読者アングラーをゲストに招いて、釣り方や仕掛け、エサなどを一緒にあれこれ試しつつ、楽しく真剣に釣りをする宮澤幸則さんの連載「釣りは楽しく真剣に!」。
第4回は秋~冬の人気魚アマダイ。
ゲストの村上喜彦さんと郁子さんは、2年ほど前に夫婦で沖釣りを始めて内房富浦のアマダイ五目に月2~3回ペースで通っている大のアマダイフリーク。
今回はこの釣りの一大エリアの相模湾で、内房で身に付けたスキルを試してみたいとのこと。
PROFILE
みやざわ ゆきのり
1966年大阪生まれ、三重大学水産学部卒。
釣り全般を愛好するが、陸っぱりのエギング、船のカワハギ、マルイカのエキスパートとして雑誌、新聞、テレビ、Web で最先端の情報を発信する。
グローブライド・ダイワ社員。
Reader Angler
村上喜彦(ムラカミヨシヒコ)
村上郁子(ムラカミイクコ)
千葉県在住
職業=会社員
沖釣り歴=2年
内房のアマダイ釣行は40回以上。
ほかのエリアに行ったことがないので、宮澤プロと一緒に相模湾でアマダイを楽しみたい!
4種のエサ+aで釣ってみます!
この釣りのベテランから「アマダイはオキアミエサに勝る物なし」と聞きます。
しかしアマダイは雑食なので、ほかの釣り物で実績があるエサなら興味を示すはず。
今回はアカムツで定番のホタルイカ、アイナメなどで使うイワイソメ、カワハギの大好物のアサリのむき身、磯のチヌ釣りで食いがいい黄色染めのオキアミ、さらに擬似餌のリアルオキアミも試してみます。
(by 宮澤)
(下)宮澤さんが持参した特エサあれこれ
出典:
アピールアイテムとソフトルアーで勝負!
内房富浦沖ではアピールアイテムのマルフジ「ルミックスダンサー」が抜群に効きます。
今回はアマダイフリークの間で話題の櫻井釣漁具「エコスカート」や、アジングやメバル用のソフトルアー各種も試してチャレンジします!
(by 村上喜彦&郁子)
そんな村上夫妻とアマダイを楽しく真剣に狙うべく、宮澤さんが用意したのが上写真の特エサ。
アマダイのエサはオキアミが定番だが、ほかの釣り物で実績の高いエサをあれこれ試して釣ってみるという。
10月9日、相模湾小田原早川港の長谷川丸へ。
7人のお客さんとともに6時半に出船し、谷川元則船長はまず港前の水深60m前後で船を停める。
しかしこの場所はパッとせず、大磯沖の水深90mへ。
ここでは右トモ、左ミヨシ2番、同3番と続けざまに25cm前後のアマダイが上がり幸先のいいスタートとなった。
その後も船内ポツポツと25cm級が取り込まれ、ムシガレイやトラギスなど定番ゲストも顔を出す。
ほどなく右胴の間の郁子さんにもアタリ。
スイッと25cm級を抜き上げた。
郁子さんの釣り方は、オモリで底を4~5回たたいた後、スーッと1mほど聞き上げ、ピタッと止めてアタリを待つスタイル。
喜彦さんも釣り方は同じで、これを4~5分繰り返してアタリがなければ仕掛けを回収。
船宿支給のオキアミエサを付け直して再投入する。
まずは通常のオキアミエサで始めた右ミヨシの宮澤さんも25cm級をゲット。
釣り方は村上夫妻と同様にオモリで底をたたき、聞き上げを繰り返すスタイル。
ホタルイカがいいかも!
ホタルイカで釣り上げたのは1尾ですが、なんだかんだと一番アタリが多かった気がします。
エサ持ちもいいので、一日ホタルイカで続けていたら釣果が倍増したかも!
イワイソメはゲストに大人気でしたが、不思議なことにアマダイは食いませんでした。
しかし臭いが強く集魚効果は高そうなので、ホタルイカと組み合わせるとよさそうです。
アサリのむき身はエサ持ちがいいのですがゲストだけでした。
(by 宮澤)
(上)ホタルイカはキモ付きのゲソを使用(下)種類の違うエサをあれこれ組み合わせて試しました
出典:
ここからは特エサを探るため、ホタルイカのツボ抜きしたゲソを上バリに、イワイソメを下バリに付けて投入。
すると誘い始めた途端にククッ、上バリに掛かったアマダイを抜き上げた。
「ホタルイカは食いがよさそうです」と手応えを感じつつ、次はイワイソメとアサリのむき身、その次は黄色く染めたオキアミとイワイソメとエサの組み合わせを変えながら探ったが、トラギスやアカタチ、ムシガレイなどゲストのオンパレード。
その後は水深90~100mを転々と流して、宮澤さんが25cm級のキアマダイを釣り上げる。
食ったのは上バリに付けた通常のオキアミで、下バリはイワイソメであった。
続いて上バリに擬似餌のリアルオキアミと黄色染めのオキアミの抱き合わせ、下バリにイワイソメを付けて投入。
すると強いアタリがきて上バリにアマダイがヒット。
特エサを一通り試した宮澤さんは、「もう一度ホタルイカを使ってみます」と言って、上バリにホタルイカ、下バリにオキアミを付けて投入。
するとゴゴン。
巻き上げ中も断続的に竿先をたたく引きに本命を期待したが……残り30mでグイッと強く竿が引き込まれプンと軽くなる。
招かざるゲストのウバ食いだ。
それを見ていた船長はすぐに移動し、流し変えた後は船内でポツポツ釣れたが、宮澤さんは本命らしきをまたもやウバ食いされてしまう。
ともあれ、ホタルイカは本命のアタリが多いと確信した宮澤さんは、村上夫妻におすそ分け。
するとホタルイカを付けた途端に出遅れていた喜彦さん、郁子さんとダブルヒット。
二人はウバ食いをかわすため全速で巻き上げたが……横取りされてしまった。
船長は移動を決断し、小田原沖130mダチの深場で再開。
するとこれが当たった。
右トモ、左胴の間で30cm級が上がり、続いて左ミヨシで当日最大32cm、同2番で30cmと続けざまにアマダイを釣る。
この時合に宮澤さん、村上夫妻も懸命に誘いを繰り返したが、その後はエサ取りのアタリすら減ってしまい14時に沖揚がりのアナウンス。
釣果は23~32cmを一人0~6尾。
10名中9名が本命を手にして宮澤さんは4尾、郁子さんが1尾、喜彦さんはアマダイに見放されてしまった。
例年秋の深まりとともに模様が上向く相模湾のアマダイ。
40~50cm級の良型が釣れ盛る本格シーズンはこれからだ。
▲通常のオキアミエサでキアマダイをキャッチ
出典:
読者アングラーの弁
内房富浦沖では鉄板のルミックスダンサーやソフトルアーは不発でしたが、エコスカートが大活躍。
上バリにエコスカートを付けて、下バリにオキアミや宮澤さんにいただいたホタルイカを付けるとアタリが増えました。
内房でもエコスカートを使ってみます!
(by 村上夫妻)
(左)宮澤さんから参加賞でアマダイセットをいただきました。ありがとうございます!(右)エコスカートは数色使いましたがオレンジがよかったです!
出典:
宮澤さんの釣行後記
村上夫妻はアマダイに熱中しているだけあって、本命らしきをたびたび掛けていましたが、チャンスタイムにウバ食いが多発してしまい残念でした。
ホームグラウンドの内房の合間に、これからも相模湾に足をのばしてアマダイを楽しんでください!
YouTubeにて動画も公開中!
船宿INFORMATION
相模湾小田原早川港 長谷川丸
0465・23・1295
備考=予約乗合、6時半出船。
ほかヤリイカ、イナダ五目、根魚五目へも出船
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隔週刊つり情報(2022年11月15号)※無断複製・転載禁止