夏の人気夜釣りといえば夜メバル。
湾奥ではカサゴが主体になってしまっているが、三浦半島方面ではまだまだメバルが主役を張っている。
走水港からの出船では港前の水深10~15m前後を狙い、20cm前後を主体にトップ20尾オーバー。
これにカサゴやアジ、シロギス、クロダイなども交じってくるのでアタリは多く楽しめる。
出船は土曜日限定で残されたチャンスは少ないが、夏の風物詩をぜひ堪能していただきたい。
![釣行の写真]()
三浦半島東部は今やメバル主体の夜釣りを楽しめる貴重なエリア
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夜釣りの似合う夏がやってきた。
茨城県鹿島や駿河湾沼津など夜釣りをメニューに掲げるエリアは多いが、お手軽さでナンバーワンといえるのが東京湾の夜メバルだ。
まだ梅雨明け前というのに日中はうだるような暑さだった7月13日、三浦半島走水港の関義丸へ釣行した。
夕方の港で関口道義船長にあいさつがてら最近の模様を尋ねると、「昔に比べるとメバルもカサゴも減ったよね。今年も6月はあまり釣れなかったけど、ここのところ暑い陽気になってからはまあまあかな。トップで20尾ちょいは釣れるようになってきたよ」と話してくれた。
実釣時間は短く3時間弱で20尾釣れれば上々、と私同様に思うファンは多いようで、この日は18名の釣り人が集まり、定刻の18時に出船。
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メバルもカサゴも明るいうちから釣れる
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暗くなってからが本番
港を出ると船は左手に進み、わずか5分ほどでポイントに到着。
「いいですよ。仕掛けの上げ下ろしはゆっくりやらないと絡むよ。誘いもゆっくり竿を上下に動かして」とアナウンスが出て釣り開始となる。
開始早々右舷ミヨシで小型ながらメバルが上がったが、明るいうちはカサゴが優勢な感じだ。
15cmほどのリリースサイズも釣れるが、25cm級の良型も交じり、「メバルもいいけどカサゴもこのサイズになると刺身でもいけますからね」と早くも帰宅後の一杯を楽しみにする方もいた。
ポツポツとは上がるもののペースは今イチ。
「潮に濁りが入っているから今日はどうかな?」と出船前に船長が話していたのが気になる。
目がいいとされるメバルは濁り潮は吉のはずだが、それは日中の釣りの場合で夜釣りには澄み潮のほうがいいらしいのだ。
それでも日没が近付き辺りが徐々に暗くなってくるとアタリも増えてカサゴよりもメバルが多く釣れ上がってくる。
左舷トモでは女性釣り師が良型メバルの一荷を披露。
「相模湾のフグ釣りからの連チャン」というグループで、仲間から羨望のやじも飛んでにぎやかで楽しそうだ。
日中の釣り以上に夜釣りはグループ釣行がよく似合う。
辺りがすっかり暗くなった19時過ぎ、時合の気配を感じ私も竿を出してみる。
着底後すぐにコツコツとくるがこれは食い込まず、竿を大きく持ち上げてゆっくりと誘い下げ、オモリ着底後に20~30cm底から切って待つとキュキューンときた。
軟調メバル竿を気持ちよく曲げて上がってきたのは20cm級のメバルだ。
次の投入でも同様にして待つといきなり竿をひったくるようなアタリで同サイズのメバル。
さらに次の投入も同じパターンでメバルとアジが一荷で釣れた。
最初の1尾は下バリ、2尾目は真ん中のハリ、3尾目は一番上にメバルで下バリにアジと、メバルのタナは幅広いようだ。
知っ得! エサの付け方と最適な長さ
エサのアオイソメは頭の硬い所にチョン掛けにする。
1匹掛けでいいが大きなアオイソメだと20cm近くもあり、これだとさすがに大きすぎるため、12~13cmで切るようにしている。
切り口から体液が出て集魚効果があるかも?なんて下心もあってのことだ。
良型の引きを堪能
船長は細かくポイントを移動していく。
根の上を散歩するかのような操船で、よい根人同時にヒットすることが何度も繰り広げられた。
根といってもこの日は根掛かりするようなことは少なく、ごくたまにオモリが引っ掛かっても軽く竿をあおれば外れる程度だったが船長の話では、「状況によってはもっと荒い場所をやることもある」とのことだ。
メバル釣りは小物釣りの部類に入ると思うがけっこうよく引く。
軟調の専用竿を使っていると長さもあるから引き具合は増幅されて楽しいのなんの。
25cm級の良型が食うと、おっとっととリールを巻く手が途中で止められるほどだ。
この夜もそんな引きを何度か楽しんでいると、ひと際鋭く強い引き込みがきた。
「メバルじゃないみたいだな」と船長から声がかかる。
時折突っ込みを見せるが、ドラグを出すような走りはなく、軟調長竿でいなすだけでかわせるが、なんせハリスは1.5号。
慎重にヤリトリをし、そしてようやく海面に浮かせたのはクロダイだった。
その後も飽きない程度にアタリは続き、メバルの爽快な引きを堪能。
21時に沖揚がりを迎えた。
船中の釣果は17~26cmのメバルが一人6~23尾で、私は15尾。
ゲストはカサゴ、アジ、シロギス、クロダイ。
当日釣りをしていて感じたことは、根掛かりの少ない場所での釣り方として、ゼロテンからややテンションを抜き気味のほうが食い込みはよさそうということ。
ただこの日の仕掛けは捨て糸が25センチと短めだったので、ゼロテンだとカサゴが釣れる確率が高くなると思い、オモリを底から20~30cm切って釣っていた。
そのタナで食うことももちろん多かったのだが、アタリが出てもハリ掛かりせずオモリを底に着けてゼロテンで待つとハリ掛かり、なんてことが何度かあったので、次回からは捨て糸を50cmくらいと長めにした仕掛けも用意し、ゼロテンで釣ればより釣果はのびそうだ。
関義丸では8月いっぱい土曜日限定で夜メバルに出船予定。
季節柄横須賀や横浜の花火大会を遠目に眺めながらなんてオツな釣りもできそう。
夏の夜の夕涼みは夜メバルで決定!と強く推したい。
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メバルは暗くなってから食いがよくなった
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良型のカサゴも交じった
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Tackle Guide
ライトタックル流行りの昨今、夜メバルように思う。
ただメバル仕掛けは長いからショートロッドでは取り込みで仕掛けをたぐらないとならない。
その点メバル専用竿なら仕掛け全長分をカバーしているから、竿を立てるだけで取り込める。
軟調長竿が大きくしなる釣趣面も含め、やはり専用竿に一日の長があると言えそうだ。
船宿information
三浦半島走水港関義丸
046・841・7154
▼備考=土曜のみ18時出船。日中はタチウオ、アジへ出船
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隔週刊つり情報(2024年8月15号)※無断複製・転載禁止