釣り上げていた。
さらにイワシの回遊もあるから、落とし込みサビキでイナダやカンパチだけでなくワラサやヒラメのチャンスも。
取材した日はイナダはトップ30本に加えて、豪華ゲストを交えて満足釣果。
今後はさらにサイズアップして本格シーズンに突入する。
だれでも手軽に楽しめる、秋の青物釣りに欠かせないターゲットだ。
隠れ本命の狙い方
イナダ五目での隠れ本命はカンパチと、落とし込みサビキで狙うワラサとヒラメだ。
カンパチ狙いは魚皮バケを使った竿カッタクリが断然有利で、とにかくキュッキュツとスピーディにシャクるのがコツ。
落とし込みサビキでは、常に生きのいいイワシで釣るのがコツで、しばらくアタリがないなら一度巻き上げてイワシを振り落とし、再度新しいイワシをサビキに食いつかせて狙おう。
![釣行の写真]()
▲ベイトは常に釣れたてを
出典:
最も手軽な青物釣りと言えるのがイナダ釣り。
湘南エリアではこの時期はイナダ五目として狙う船が多く、手軽に痛快な引きが楽しめるとあって人気だ。
釣り方として一般的なのはウイリーシャクリだが、平塚港の庄三郎丸では、魚皮を使ったバケバリでの竿カッタクリ釣りとウイリーシャクリ、そして落とし込みサビキの3本立てで狙っているのが特徴だ。
庄三郎丸といえばウイリーシャクリにこだわりを持っている船宿だ。
もちろんイナダ五目もウイリーシャクリで狙えるが、ウイリーでのイナダ五目については前号で紹介しているので、ここでは魚皮バケを使った竿カッタクリ釣りを紹介したいと思う。
釣り場は平塚沖を中心に、西は二宮沖、東は茅ケ崎沖までと広範囲で、その日の状況や反応次第でそれぞれを狙い分けている。
釣り場の水深は20〜30m前後で、指示ダナは「15~5mまで」とか「25〜10でやって」といった具合に出る。
釣れるイナダは取材した8月下旬の時点ではワカシ級の30cm前後が多いものの、40cmを超えるイナダも交じっている。
またムラはあるがカンパチ(ショゴ)がいい日にはトップ2ケタ以上釣れている。
カンパチに限ればバケによるカッタクリ釣りが絶対に有利だ。
ウイリーを含めたコマセシャクリ釣りでのゲストは、アジ、サバ、ソウダガツオといった定番から、超美味魚のカイワリもこのところ小型中心ながらかなり交じっているのもうれしいところだ。
またイワシなど小魚のベイト反応があるときには、船長から「落とし込みサビキでやってみて」と指示が出る。
この釣りでもイナダやカンパチが釣れるが、1.5〜3kg級のヒラメ、3~5kgのワラサがメインターゲットとなり、連日いずれかが上がっていて、これを楽しみに通っている常連さんも少なくない。
![釣行の写真]()
▲朝方はカンパチが多かった
出典:
やや硬めの竿ですべて対応もあり
庄三郎丸の場合、ウイリーや竿カッタクリはオモリ40号、落とし込みサビキはオモリ60号の使用が指示される。
したがって竿はオモリ40〜60号に対応できる竿ということになる。
常連さんはそれぞれ別の竿を持参するし、それがベストではあるが、1本の竿で両方をまかなうとなると全長1.8m前後、カッタクリ用の7:3とやや先調子気味で、オモリ40号ではややオーバースペックな硬めの竿ということになる。
とくにカンパチ狙いの竿カッタクリ釣りでは、キビキビとした早いシャクリが求められるので、胴に張りがある先調子気味の竿がよく、オーバースペックな強めの竿であれば落とし込みでワラサが食ってきても対応できる。
リールは小型両軸か小型電動。
どちらかは好みだが、ある程度ドラグ力、巻き上げ力のあるタイプでないと、ワラサ対応には心許ない。
道糸はPE2~3号。
もっと細い糸でも対応できるが、オマツリはつきものの釣りなので、2号以上の選択が無難だろう。
テンビンはシャクリ釣りでは腕がストレートタイプのものが、ハリスが絡みづらく使いやすい。
カッタクリはより早く激しく動かすのでなおさらだ。
コマセカゴはFLサイズ以下の使用が庄三郎丸のレギュレーション。
こだわればウイリーシャクリにはスリムタイプのプラビシ、カッタクリにはステン缶となるが、オモリ別付けタイプのプラカゴなら落とし込みサビキにも併用できるメリットがある。
竿カッタクリの仕掛けは、「カッタクリでは魚はハリスを見ないから5~8号ぐらいと太めでいいよ」とは後藤久船長で、船宿仕掛けは7号だ。
ハリス全長は2.5m前後。
常連さんの中には「バケの動きがいいから」と短めの1.5m仕掛けで、バシバシ釣っている人もいた。
ハリのサイズは10〜11号。
バケの種類はバラフグ、ハモ、ナマズなどあり、それぞれ潮色によって当たりバケは変わってくるが、このところはバラフグの実績が高いようだ。
ただこだわって言えば、同じバラフグでも結構バラツキがあって食いが違う場合もある。
またほかの魚皮との2枚重ねや、下に巻くフラッシャーやオーロラ糸の色との兼ね合いもある。
色いろと試して当たりバケを見つけ一人カンパチ爆釣!
なんてことがあるのもこの釣りのだいご味だ。
カンパチ狙いはスピード勝負!
以前はカッタクリといえば手釣りだった。
魚も多かったのだろうが、イナダもカンパチもそれこそタルいっぱいに釣ったものだ。
最近は乗合船では竿釣りの方とのオマツリや、釣り人の体力的な問題もあって(私も含めこの釣りを知っている人は年寄りになった)とんと見かけないが、今でもやれば手釣りのほうが釣れるのでは? と思っている。
おそらく手釣りで行うたぐりの幅とスピードがイナダ、カンパチに合っているのだと思う。
というわけで、竿カッタクリでも手釣りのたぐりに近い演出がキモとなる。
手釣りの場合、一手でたぐる幅がだいたい70〜80cm。
これを竿で行うと竿先海面の位置から、水平かそれに近い位置までのシャクリとなる。
またたぐるスピードはかなり早い。
とくにカンパチ狙いでは、「これ以上できないくらい早く」と相模湾や南房の船長から言われ、これは重労働だったがたしかによく釣れた。
とにかく全速力でのたぐりで、なかなか竿ではそこまで早くカッタク(シャク)れないのだが、継続できる最速を心がけたい。
水平位置付近までカッタクったら、すぐに竿先を海面に向けて下ろし、その分リールを巻く。
ギア比にもよるが1回転か1回転半くらい巻くことになるはずだ。
いわゆるポーズ(待ち)は不要で、指示ダナ間をカッタクリ続け、指示ダナを3往復したら巻き上げて、コマセを詰め替え再投入。
これが一連の流れとなる。
体力勝負となるが「とにかく早く」がキーワード。
イナダ狙いならそこまで早さにこだわらなくてもよいが、竿を持ち上げる(カッタクリ、シャクリ)ときだけでも、キュッと鋭く行えばよりアピール力は高まるので、スピーディーさを心がけよう。
なお、前後するがカッタクリ釣りでステン缶(コマセカゴ)に詰めるコマセは6~7割程度と少量でいい。
この釣りではコマセは魚を寄せるためのものではなく、魚の活性を上げるための補助的なもの。
なんならコマセなしでも釣れるぐらいで、あくまでもバケを動かしてアピールし食わせる釣りと心得よう。
プラスアルファの大物狙いも楽しい
平塚港庄三郎丸のイナダ五目船は8月最終週の平日というのに3隻出しの大盛況だ。
筆者は後藤久船長が操船する17号船で出船。
「最初はウイリーかバケのテンビン仕掛けから。釣り場は近いので準備しておいてください。カンパチ狙いにはバケが圧倒的に有利です」とアナウンスがある。
釣り場は港を出てすぐの観測塔周り。
「15〜5mでやってください。バケは早く、ウイリーの方はひとシャクリ5秒間隔のペースでやってください」との指示で釣りを開始する。
ベテラン勢はほぼ全員バケによる竿カッタクリだ。
早々にワカシ、カンパチと顔を見るが、ペースはなかなか上がらない。
結構バケの動かし方で食い気に差が出ているようだ。
ある程度のペースで釣っているのは、左舷ミヨシ2番の常連さんと、左舷胴の間の仲乗りさん。
常連さんは定セオリー石通りの早いカッタクリ、仲乗りさんはポーズを入れてのシャクリだが、シャクリそのものはキュッと鋭く早い。
この場所では1時間ほどやったが、カンパチを釣ったのはこの二人だけで、ともに2本ずつだった。
「もっとここでカンパチ交じるはずなんだけど」とは常連さんで、この日はカンパチの食い気は今イチのようだった。
それでもワカシ、イナダは皆さんそこそこ釣っており、うれしいゲストのカイワリもかなり釣れていた。
次に入ったのは平塚沖のやや沖目のポイント。
「25〜10m」の指示が出たここではイナダが入れ食いとなる。
シャクリが多少ぎこちなくても、バケが上へ上へと動いていれば食う感じ。
これならビギナーでも釣れる状態で、突き出しでお父さんとジグサビキの竿を出していた小5の男の子にも釣れた。
そしてそのお父さんは「ジグサビキにベイトが付いたのでそのまま落とし込んでいたら」と後検量1.4kgのヒラメを釣り上げてご満悦だ。
1時間半ほどやってアタリが遠のくと、「20分ほど走ります」で二宮沖へ。
ここでは全体にアタリは少なかったが、カンパチにイナダ、そして落とし込みサビキで釣っていた方にキジハタが食ってきた。
しかも45cm級とキジハタとしては最大級だった。
ラストは大磯沖。
「イワシがいるから落とし込みをやる人はやってみて。水深は36m。
イワシは25から上にいます。
イワシが食ったら30から下くらいを狙って」の指示が出る。
イワシはウルメイワシで食いはまずまずだが、落とし込みでのアタリは出ない。
しばらくして右舷胴の間で竿が大きく曲がり、海面下にワラサの魚体が見えたが、複数人を巻き込んだ大マツリでバレてしまった。
時間的にもここまでかと思われたが、直後に左舷胴の間で竿が曲がる。
これもオマツリしていたが、仲乗りさんのアシストもあり後検量3.7kgのワラサが取り込まれた。
そしてオマツリしていた方にも1kg少々のヒラメが掛かっていた。
最後に右舷トモでも同級のヒラメが上がってこの日は沖揚がり。
竿頭は右舷ミヨシ2番の常連さんで、イナダ30本、カンパチ3本だった。
イナダにはワカシ級も交じったが、今号発売のころには立派なイナダサイズに育っているはず。
カンパチの釣期もここ数年は長めの傾向が見られるので、まだまだ楽しめるはずだ。
![釣行の写真]()
▲3.7kgのワラサゲット。別船では3.5kgのマダイ、2.5kgのオオニベも上がった
出典:
![釣行の写真]()
▲落とし込みの裏本命がヒラメ
出典:
船宿INFORMATION
相模湾平塚港
庄三郎丸
0463・21・1012
備考=6時出船、ほかカツオ&マグロ、ルアーシイラへも
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
【相模湾(神奈川県)・イナダ船】人気ランキング
【相模湾(神奈川県)・イナダ船】価格ランキング
隔週刊つり情報(2025年10月1号)※無断複製・転載禁止