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三浦半島下浦沖のワラサ 順調大ダイも連発

隔週刊つり情報編集部

三浦半島剣崎のワラサに復調の兆しが見られ始めた。

釣り場は開幕時と同様に下浦沖で、ワラサはトップ2~3本と数はのびていないが3~5kg級の良型主体。

これに4~5kg級の大ダイも交じってくるというのだから、考えようによってはワラサが入れ食いになるよりもうれしい。

ポイントやタナも同様で、ハリス6~8号6m前後の仕掛けでワラサもタイも食ってくるからワラサ五目といった様相だ。

好不調の波はあるだろうが、しばらくは赤と青の共演を楽しめるだろう。

釣行の写真

▲当日のマダイは最大4kg。5kg級も上がっている

釣行の写真

▲ワラサは3~4kgを中心に5kg級も釣れる

ひと昔、いやふた昔も前かな?

ワラサが秋の魚だったのは。最近は早い年には7月にその声が聞かれることもある剣崎ワラサ。

今年は8月の中旬から食い出した。

例年とちょっと違うのは釣り場が剣崎の北側、下浦沖だということ。

そして数はそれほど上がっていないが、釣れるワラサは4~5kgクラスの大型が多いと聞く。

またゲストフィッシュも4~5kgの大ダイが連日のように釣れているとの朗報。

正直ワラサ釣りは楽しいが、夢中になって5本も6本も釣ると家に帰ってからが大変。

デカいワラサ1本に大ダイ1枚なんて理想形に近いじゃないの、ってことで三浦半島剣崎松輪港の伝五郎丸へと釣行した。

モーニングサービス

出船前に鈴木長喜船長に話を伺うと、「今のところ釣り場は下浦沖で、久里浜に近い北側と南側の2カ所です。まだバリバリ食うって感じではなくて、群れが回ってくるとポツポツとアタる感じ。ただ型はいいですよ。ワラサは3kgから上、5kg超えもけっこう交じります。タイも4~5kg級が上がっていますね。あと大アジもけっこう食ってきます。全部同じポイントで仕掛けもワラサ道具のハリス6~8号6mのままでいいですよ」と状況を教えてくれた。

当日船長が選んだのは南側のポイント。

久里浜方面にも船団ができているのが見える。

海面から35mの指示ダナでスタートすると、一投目からアタる。

まず竿を曲げたのは左舷胴の間の柴田さん。

600g級と小型ではあったがキレイなマダイだった。

間を置かずに今度は右舷トモの村上さんにアタる。

こちらはちょいとサイズアップし、1kgに少々足りないサイズのマダイだった。

村上さんはこの後すぐに1kg級のマダイを連発。

大アジも釣ってロケットスタートを決めた。

船中ほかでも大アジが釣れてなかなかのモーニングサービスだったが、これは40分ほどで終了。

本命ワラサの姿は見られず、見る限り他船でも上がった様子は見受けられなかった。

30分ほど沈黙が続いた後、近くの船でワラサが上がったのが見えた。

そろそろ回ってきたか!と待ち構えていると、右舷ミヨシ高部さんの竿がドーン!と海面に突き刺さる。

「それはワラサでしょう。慎重にやってよ」と船長から檄が飛ぶ。

アドバイスどおり慎重なヤリトリの末、無事船長にタモ取りされたのは4kgはありそうな良型のワラサだった。

そしてこの後、柴田さん、村上さんとワラサが連発。

30分の間に3本のワラサが取り込まれた。

マダイ交じりで本命ワラサの写真も撮れてホッと一息。

ここから私も竿を出すが、この後は我慢の時間が続いた。

8時半を過ぎると辛抱堪らなくなった船が1隻また1隻と船団を離れていく。

久里浜方面へ向かう船もあれば松輪瀬方面へと戻る船もあった。

ただ見る限り久里浜方面の船団は朝に比べるとバラけているので、あちらもそうは食っているようには思えなかった。

釣行の写真

▲赤と青を両方手にできればうれしい

釣行の写真

▲2.5kgのマダイ。このほか0.5~1kg級も釣れる

知っ得!余裕を持って釣行を

地区や釣り物によっては「集まり次第出船」なんて所もあるが、松輪港では協定時刻が決められていて、10月1日からは6時半だ。

ただこれは港前に各船が集合しポイントへ向けて走り出す時間のこと。

ワラサ釣りの場合は、ポイントが狭いイサキ釣りのように各船一斉にヨーイドン!なんてことはないが、岸払いの時間ではないのでご注意を。

また現在松輪港では駐車場を工事中で、駐車スペースも普段より狭くなっている。

週末などは駐車場所に苦慮する話も聞くから、上記のことも踏まえ釣行時は早めの到着を心がけたい。

Tackle Guide

ゲストフィッシュの大アジとマダイ。

お土産としてポイントを変えリレー形式で狙うのかと思いきや、ポイントも仕掛けもそのままで食ってくるのだという。

「先日なんかタイ狙いと言って4号10mのハリスの人に食わず、隣の8号6mの人に5kgのタイが食ったこともありましたよ( 笑)」と船長。

横着者にも福がありそうなのはうれしい。

あとはアタリがくるだけ

わが伝五郎丸は「潮が変わるまでこの辺で待ちますから」とじっくり粘る作戦。

この日は11時半がソコリ(干潮)で、その前後でまたチャンスタイムが訪れるはずとの船長の読みだ。

沈黙タイムは長くエサも取られない状況が続くが、忘れたころにドーン!とアタる。

ヒットさせたのはまたも右トモの村上さんで、これはけっこうデカそうな引きっぷりだ。

しかしそこはベテラン、落ち着いた安定のヤリトリで5kg近いワラサが上がった。

聞けばハリスは4号。

「俺はいつも4号6mだよ。4号でもゆっくりやればワラサも取れるからね」とのことだ。

10時半を過ぎると海の中に変化が見られるようになった。

それまでほとんど取られなかったエサが取られるようになってきたのだ。

待ち時間を6分から5分、そして3分へと変えた。

それでもエサ取りは続くので、タナも1mずつ3mまで指示ダナよりも上げたが、それでも取られる。

いっそハリを小さくして正体を見てやろうかとも思ったが、時にはタイ(?)らしいエサの取られ方もしていたので、それはさすがにやめて、コマセを振らずタナでビタ止めするようにすると、ようやく3分インターバルで付けエサのオキアミが残ってくるようになった。

さあこれで後は竿先が海中に引きずり込まれるのを待つだけ。

相手はワラサか?マダイか?と気持ちの準備は万端だったのだが、アタったのは柴田さん。

そして直後には左舷トモの大山さんにもアタる。

二人ともけっこうな型物らしく簡単には浮いてこない。

まずビシを手にしたのは柴田さんで、ハリスをたぐると重みはあるものの青物のような強い引き込みはなく、海面に姿を現したのは2.5kg級の良型マダイだった。

大山さんのほうはまた一段と引きが強く、こちらこそワラサと思われたのだが、やはりハリスをたぐる段になっておとなしくなり、海面にボカンと浮いたのはマダイ。

計量すると4kgジャストの大ダイだった。

そろそろ残り時間も気になるようになった12時前、ようやく私にもアタリが出る。

タナ24mの浅場でのことで、コンコンとたたかれた後スコーン!と気持ちよく竿先が入り込んだ。

一呼吸おいて竿を手にしヤリトリ開始。

「タイみたいだね」の船長の言葉どおり、何度か強く引き込まれるがドラグを出すほどではなく、竿先を送ってことなきを得る。

タモを手にスタンバイしてくれたお隣さんに「たいした型じゃないと思いますよ」と余裕をかましながらハリスをたぐる。

水深が浅く水圧変化に耐えたのか、浮き上がるそぶりを見せないが、この時点でもタイだと信じていた。

が、海面下に見えた色は青黒い。

40cm級と良型ではあったがメジナでギャフン(でもこのメジナ、持ち帰って食べたら大変美味でした)。

13時ちょうどに沖揚がりとなったこの日の釣果は3~4.8kgのワラサが0~2本、0.6~4kgのマダイが0~3枚。

ほかに大アジとカイワリ、そしてメジナだった。

釣果が上がらずHPの更新をしない船宿もあったくらい食いが渋めだったこの日、経験と読みで釣果をまとめた伝五郎丸・鈴木長喜船長には敬意を表したい。

例年どおりなら多少釣果の波はありつつもワラサもマダイもロングランで狙える剣崎沖。

今後本命場所の松輪瀬でも食うようになれば、いよいよ本格シーズン到来といえるだろう。

船宿information

三浦半島剣崎松輪港 伝五郎丸

046・886・1534

▼備考=予約乗合、6時半出船

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隔週刊つり情報(2023年10月15号)※無断複製・転載禁止

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