ここ数年で一気に人気に火がついた東京湾の餌木タコ。
伝統的な手釣りも楽しいですが、竿とリール、エサを使わない餌木仕掛けという手軽さがこれまでタコ釣りをやったことがない人にも受け入れられた一因ではないでしょうか。
昨年、一昨年ほどの大釣りはないものの、今年も6月の開幕よりまずまずの釣果が上がっています。
【Profile】三石 忍(みついし しのぶ)
タチウオ、カワハギ、マルイカ、一つテンヤなど、テクニカル系の釣り物を得意とするが、中でも東京湾のタチウオでは右に出る者なし、船長たちからも認められる腕前を持つ。
がまかつ、シマノフィールドテスター、マルキユー、シップスマストインストラクター、YGK・X BRAID アンバサダー。
取材当日の釣果は?
今回お世話になったのは午前、午後の半日船で気軽に楽しめる東京湾奥長浦港のこなや丸さん。
当日は16名と盛況で、午前6時に出船となりました。
千葉県側のポイントは根掛かりが少なく釣りやすいのが特徴で、まずは五井沖の水深10m前後からスタートします。
こなや丸さんはオモリ30号が基準で、状況でもう少し軽いオモリを使ってもいいそうですが、私はオモリ30号に2本餌木で釣り始めます。
しばらくするとマダコが乗り始め、いきなり3連続でキャッチする人も。
私も船下を中心に小づいて400g級と小ぶりながら1杯目を釣ることができました。
その後は乗りが遠くなったため、岸寄りの水深8m前後を転々と探っていきます。
場所によってはガチガチに引っ掛かることもありますが、そんなときは必ず船長がアナウンスしてくれるので、不用意なキャストやオモリを引きずるような小づきで根掛かりしないように注意してください。
私もここからは1本餌木にして、なるべくロストしないように釣っていきました。
好調時には船内連続ヒットもありますが、この日はポツンポツンと単発の乗りが多く、サイズもリリースするような300g前後の小型が交じってきます。
タコが小さかったのか、合わせて乗ったと思っても、少し巻き上げるとスッと抜けてしまうようなバラシが何回かありました。
派手な乗りこそないものの、場所を変えるたびに着実に数を重ね、いつしかオデコの人もほとんどいなくなりました。
最後は近場の長浦沖をひと探りして11時に沖揚がり。
残念ながら0の人が一人出てしまいましたが、トップ9杯、2番手8杯、5杯前後の人が多く、私もリリース含めて5杯を釣り、半日船としてはまずまずの結果となりました。
ここ2年の大釣りから5杯くらいでは少ないと思ってしまう人もいるかもしれませんが、本来のマダコ釣りはこういうもの。
小ダコの湧きもよく、7月中旬以降はサイズアップして釣り味もよくなるはずです。
根掛かりに注意して、この夏も東京湾の餌木タコを楽しんでください。
ズッシリと竿を曲げる重量感が楽しい
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東京湾の餌木タコは間もなく夏本番
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2本の餌木に掛かっていればバラシは少ない
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ワーム類など色いろ使ってみるのも楽しい
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開始から調子よく3連発
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諦めずに小づき続けることが大切
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大きいと思ったらタモですくい取ろう
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半日船で5杯なら十分な釣果
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バレーヒルの「タコつかむやつ!」はグリップ力抜群
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全く乗りがなかったのに終了間際に連発するタコの七不思議
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【し・の・チ・ェ・ッ・ク・01】餌木タコのタックル&仕掛け
餌木タコには先調子で強度のある竿なら色いろ使えますが、おすすめは専用竿です。
ドラグ力が高く巻き上げパワーのあるリールも必須です。
道糸もPE3号以上を巻いておきましょう。
(上)根掛かりの多いポイントや初心者は1本餌木で始めたほうがいい(下)根掛かりがなければ2本餌木もOK
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(左)新発売のラグゼオクトライズフネタコを使用(右)根掛かりするポイントなら竿先が硬めの竿が釣りやすい
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(左)巻き上げ力の高いリールがおすすめ(右)8~10号前後のリーダーを結んでおいたほうがいい
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(左)こなや丸では網袋は持参が基本(右)サルカンやアピールグッズなどの準備もお忘れなく
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三石忍の餌木タコタックル&仕掛け
【し・の・チ・ェ・ッ・ク・02】餌木タコおすすめ アイテム
タコファンに人気のアピールグッズ、ノリノリタコライダーにスタンプ式が登場しました。
餌木やテンヤにポンポンと押し付けるとタコが好む味や匂いを簡単に付けることができます。
(左)スプレータイプじゃないから船ベリなどにも付かない(右)新製品のノリノリタコライダースタンプ
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【し・の・チ・ェ・ッ・ク・03】忍流餌木タコテクニック
根掛かりのないポイントは例外として、基本的には船下中心に探ります。
竿先を軽く上下させてオモリで底をトントンと確認するように小づくと、餌木やサルカンがガチャガチャする金属的な感触が伝わってきます。
そのガチャガチャ感がなくなってきたらタコの乗りです。
さらに小づき続けてしっかり餌木に抱き付かせます。
ころ合いよしと思ったら、竿全体を持ち上げるようにしっかり合わせましょう。
①小づいているうちに金属感がなくなったらチャンス②しっかり乗せたら竿先を下げ・・・③思い切って合わせる!④巻き上げは慌てずゆっくりと
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忍が釣り方を動画で教えます!
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隔週刊つり情報(2021年8月1日号)※無断複製・転載禁止