アジ釣りに長年親しんできた方なら、三浦半島剣崎沖に大アジが集まるスポットがあることをご存じだろう。
人気のマダイやキハダなどに押されて目立たないものの、ご覧のとおり「剣崎アジ」は今も健在だ。
主戦ポイントは水深55m前後のとても険しい魚礁。
ビシ仕掛けを底まで下ろすと根掛かりするため、海面からのタナ取りが鉄則となる。
剣崎松輪港の大松丸に乗り込んだ取材日の指示ダナは48m。
結果、40cmオーバーの大アジやサバを交えてトップ60尾を超え、剣崎アジのゴールドラッシュといったところだった。
7月末までの限定出船ながら大松丸は毎日アジ乗合を出してくれる。
これから梅雨入りすれば釣果も味覚も最高潮、ぜひともマイ釣行カレンダーに加えていただきたい。
![釣行の写真]()
魚礁に居着く幅広のアジがターゲット
出典:
「剣崎の沖釣り」と聞いたらどんな魚を思い浮かべるだろうか?
多くの人がマダイ、ワラサ、キハダと答えるかもしれないし、ほかにもイサキ、カワハギ、イカ類、アマダイなどを挙げるかもしれない。
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「剣崎アジ」は40cm前後の大アジを指すニックネーム
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海面からきっちりタナ取り
ところが半世紀近く前、剣崎で看板魚の一つを務めていたのはアジ。
45年前、私が沖釣りデビューしたのも剣崎沖のアジで、手釣り道具を使ったビシ釣りだった。
ここで初めて40cmもある大アジを釣ったときは、「アジってこんなでかくなるのか!」と驚いたものだ。
今ではほかの人気魚の影に隠れてしまったけれど「今も剣崎沖の大アジは健在」と聞きつけ、7月までアジ乗合を出すという剣崎松輪港の大松丸に向かった。
取材日は5月11日。
一昨日はトップ86尾を記録し、前日は低気圧通過で出船見合わせ。
当日も吹き返しの風で出船が危ぶまれたものの、予想以上に低気圧の通過が早かったので出船決定となった。
5時30分、私を含む10名を乗せて東へ15分ほど走り、ポイントに到着。ややウネリが残る中、「タナは48m。底まで落とすと根掛かりするので、海面からタナを取ってください」と鈴木大揮船長。
タナ下2〜3mまで落とし、コマセを振って指示ダナまで上げるのが基本だ。
ちなみに水深は55mとのこと。
タナ取りはリールのカウンターではなく、道糸の色で正確に行う。
ビシを投入したら余分な糸フケが出ないようスプールに親指を軽く当てて落下させ、50mでストップ。
仕掛けが潮になじんだところで最初のコマセを振って、50cm刻みで巻き上げてはコマセを振り指示ダナまで上げて待つ。
その際に道糸が斜めに入っていれば、仕掛けが速潮で吹き上がってタナより高い位置にあるので調整が必要だ。
アタリがなければもう一度タナ下からコマセを振ってタナを取り、1〜2分待って手返し。
すると1投目からアジが食ってきた。
最初に釣り上げたのはなんと小学3年生の野地宏弥君で、時どきお父さんと沖釣りに来るらしい。
筋がいいのかお父さんを尻目に3尾のアジを釣り上げたところで、ゴロンと寝てしまった。
高いウネリが影響したのだろう。
船内でもサバを交えてアジが頻繁に釣れ始めたが、サイズは25cm前後と少々物足りない。
左舷トモ側で竿を出していたのは浅野さんと西村加奈さん。
二人は会社の同僚で、西村さんは昨年8月に浅野さんに誘われてライトアジに行ったのがきっかけで沖釣りにはまった。
タチウオ、カワハギとステップアップ中だ。
7時ごろ、浅野さんが35cmのアジを釣った。
「こっちもデカイのが釣れたよ」と声をかけてくれたのは右舷トモの峯尾さん。
これぞ剣崎サイズといえる42cmの大アジだ。
すかさずご友人の川島さんも40cm級を釣り上げた。
いよいよ大型の群れが回ってきたらしく、船内で大アジフィーバーが始まる。
同じタナでサバも食い、アジとサバの割合は7対3と言ったところだ。
![釣行の写真]()
アタリが多いから子供も夢中!
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知っ得! マアジとマルアジの判別
よく似た魚といえばマアジとマルアジがいる。
いずれもアジ科だがマアジはマアジ属、マルアジはムロアジ属。
分類上、マルアジはムロアジの仲間なのだ。
よく見ると側線のカーブやゼイゴの幅に違いがあるけれど、これは個体差もあるから分かりづらい。
決定的な判別方法は「尾柄のくびれ」を見ること。
その上下に「小離鰭(しょうりき)」と呼ぶ小さなヒレがあったらマルアジだ。
これがムロアジの仲間に共通する特徴。
やや血合が多いもののショウガやネギと一緒にたたきにすれば、さっぱりとした夏の味覚が楽しめる。
![魚の写真]()
上がマアジ、下はマルアジ
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ほとんど空振りなし!
「そろそろお願いしますよ」と話しかけてきたのは釣友の塙君。
アジの船上干しを作るべく私はマナ板と包丁を持ち込んでいて「このアジをさばいて干せ」との催促だ。
ハイハイと8尾を開いて30分ほど海水に浸し、ロープを張って干物を作成。
手間賃として3尾もらって帰ったところ実においしく仕上がっていて、女房に「今度はもっとたくさん作ってこい」と注文を受けた次第。
残り時間も半分となったところで私も釣りに参加。
指示ダナは変わらず48mだが、道糸が斜めに入るため52mまで落としてクラッチを入れ、コマセを振りつつ50mで待つ。
とたんにククッと魚信。
30cmほどのアジだ。
次投も同級、3投目はサバ、4投目はダブルでアジを抜き上げた。
ほとんど空振りなしで魚はヒットするのに、なぜか私には40cmオーバーのアジは食ってこない。
前出の宏弥君も復活してアジを連釣している。
明らかに父親よりペースが早く、「メンツ丸つぶれですよ」とほほえむ父の姿があった。
そろそろデカアジを釣りたい。
そう願っているとタナに合わせた瞬間、ガツンとひったくるような強烈な魚信。
慌ててドラグを緩めて巻き上げに入ると、時どき激しく暴れてリールの回転が止まる。
手応えからしてサバではなさそうだし、常に暴れるのでマダイでもない。
いずれにしても海面でバラシてしまったら元も子もないのでタモを手元に置いて慎重に巻き上げる。
海面に浮かび上がってきたのは念願の40cmオーバーのアジ。
ハリスをたぐり寄せ、タモですくい取ったのだが、なんだかチョット違う。
よくよく見たらマアジではなくマルアジだった。
その後、若干の中だるみがあったものの、私も剣崎サイズの大アジを数尾釣り上げることができ、30尾に達したところで竿をたたんだ。
その20分後に沖揚がり。
船内釣果は23〜45cmのアジを20〜61尾。
その後も大松丸ではトップ80尾以上の好釣果が続いている。
梅雨時は味覚も極上になるから、ハズレなしの剣崎アジを存分に楽しんでいただきたい。
![釣行の写真]()
45cmに迫る大アジも釣れた
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うまそうな金色ふっくらボディ
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![釣行の写真]()
釣果の3割は良型のサバ
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Tackle Guide
アンドンビシは130号が基本。
潮が速いときは150号も使うので20号の増しオモリを用意するとよい。
大型のアジやサバが相手なので、仕掛けのハリスは3号が安心。
船宿information
三浦半島剣崎松輪港大松丸
046・886・1244
▼備考=予約乗合、5時半出船。マダイ、イサキへも出船
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隔週刊つり情報(2025年6月15号)※無断複製・転載禁止