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手軽で簡単ライトアジ 中小型主体に冬も快調 !

隔週刊つり情報編集部

東京湾で鉄板の安定ぶりを誇る釣り物といえばライトアジ。

釣り場は各所にあるが、横浜からの出船では本牧沖の水深20m前後を狙い、トップは連日束釣りとこれ以上ない釣れっぷり。

サイズは17~28cm前後の中小型主体に良型のイシモチやサバも交じってお土産には事欠かない。

もちろん手軽で簡単とはいえ、釣り方によっては釣果に差もつく。

底上2mのタナでイシモチばかりが食うようなら3mくらいまでタナを上げてみよう。

釣行の写真

東京湾のライトアジは不調という言葉を知らないほどの釣れっぷり

釣行の写真

アジとイシモチの一荷

健康診断で中性脂肪と悪玉コレステロールの数値が高いとイエローカードを出されてしまった。

体質改善を図るには青魚を食べてDHAやEPAを摂取するのが一番。
 
そこで、うってつけの方法としてアジ釣りに行くことを思い立ち1月28日に東京湾奥横浜の広島屋へ釣友と出かけてきた。
 
東京湾のアジは周年狙えるターゲットだが、今の季節はトップシーズンとは言えない。

しかし広島屋のアジの釣果は連日トップで束(100尾)超えと絶好調。
 
鈴木船長に話を聞くとポイントにしている本牧沖は一年を通してアジ釣りをしているのでコマセ効果でアジが居着いているらしい。

いわば天然のイケス状態なのだろう。
 
しかもコマセを食べ続けているのでこの時期でも脂の乗りは申し分ないとのことだ。

釣行の写真

慣れた人なら余裕で束を超える

順調に釣れ始める

当日は6名グループを含んだ12名での出船となり、本牧沖には15分程度で到着。

操舵室の魚探を覗き込むとすでに海底付近に魚の反応が盛り上がるように赤く映し出されていた。

「準備のできている人から始めてください。水深は22メートル、タナは海底より2~3mの範囲です」と開始の合図が出る。
 
余分な糸フケが出ないように親指でスプールを軽く押さえながら仕掛けを落とし込み、着底後に2~3度底ダチを確認する。
 
海底から1m巻き上げた地点で最初のコマセまき。

穂先を海面から水平までピッとシャープに振り上げてコマセを出す。
 
一呼吸置いたらリールを50cm巻き、巻いた分だけ穂先を下げて再びピッとコマセをまいて一呼吸。

そして同じように50cm巻き上げて最後のコマセをまく。
 
コマセをまく場合は大きく竿をあおるとコマセが広範囲にまかれてしまい、また竿を頭上まで上げると仕掛けがたるんでしまうので注意が必要。

要はコマセの帯を作ってその中に仕掛けが張った状態をキープするのが重要だ。
 
最初に船内で釣れ始めたのはアジではなく30cmほどのマサバ。

だがプックリとして脂が乗って実にうまそうなマサバだったので皆さん大事にキープ。

「俺もサバみたいよ」と言いながら釣友の塙君が抜き上げたのはサバではなく良型のコノシロで少々困惑顔。
 
サバの群れが通り過ぎるとアジがヒットし始める。

6人グループの逸見さんは息子の琢磨君に釣り方のスパルタ教育。

そのかいあって琢磨君はアジをダブルで釣り上げて結果を出した。
 
隣の席の留学生のトエさんもアジを釣り上げてニッコリと写真に収まってくれた。
 
塙君も「今度はダブルだぜ」と得意顔を見せれば「右舷のトモで良型が上がったよ」と船長が知らせてくれたので駆け付けると河本富香さんが28cmの丸まるとしたアジを釣り上げていた。
 
ここでエンジン全開となったのは右舷ミヨシの野口さんとその隣の杉浦さん。

野口さんは広島屋の先代のころから通い詰める常連さん。

杉浦さんは広島屋の関係者で、「親戚が遊びに来ているのでアジをお土産に持たせる約束をしたから」と競うようにアジを釣り続けている。
 
そんな中で苦戦気味だったのが6人グループで左舷トモにいた宮下さんだ。
 
宮下さんのコマセの振り方を見ると力一杯強く大きく竿をあおっている。

コマセでアジを寄せるのではなくビシでアジを散らせているような感があったのでアドバイスをさせていただく。

すると「きた、きた」とアジを連釣させて追撃開始だ。

釣行の写真

この時期に交じってくるサバは美味

釣行の写真

見るからにおいしそうな金アジ

知っ得! 手間を惜しまず下処理を

「釣りアジ入荷しました」と行きつけの寿司屋の入口に貼り紙されているときがある。

釣り魚が別格扱いされるのは、1尾ずつていねいに下処理されているからだ。

しかし、魚がたくさん釣れて釣りに夢中になっているとぞんざいな扱いをしがちだ。

魚にストレスを与え、窒息死させてしまったら釣り魚の意味がない。

魚が釣れたらすぐに血抜きをして海氷水を張ったクーラーに入れよう。

帰宅したら内臓を取って下処理することもお忘れなく。

おいしい魚を食べるためには手間を惜しまないことも大切です。

魚の写真

せっかく釣ったアジはおいしくいただきたい

巨大イシモチが浮上

「ようやく釣れたよ」とイシモチを釣り上げてうれしそうにしているのは塙君。

聞くと家族がイシモチ好きなのでアジをある程度釣ったところでタナを下げ、イシモチに焦点を絞っていたらしい。
 
ちなみに広島屋は付けエサにアカタンではなくアオイソメを提供していたので、一番先のハリに若干長めのアオイソメを付けていたそうだ。
 
開始から3時間が過ぎたところで、私も晩のおかずを確保するために竿を出す。
 
この時点での食いダナは底から2m。

釣れるアジのサイズは18~22cmほどだった。
 
底上1mからコマセをまきながら誘い上げ、2mでコマセを振った瞬間にコツコツとアジ特有の奥ゆかしい魚信が到来。
 
口切れしやすい魚だけに静かにリーリングを開始し、キュキュンと小気味よい抵抗を楽しみながら20cmのアジを取り込む。
 
次の投入ではダブル、その次は1尾と空振りなしで釣り続けていると誘い上げのときにギューンと激しく竿が絞り込まれる。
 
おそらくサバが掛かったと思い周りとオマツリしても困るので急いで巻き上げるとボコッと海面を割ったのは40cmもあるイシモチ。

これは塙君にプレゼントしたのだが12時ごろになって潮が緩んでくると2mのタナではイシモチが頻繁に掛かるようになる。
 
そんな状況でもコンスタントにアジを釣り続けていた野口さんにタナを聞くと、「潮が緩くなったので底上3mでやっていますよ」と教えてくれた。
 
アジは一日を通して順調に釣れ続けていたので大きなポイント移動もなく13時半に沖揚がりを迎えた。
 
釣果は18~26cmのアジが28~113尾。

イシモチは多い人で7~8尾釣ったようだ。
 
東京湾のライトアジは手軽・味よし・釣果よしと三拍子そろっている。

みなさんもぜひ出かけていただきたい。

釣行の写真

ほとんど移動なく一日釣れ続いた

釣行の写真

イシモチも良型が多い

Tackle Guide

仕掛けは2本バリと3本バリがあるが、技量に合わせて選択。

竿は7:3~8:2調子で全長1.5~2mのゲームロッドが扱いやすい。

硬い竿や短い竿を使う場合はクッションゴムを装着すると口切れ防止になる。

仕掛けの写真

アンドンビシはオモリ40号。付けエサはアオイソメが用意される

船宿information

東京湾奥横浜 広島屋

045・622・8615

備考=出船7時、沖揚がり13時半。ほかシロギスへも出船。無料駐車場あり

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隔週刊つり情報(2024年3月1号)※無断複製・転載禁止

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